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窓から差す光が肌を温めている
10月の残暑は相変わらず鬱陶しい
誰もいないこの場所で大きく息を 吸い込んだ
この空間に漂う静寂
それだけが自分を理解してくれるようで
心が少し軽くなる
でもそれがどうしようもなく
悲しかった
中村 憧埜
青い春はずっと何かに覆われていて
手を伸ばしてもきっと届かない
そんなことは分かっている
分かっていた
教室に入るといつものようにそこには あいつがいる
高橋 紘時
中村 憧埜
教室の空気は少しだけ暖かく
柔らかな雰囲気が拡がっていた
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
また今日も何気ない一日が始まる
先生
先生
先生
先生
先生
気だるげな先生もいつも通りだ
高橋 紘時
中村 憧埜
宮原 零
中村 憧埜
宮原 零
中村 憧埜
高橋 紘時
宮原 零
宮原 零
宮原 零
高橋 紘時
宮原 零
中村 憧埜
宮原 零
宮原 零
中村 憧埜
中村 憧埜
宮原 零
中村 憧埜
宮原 零
中村 憧埜
宮原 零
高橋 紘時
他愛ない話をしても心の奥の悲しみは 何故か消えなくて
とりあえず飲み込んでおいた
相変わらず苦しいけれど
それ以外どうしようも無いんだ
多分
西埼 春紀
久しぶりに聞いた声がした
中村 憧埜
西埼 春紀
中村 憧埜
西埼 春紀
高柴 澄
中村 憧埜
中村 憧埜
高柴 澄
高柴 澄
中村 憧埜
高柴 澄
千田 結空
中村 憧埜
千田 結空
中村 憧埜
中村 憧埜
千田 結空
高柴 澄
中村 憧埜
西埼 春紀
中村 憧埜
陸上を始めてからもう半年以上経った
先輩も同級生もみんないい人ばかりで
自分には勿体ない程だった
長い一日の中で
この時間だけは倍速で進んでゆく
1歩1歩確実に
踏みしめる大地が今日は一段と
僕の存在を強く感じさせてくれる
清水 恵
中村 憧埜
清水 恵
中村 憧埜
清水 恵
中村 憧埜
清水 恵
いつも通りの帰り道
清水 恵
いつもより早く沈む夕日に 少しの間見とれていた
中村 憧埜
疲労感が重く襲ってくる
時計の針が進む音だけが部屋中に響く
中村 憧埜
いつになっても僕には諦められ ないことがある
普通
たったそれだけ
でも僕はそれを諦めざるを得ない
普通に生きていたい
たったそれだけが
僕には叶えられない
諦めた方が楽だとわかってはいる
でもそれじゃ僕はこの世界に居ない も同然で
今もせめぎ合う気づきたくもない感情
その感情が
自分の心を狂わせてしまう
中村 憧埜
高柴 澄
パンを口いっぱいに頬張りながら澄は 突然そんなことを口にした
西埼 春紀
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
西埼 春紀
高柴 澄
西埼 春紀
西埼 春紀
高柴 澄
西埼 春紀
高柴 澄
西埼 春紀
西埼 春紀
高柴 澄
高柴 澄
西埼 春紀
西埼 春紀
西埼 春紀
西埼 春紀
西埼 春紀
そう言って席から立ち去っていった
高柴 澄
自分の悪い癖を見抜かれて少し 悔しくなった
そして少しずつ不安が差し迫っている
西埼 春紀
中村 憧埜
清水 恵
中村 憧埜
疲労感がいつもより強く残る
今日はまともに走れなかった
高柴 澄
中村 憧埜
高柴 澄
中村 憧埜
未だにすぐれない体調が足の動きを鈍くしていた
中村 憧埜
高柴 澄
中村 憧埜
中村 憧埜
空気が少し揺らいだ
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
中村 憧埜
憧埜はきょとんとした顔で澄の言葉を 待った
高柴 澄
高柴 澄
予想外の問いかけにしばらく沈黙 してしまった
高柴くんは少し不安そうな顔で
でも真っ直ぐな瞳で僕を見つめていた
中村 憧埜
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
中村 憧埜
高柴 澄
中村 憧埜
自分の声は少し弱くなっていた
葛藤だけがただ強く心に残る
嘘を吐いた所為なのか
何故か苦しくて
いたたまれなくなった
そして口からは言葉が零れた
中村 憧埜
高柴 澄
中村 憧埜
高柴 澄
高柴くんは戸惑いながらも優しい顔で僕を見ている
中村 憧埜
中村 憧埜
高柴 澄
少し驚いた顔でそう言った
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
高柴 澄
中村 憧埜
その言葉に
涙が溢れそうで
言葉が出てこなかった
高柴 澄
中村 憧埜
中村 憧埜
高柴 澄
自分の勇気の無さも
曖昧さも
弱さも
全部情けなくて
消えてしまいたかった
夜が更けていく
僕たちの姿が次第に
夜に沈んでいく
頭の中にもやっとした感情が こびり付いている
中村が考えていることが全く分からない
なぜかあの時
二人の間に1つ線が引かれたようで
すぐ近くにいるのに
手が届きそうになかった
高柴 澄
西埼 春紀
高柴 澄
高柴 澄
西埼 春紀
高柴 澄
高柴 澄
西埼 春紀
西埼 春紀
西埼 春紀
高柴 澄
西埼 春紀
高柴 澄
未だに不安は解けなかった
高橋 紘時
いつもより少し控えめな声が 聞こえてきた
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
紘時は真っ直ぐと僕の目を見つめていた
高橋 紘時
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
中村 憧埜
心にはやっぱり苦さが残っている
今日は何となく憂鬱で
部活を休んで夜の道を歩いている
全く抜け出せない底なしの悲しさが
どうしようも無い空虚が心を覆う
高橋 紘時
高橋 紘時
中村 憧埜
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
中村 憧埜
中村 憧埜
中村 憧埜
中村 憧埜
中村 憧埜
憧埜は紘時の横を走り去ろうとした
高橋 紘時
紘時は憧埜の腕を強く掴んだ
中村 憧埜
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
強ばった表情で憧埜を見つめた
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
中村 憧埜
憧埜は俯いて涙を零した
中村 憧埜
高橋 紘時
高橋 紘時
高橋 紘時
中村 憧埜
高橋 紘時
紘時は少し呆れたように笑っている
高橋 紘時
高橋 紘時
紘時はあっという間に去っていった
中村 憧埜
聞こえるはずのない声がぽつんと夜に 落とされた
これは
僕が有りもしないこの世界の正解を
ひたすらに追いかける物語
第1話暮春