風がそよそよと
俺の隣を通り過ぎる。
まるで俺に
「頑張れ」と
言ってくれているかのように。
俺は緊張のせいで
震えている手を
強く掴む。
今日は恋人のころんに
プロポーズをする。
もちろんサプライズで。
指輪も買ったし
婚姻届も持ってきた。
準備は万端だ。
さとみ
ゆっくり深呼吸をして
ころんの家へと
足を運ぶ。
家に着いたが
正直チャイムを押す
勇気が出ない。
玄関の前を
30分間ウロウロする。
そして意を決して
玄関のチャイムを
やや控えめに押す。
中からドタドタという
音がすることから
ころんは家にいるだろ
と思う。
すると
玄関ドアがゆっくりと
開く。
そこからひょこっと
ころんが顔を出している。
さとみ
ころん
眉を八の字にしながら
まじまじと俺を見てくる。
さとみ
ころん
ころん
さとみ
頭が混乱する。
俺は数回瞬きしながら
ころんに問いかける。
さとみ
ころん
さとみ
ころん
人差し指を
口に当てながら
ころんは
しばらく悩んでいると
いきなり
忘れたことを思い出したかのように
口を開けると
俺の方にゆっくりと
視線をやる。
ころん
さとみ
ころん
ころん
さとみ
ころん
顔の前で
手を合わせながら
全力で俺に謝ってくる。
俺は目を細め
ころんの額に
優しくキスをする。
ころん
さとみ
口を思いっきり開け
歯を見せていたずらっぽく
笑う。
ころん
頬を膨らませながら
可愛く怒る俺の彼女。
相変わらず可愛いな
そう思いながら
俺はころんの家に
入り込む。
俺は靴を脱ぐなり
ころんの家の
ソファに大きく座る。
ころん
ころん
さとみ
ころん
顔を真っ赤にして
拗ねているころんに
俺は優しく言う。
さとみ
ころん
さとみ
俺の膝を
数回叩きながら
合図する。
ころんは変わらず
拗ねながらも
膝にちょこんと
座ってくる。
とても可愛い。
さとみ
ころん
後ろから
ころんに思いっきり
抱きつく。
華奢で柔らかい体は
いつも俺を癒してくれる。
ころん
さとみ
ころん
幸せだな
そんなことをふと思う。
その瞬間
俺のお腹が盛大になった。
ころん
さとみ
ころん
そう言ってころんは
立ち上がり
キッチンへ向かい
エプロンをする。
こう見ると
ころんが奥さんに見えて
仕方なくなる。
ふと俺は
ポケットに入ってる
指輪を思い出す。
そうだ
俺はイチャイチャするために
家に来たんじゃなくて
プロポーズするために
来たんだ
俺は自分の頬を
思いっきり叩く。
ころんは俺を
不審者を見たような目で
見てくる。
俺が微笑むと
ころんも微笑み返してくれた。
その後
ころんが持ってきてくれた
パスタを食べ終わり
食後のコーヒーを飲んでいると
急にころんが
再び俺の膝に座った。
さとみ
ころん
さとみ
ころん
するところんが
俺の唇にキスをしてきた。
ころんからしてくるのは
かなり珍しいことだ。
一瞬驚きながらも
俺もキスを返す。
そのまましばらく
キスを交わしていると
ころんが急に
ころん
と言った。
さとみ
ころん
さとみ
俺は信じられないと
言わんばかりに
ころんを見つめる。
それもそのはず。
俺たちはついさっき
お昼ご飯を食べたからだ。
さとみ
コメント
6件
まってりんさんんん?!久しぶりに見れたッ…これからめちゃくちゃ見ます!ブクマ失礼します!
フォロー失礼します!m(*_ _)m
ブクマ失礼します!