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冥界の守護者

第11話 - 憑依

221

2025年05月06日

#司類

#冬彰

#寧々えむ

#こは杏

#瑞類

あかまる🍓🐾໊

人間界

ルイ

…よし、このくらいかな。

司

だいぶ早く終わったな。柱探しにでも行くか？

ルイ

あぁ、そうだね。そうしようか。

司

ｿﾞﾜｯ

司

(なんだ？！今、後ろから悪寒が…)

ザシュッ

司

？！

ルイ

司くん？！

後ろからどうやら、何かで刺されたようだ。胸の辺りから酷く出血している。

司

(ぐっ、悪霊か？！)

ルイ

は……っ

ルイ

み…ミズキ、

司

？！

ミズキ

ルイってば、ボクがいるのに気付かなかったの？酷いなぁ

ルイ

つ……司くん、逃げよう。今の状況じゃ、圧倒的に不利だ。

ルイ

まず、君の怪我の手当もしなきゃいけないし…

司

(ルイ…酷く動揺している、、視線が合わん…)

ルイ

どうしよ、血…し、止血しないと、

司

オレのことはいい！止血なら自分で出来るぞ！

司

それより、まずはアキヤマだろう！

ルイ

！

ミズキ

そうだよ〜。ボクのこと無視するなんて、随分酷いことするじゃん。

ルイ

…酷いのはどっちだい、

ルイ

絶対、君に司くんは渡さないよ。

ミズキ

別にキョーミ無いよ。ただ、気に食わないだけ。

ミズキ

ルイってば、本当に酷いよね。またバディ作ったんだ。

ルイ

……君には関係の無いことだよ。

ミズキ

酷いなぁ……悲しいよ。

司

(アキヤマ…やはり、相当強い…)

司

(急所を的確に1突き…殺すことに何の躊躇いも無かったんだな、)

司

(どうする…ルイも、アキヤマに勝てるかは分からないと言っていた、)

司

(オレだって、このまま見てるだけなのは嫌だ…)

司

(しかし、出血で剣を振れそうには無い…)

司

(……王の力が使えれば、)

ガキンッ！ガキンッ！

ルイ

っ、また随分と、たくさん食べたらしいね。

ミズキ

あは、分かる？

ガキンッ！！

ミズキ

ルイももっと強くなりたいなら、食べればいいのに。

ルイ

馬鹿なことを言わないでくれよ…っ

キィンッ！

ルイ

っ！

ミズキ

堕ちちゃったら、もう堕ちるしか無いからさ、

ミズキ

ボクも……もう、ルイのバディにはなれないんだよ。

グシュッ！

アキヤマが剣を振り上げ、ルイの肩辺りに突き刺した。

司

！！？

ルイ

う"……っ

司

ルイっ！！！

ミズキ

ルイ、痛い？ボクも心が痛いよ。

ルイ

……っ、よくそんな事が、言えるね…

ルイ

肩を刺して、敢えて急所を外すなんて…

ミズキ

だって、ルイを殺したら本末転倒だからね。

ミズキ

絶対殺さないよ、安心して。

ルイ

……ふっ、ならいっそ、自分で死んでやろうか？

ミズキ

そんな事言わないでよ〜

グリッ

突き刺した剣を捻り、肩を抉る音がした。

ルイ

っ…"

司

やめろっ！！！

ミズキ

おっと、忘れてた。こっちも片付けなきゃね。

司

(ダメだ！！オレがこのままアキヤマに食べられれば、また、ルイが……っ)

司

(分からん…！！王の力も使えんし…オレは…)

司

(頼む……！！誰でもいい、誰か…！！)

ミズキ

あれ、そういえば君って王様なんだっけ？

ミズキ

ま、関係ないけど。

ザシュッ

ルイ

(マズイ、刺す…！ミズキは、躊躇いなく司くんを殺す…！！)

ルイ

(僕が動かなきゃいけないのに…間に合わな、)

ルイ

(また……っ)

ザシュッ！

ルイ

っ……

ミズキ

…呆気ないね。

ミズキ

ルイも馬鹿だよね。懲りもせずバディ組んでさ。

ミズキ

まぁいいよ。これからも、ルイのバディは絶対、ボクが食べてあげるから。

ルイ

(……やっぱり、)

ルイ

(僕に……バディは、ダメだったんだ……)

ミズキ

！

ドォォォンッ

ルイ

？！

ルイ

(な…っ、え？ミズキが、吹っ飛んだのか？何故…？)

ミズキ

ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ

ミズキ

……あー…厄介なの起こしちゃったかな、

ルイ

…？

司

久しぶりの刺激だったものでな。

ミズキ

へぇ……面白いね。

ルイ

？！

ルイ

(司くんじゃない……いや、気配はちゃんと司くんだ。)

ルイ

(となると…あれは…？)

ドンッ！

ミズキ

！

謎の圧力がかかったように、ミズキが地面に顔を伏せた。

ミズキ

ぐ…

司

頭が高い。冥界の王の御前だぞ。

ルイ

？！

ミズキ

あは…っ、王様ね…

ルイ

(だ、誰…だ？司くんじゃない…)

ミズキ

悪霊が王様なんかに従うわけないじゃん

司

なら、従わせるまでだ。

ミズキ

っ、ｶﾞﾊｯ！

突然ミズキが血を吐き、苦しそうに胸を抑えた。

ミズキ

っ……ぐっ

司

お前は葬送しない。このまま消滅するといい。

ルイ

つ……司くんっ！待って！

司

何故？悪霊の味方をするのか？

ルイ

ダメだよ！葬送せずに消滅させるのは、死神のルール違反で、処罰の対象だ！

司

王にそんなルールは不適応だ。

ルイ

なっ

司

オレは王なんだぞ。オレがルールだ。

ルイ

そ、そんな独裁的な…

ルイ

(だけど、マズイ！このまま司くんがミズキを消滅させれば、司くんはきっと、監獄行き…！)

ルイ

(僕が、止めないと…！)

パァンッ！

突然、何かを平手で叩くような音が響いた。

司

っ……な…？！

ルイ

あ…

アキト

目覚ませよ。もう1発いくぞ。

ルイ

あ、アキトくん…！？

ルイ

あ、危ないよ！今の司くんは、何だか独裁的で……

アキト

ルイさんならもう、大丈夫だ。俺たちが来たから。

司

…

アキト

だから、もう安心していいぞ。

司

……良かった、

司

ﾌﾗｯ…

アキト

おっと。

ルイ

ね、眠った…？

トウヤ

ルイさん！大丈夫ですか？！

ルイ

あっ、トウヤくん…傷も致命傷じゃないから、大丈夫だよ。

トウヤ

けど、かなり深い…すぐに戻りましょう。

ルイ

ミズキは…？

アキト

とっくに逃げてましたよ。

ルイ

そうか…

アキト

トウヤ、ルイさん抱えれるか？

トウヤ

あぁ、もちろん。アキトは司を頼む。

アキト

了解。

ルイ

2人とも、なんでここに…

ルイ

ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ！

トウヤ

喋らないでください。後で話しましょう。

ルイ

……すまないね、

医務室

ルイ

んん……

ルイ

(司くんは…)

司

Zzz…

ルイ

…良かった、寝てる。

ルイ

(あれは一体…夢、じゃないよね…)

トウヤ

あぁ、ルイさん。起きたんですね。

ルイ

トウヤくん…おはよう。色々ありがとうね。

トウヤ

いえ、無事で何よりです。

ルイ

本当に助かったよ。あのままだと…

ルイ

…ねぇ、あの司くんって…夢じゃないよね？

トウヤ

あぁ…そうですね。俺も見ました。

トウヤ

普段の様子からは想像も出来ない雰囲気でしたね。

ルイ

うん……

アキト

おーい…って、ルイさん。起きたんすね。

ルイ

あぁ、アキトくん。

アキト

ルイさんも中々重症だったのに…タフですね。

ルイ

ふふ、深いだけで大したこと無かったからね。

アキト

んなわけ無いでしょ

アキト

…司は、流石にまだ起きないか。

トウヤ

あぁ。傷も深いし、急所だったからな。

ルイ

アキトくん、ありがとう。あの時…司くんを止めてくれて。

アキト

あぁ…どういたしまして。

ルイ

まさか顔を平手打ちするとはね。驚いたよ。

アキト

目を覚ますには1番効果的かと思って。

アキト

けど、あれは…どういう状態だったんですか？

ルイ

…分からない。

ルイ

初めて見たし…そもそも、本当にあれが司くんなのか…

アキト

まぁ、別人っぽかったですね。

トウヤ

だが、ルイさんのことは分かっているようだった。司であることは間違い無さそうですね。

ルイ

うん…そうだね、

ルイ

(またカイトさんに報告……)

ルイ

(……しても、いいのだろうか、)

ルイ

(どうしても疑ってしまう…そんなはず無いのに、)

ルイ

(司くんが覚えているかによるけれど…もし覚えてなければ、3人だけの秘密にしておくべきかもしれないな。)

トウヤ

ルイさん…？

ルイ

…2人とも、頼んでいいかな。

アキト

はい？

ルイ

もし司くんが、この事を覚えていなかったら…あれは、3人だけの秘密にして欲しい。

トウヤ

！

アキト

カイトさんに報告しないんですか？

ルイ

…報告すべきか迷っていてね。

ルイ

頼めないかな。

トウヤ

…分かりました。ルイさんがそう仰るなら、この事は口外しないと誓いましょう。

ルイ

ふふ、ありがとう。

アキト

口外しないのはいいですけど…ルイさんて、カイトさんのこと信用してないんですか？

ルイ

信用してないというか…

ルイ

あの人は……よく、分からないんだ…

アキト

ふぅん…俺から言わせりゃ、ルイさんもよく分かりませんけどね。

トウヤ

あ、アキト…

ルイ

…僕もね、分からないことだらけだよ。

ルイ

そういえば、どうして僕らの所に来てくれたんだい？君たちの担当区域とは随分離れてるけど。

トウヤ

えっと…呼ばれた気がして、自然に足が赴いていました。

ルイ

呼ばれた…？

ルイ

(ふむ…司くんだろうか。無意識にこの2人に頼って、呼んだのかもしれないな。)

ルイ

(それはきっと、王の力だろう。もしかして、司くんがああなったのも、力のせい…？)

トウヤ

また難しい顔になってますよ。

ルイ

あぁ…すまない。つい考えてしまってね。

トウヤ

…アキヤマさんは、どうでしたか？

ルイ

…

ルイ

変わらずさ。変わったとすれば、以前より力をつけていたことかな。

ルイ

やはり、ミズキに僕を殺す気は無いようだ。司くんには躊躇いなく急所を1突きしたのに、僕は肩を抉られただけだからね。

トウヤ

そうですか…

ルイ

…思うんだけれど、

ルイ

もしかしたら…僕が消滅すれば、丸く収まって終わるんじゃないかな。

トウヤ

……冗談でもやめて下さい。

ルイ

…

司

む……ここは、

ルイ

司くん！？

司

どわっ？！…って、ルイか！

司

大丈夫なのか？！傷は？！

ルイ

大丈夫だよ。傷で言えば、君の方が重症かな。

司

ん？オレ？……な、なんか意識したら痛いような…

アキト

おい、あんま動くなよ。傷口開くだろ。

トウヤ

もう少し安静にしておいた方がいい。

司

おぉ、2人とも！

ルイ

(覚えて…いるのだろうか、)

司

えっと…そうだ！アキヤマは？！

ルイ

2人が来てくれた時に逃げたよ。

司

そうか…

司

2人が助けに来てくれたのか？ありがとう！

アキト

どういたしまして。

司

すまんな。アキヤマに刺されてからは気を失っていて、記憶が無いんだ。

トウヤ

…そうか。

ルイ

(やはり、覚えていないか。となると、あれは無意識下の領域…)

ルイ

(司くんには…どうだろう。言うべきなのかな…)

司

ルイが無事で、良かった。守れなくてすまない…

ルイ

…ううん、君は守ってくれたよ。

ルイ

ありがとう、司くん。

司

む…？守れた記憶は無いんだが…

ルイ

…君はもう少し安静にしてて。僕は部屋に戻るよ。

トウヤ

ダメです。貴方も絶対安静です。

ルイ

と、トウヤくん…僕はもう大丈夫だからさ、

トウヤ

部屋から出たければ、俺とアキトを倒してからにして下さい。

ルイ

分が悪すぎるなぁ…

司

トウヤの言う通りだぞ、ルイ！お前だって怪我してるんだ！

ルイ

司くん…けど、もうほとんど塞がってるし、痛くないんだよ。

司

普通にオレが寂しいんだ！ここにいろ！

ルイ

……

ルイ

…分かったよ。

トウヤ

おぉ…流石だな。ルイさんがこんな聞き分けいいなんて。

ルイ

僕が聞き分け悪いみたいな言い方だねぇ

トウヤ

実際、悪いでしょう。

トウヤ

俺たちはまだ仕事があるので、出て行きますが…2人とも、安静にお願いしますね。

司

あぁ、分かった！

人間界

アキト

司、覚えてないみたいだったな。

トウヤ

あぁ。何となくそうだろうとは思ったが…

トウヤ

あれは…何だったのだろうな。アキトが止められて良かった。

アキト

結構賭けだったけどな。

トウヤ

だが、アキトを見て安心していたように見えた。

トウヤ

もしかしたら…アキトが来たから大丈夫だと、思ったのかもしれないな。

アキト

俺が？アイツにそんな信頼されてるとは思えねぇけど。

トウヤ

司も、アキトが強いのは身を持って知ってるはずだろう？

アキト

…数回手合わせした程度だ。

トウヤ

アキトを知るには十分じゃないか。

トウヤ

…司についても、まだ分からないことだらけだな。

アキト

だな。

魂

ﾌﾖﾌﾖ

アキト

お、これで50人目か。

トウヤ

あぁ。詠唱しよう。

アキト

(結局、アキヤマは逃がしちまったが…逃げてくれて助かった。)

アキト

(トウヤがアキヤマと対峙したら…多分、トウヤはアキヤマを殺してただろうから。)

アキト

(そうなったらきっと止められないし…)

アキト

(まぁ…もしトウヤが監獄行きになったら、俺も一緒に行けばいいか。)

医務室

司

…ﾊﾟﾁ

司

(む、また寝てしまっていたか…)

司

ルイ…

司

？！

司

(い、いない？！どこ行った？！)

カイト

……そうかい。なるほどね。

カイト

ミズキに、遭遇したのか…

ルイ

はい。

カイト

報告ありがとう。寝てなくていいのかい？

ルイ

えぇ、軽傷でしたので。

カイト

そうか。

ルイ

(言うか…言えば何か、分かるかもしれない…)

ルイ

(でも…もし、それが…)

カイト

隠し事するのはいいけど、嘘は関心しないな。

ルイ

！？

カイト

軽傷なんて嘘だろう。魂で分かるよ。

カイト

この後はもう、医務室で休みなさい。

ルイ

し…承知しました、

ルイ

(やはり王…この人に隠し事なんて、愚かか…)

ルイ

…あの、

ルイ

…

カイト

…ルイくん。「言わない」というのは、悪い事では無いよ。

カイト

僕が王様だからって、全部報告しなきゃいけないわけじゃない。そして、絶対信用しなきゃいけないわけでもない。

ルイ

…

カイト

体に障るよ。そろそろ医務室に戻りなさい。

ルイ

…はい。

ルイ

(まだ…話さなくていいか、)

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4件

司くんの憑依カッコ良い… ミズキが来るのはびっくりしました…。

今回の司、雰囲気が違ってかっこよかったにゃん♡やっぱり司は特別なのかにゃ♡？

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

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