日に日に弱々しくなっていくころんに対して少しずつ募っていく不安
それは皆同じようだった
もちろん、笑うころんの顔を見て 心がついに動かされたことも
放課後のことだった。
バッグを担いでふらふらと帰ろうとするころんのあまりの細さに
俺達は全員話しかけようにもできなかった
ただ唯一、教室から出ていくころんの背中を莉犬が追いかけていっただけ
俺達はそんな二人を見ていることしかできず、そのまま帰ることすらできず
ただ3人で夕日が差し掛かる教室に立ち尽くしていた
しばらくして、莉犬がひどく怯えた様子で教室へ戻ってきた
その隣にころんはいない
桃
赤
黄
赤
赤
橙
相当な光景だったのだろう
口元を抑え、その場でへたり込んでしまった
俺達は目を見合わせて、ようやくころんと向き合う決心をしたんだ
ある日の放課後、廊下を皆で歩いていたときに教室から轟音がした
次いで出てくる楽しそうな様子のクラスメイトたち
俺達は急いで教室へ飛び込んだ
青
青
机は好きに倒れていて、その中にころんがうずくまっている
いつもは俺が止めていた過呼吸
それを無理矢理止まらせようとしているのか、首を抑え込んでいる
俺が隣にいない間、ころんはずっとこうやって...?
赤
弾かれたようにころんの元へかけよった
半分無意識のうちに
俺が一つ体に触れると、大きく体を震わす
青
桃
青
青
桃
桃
青
黄
青
橙
桃
青
思い切り抱きしめると、必死に振りほどこうと抵抗してくる
が、元々少ない筋肉も、もともと細かった体格も
今では見るも無惨な姿に成り果てたころんの抵抗なんて、無に等しい
それでもただ必死に離れてほしくて、怖くて諦めようともしないころんが
心の底から痛々しかった
次第にころんの呼吸が整ってくる
青
と、思えば突き飛ばされた
青
桃
青
赤
青
青
青
黄
教室を飛び出してしまったころんを皆で追いかけた
言葉に表せない感情と、自分を殺してやりたいくらいの後悔を抱えながら
バンッッ
桃
青
屋上へ飛び出すと、虚ろな目をしたころんが佇んでいる
その手は...
青
桃
青
青
青
桃
息の詰まる感覚がした
青
青
橙
桃
橙
青
青
青
橙
黄
青
青
青
桃
青
どんな罵倒も受け止めるつもりだった
二度と現れるなと言われたら、そうするつもりだった
なんなら、殺されても文句は言えないと思っていた
なのに、こいつは...
"ころん"は...
青
青
そんな顔、しないで
黄
そんな、俺達を大切に思うような顔
...
二度と俺達と会えなくなることを怖がってるような顔
青
黄
ガシャンッ
しないで
パシッッ
青
桃
青
青
青
グサッ
桃
スル...
桃
掴んでいた手を、ころんに刺された
刃こぼれして、黒い塊の付いたカッターで
青
ドチャッ
手の甲を血が滴る感覚がする
あたたかくて、でもそれが憎らしくて
ころんは、"しかえし"だと言った
この、小さな切り傷を
この、小さな切り傷が
今まで俺達がしてきたことと同等だと
そう、言った...?
橙
桃
橙
ピーポーピーポー
ピーポーピーポー
サイレンの音が、頭に反響する
先程のころんの顔が、声が、
頭にこびりついて、離れない
コメント
1件
ふぁぃさーーーーーん!!😭😭 お久しぶりの投稿ありがとうございます!!😭✨️ エリカ待ってましたぁ…😭もうほんと大好きな作品なので更新されたの嬉しすぎます🥹💗 これからも応援してます!!😖💞