球技大会当日。
沙紀との待ち合わせ場所に行くと、 そこに居たのは、何故か、貴久だった。
○○
増田
○○
増田
増田
○○
増田
○○
いつまでも待ってるよ。
それでね、今度こそちゃんと伝える。
今回は勘違いされないように。
女子
昇降口で、上履きに履き替えてると、 貴久に話しかけたのは、 貴久に告白してた女の子。
女子
増田
ごめん。って私に言った貴久は、 その子と一緒にどこかへ行ってしまった。
貴久があの子を選んだらどうしよう……
そんなの絶対嫌だ………。
沙紀
○○
球技大会が始まり、クラスの応援に体育館から校庭まで駆け回ること4時間。
だけど疲れただなんて言えない。
いよいよ今から体育館でバスケの決勝戦。
隣には席を確保してくれた沙紀。
__________________ピーっ
ホイッスルが体育館に響いて、 いよいよ貴久の試合が始まる。
意識をコートに集中させ、貴久を見つめる。
スランプだって言ってたけど、 決勝戦までに何本かシュートを決めていた。
貴久とはもうすっかり元通りだけど、バスケの話はあんまりしないからよく分からない。
さすが決勝戦と言うだけあって、 今までのクラスとは違い、 出場選手全員がバスケ部。
だから、得点にはあまり繋がらない。
いつの間にか他の競技が終わり、体育館にはたくさんの人達で溢れかえっていた。
その中でも、ダントツで体育館を走り回って クラスのために貢献しているのが貴久。
この決勝戦の為に、必死に頑張っている。 そんな気持ちが貴久のプレーから伝わる。
頑張って。貴久。
気がつくと私は無意識に立ち上がっていて、
○○
一生懸命な姿に叫ばずにはいられなかった。
周りの声がうるさいから私の声はきっと貴久には届いていないだろう。 だけど、貴久は私に一瞬微笑んでくれたような気がした。
バスケをしてる貴久がたまらなく好きだよ。
だから……この試合。負けないで。
○○
そこからはもう必死だった。
沙紀と一緒に思いっきり叫んで。
そしたら貴久にパスが回って、 そこから敵を交わして、シュートを放ち、 ザッという音を立てて、貴久の綺麗な スリーポイントシュートは決まった。
ボールがネットをくぐった瞬間、 感情がおかしくなって、涙が流れ落ちた。
たくさんの黄色い歓声と、拍手。
沙紀
沙紀
涙が止まらなくて、沙紀に爆笑されて。
○○
沙紀
沙紀
○○
仲間と満面の笑みでハイタッチを交わす貴久に、胸がドキドキする。
やっぱり、 バスケをして幸せそうな貴久が好き。 それは…友達としてじゃなくて、 1人の男の子…として。
つづく…
コメント
6件
映像のように流れてわかりやすい!! さっどうなるのかな(・∀・)ニヤニヤ 増田くんは断ると思うな…〇〇に振られても一途だから。うん増田くんを信じよう
続き楽しみです😍
気になるぅ…🤔💭(´ー`*)ウンウン