……だるまさんがこーろんだ
ゾムが突然、俺を指さしてこういった
ゾム
トントン
トントン
ロボロ
コネシマ
ゾム
トントン
遊びが始まった。
なんで、こんな事に…
よし、ロボロを餌にして、先んじよう。
待て、仲間を掛けるなんて
どういう了見だよ!
どこかに打開策があるはず…
思考を巡らさなきゃ…
ゾム
トントン
つられて俺も転んだ。
そのまま地面に伏せた。
名前は、呼ばれなかった…
ゾム
ロボロ
ゾム
ロボロ動いた!
ロボロ
それは、居るだけで汗の流れ落ちる暑い夏の日であった。
目の前の面白い子は豆鉄砲
くらった鳩のようw
彼は口の代わりに目で訴える
正気の沙汰なし
でも、そんな雑念に囚われていては、
袋小路。
トントン
あぁ、仲間を手に掛けるなんてとっても、上々ねw
更に荒唐な表情を見せてくれ。
さぁ、思考を巡らすで!
ゾム
トントン
また、転んだ……
俺はそのまま地面に伏せた。
また、名前は呼ばれなかった。
ゾム
コネシマ
ゾム
コネシマ動いた!
コネシマ
だるまさんがころんだ
はやくしないと連れてっちゃうよ
だるまさんがころんだ
はやくしないと指切っちゃうよ
だるまさんがころんだ
はやくしないと冷めきっちゃうよ
だるまさんがころんだ
だるまさんがころんだ
真剣勝負と言うには不条理やな。
この直線距離だけどうにか縮めたい。
酸いも甘いも飲み込んで
トントン
さぁ、思考を巡らすのだ。
トントン
ゾム
全速力で駆けた。
さっきの傷は痛くなかった。
痛みすら思考の外だった。
ゾム
トントン
ゾムの背中に触れた。
コネシマとロボロの目に光がはいった。
トントン
だるまさんがころんだ
トントン
さっきの傷は痛くなかった。
痛みすら思考の外だった。
ゾム
トントン
なんだ…、体が動かなくなって…
ゾム
ゾム
ゾムは俺の前でピタリと停止した。
日が暮れるから、もう帰ろ!