もしもこんな話があったなら
呪鬼2
主人公:猿山らだ男
らだ男の母
母の声が部屋中に響き、空気が重たくなる
嗚呼…またやってしまった
迷惑をかけるつもりは無いのに迷惑をかけてしまった
猿山らだ男(小学生)
猿山らだ男(小学生)
そう言おうとした瞬間遮るように怒鳴られた
らだ男の母
らだ男の母
反省はしてるんだ
次に生かそうとしてるんだ
でもまた失敗
猿山らだ男(小学生)
そう言い部屋を出て行こうとした
襖に手をかけると後ろから呟くようにこう聞こえた
らだ男の母
「 無 能 な 子 」
猿山らだ男(小学生)
僕は叱られた悲しさから涙を流していた
すると知っている声が聞こえた
らだ男の祖母
らだ男の祖母
猿山らだ男(小学生)
涙を流しながら祖母に付いて行き、部屋に入った
らだ男の祖母
猿山らだ男(小学生)
祖母はそう言い俺をなだめた
俺が泣き止んだのを確認すると、とある話を話し始めた
らだ男の祖母
猿山らだ男(小学生)
らだ男の祖母
らだ男の祖母
らだ男の祖母
らだ男の祖母
猿山らだ男(小学生)
そう聞くと祖母は少し暗い顔をして言った
らだ男の祖母
猿山らだ男(小学生)
祖母は首を横に振る
らだ男の祖母
そう聞くと僕は少し怖くなり、祖母の方へ少し移動した
らだ男の祖母
らだ男の祖母
そう言い僕の頭をゆっくりと撫でた
頭を撫でられるとしだいに恐怖は薄れて行ったので、自室に戻る事にした
猿山らだ男(小学生)
猿山らだ男(小学生)
祖母が話した事を思い出しながら少し考える
猿の偶像の言い伝えが本当なら学校で噂になっている筈だ
故にあまり信じていなかった
猿山らだ男(小学生)
猿山らだ男(小学生)
眠気に襲われ、今日は眠りに落ちた
次の朝、登校中
僕は昨日の話を考えていた
猿山らだ男(小学生)
小学生の僕は昨日の話を信じていなかったものの、興味は湧いていた
近ずいてはならない事は言われなくとも伝わっている
だけど好奇心には勝つ事が出来ずに、僕は今日見に行ってしまった
猿山らだ男(小学生)
放課後、1人でここに来た
他の皆に言っても信じてくれないだろうしからかわれるだけと思ったからだ
神社の中を除き、何かあるか確認する
猿山らだ男(小学生)
思わず声を上げる
神社の中には古くてボロボロになった猿の偶像があったのだ
正直触りたくない
でもここまで来てしまったら後には引けない
猿山らだ男(小学生)
そんな事を口にしながら手を伸ばす
猿の偶像に指が当たった
特に何も起こらない
猿山らだ男(小学生)
そう言い後ろを振り返った
大きい猿の偶像が僕を見つめていた
猿山らだ男
猿山らだ男
1人寂しい職員室で呟く
ここには誰も居ない
誰も来ない
歪んだ世界なのだから
猿山らだ男
猿山らだ男
猿山らだ男
ふと頭に思い浮かんだ事を考えてみる
猿山らだ男
猿山らだ男
猿の偶像を見てから記憶が曖昧だ
猿を見たところまでは覚えているのだがそこからが曖昧だ
気が付いたら校舎の中に居るし、小学生だった俺が大人になっている
何を願ったかは勿論覚えて等いないし
教師の格好をしているけど授業をしたかしていないかも曖昧だ
猿山らだ男
猿山らだ男
そう思い、職員室を出た
猿山らだ男
猿山らだ男
猿山らだ男
そう思い昇降口へ向かった
猿山らだ男
なにやら外から声が聞こえる
幻聴かと思いもう一度耳を澄ましてみる
幻聴じゃない
人だ
人だと認識すると俺は咄嗟に宿直室に隠れた
宿直室に入り、少し落ち着く
あの時湧いた感情はなんなのか分からない
とりあえず考えないようにしよう
捏島孝行
猿山らだ男
猿山らだ男
嗚呼、俺はこいつらを傷つけてしまう
こいつらを見て湧いてくる感情はきっとこいつらを傷付けてしまうだろう
本当は傷付けたくないよ
この湧いてくる感情はきっと殺意だ
こいつらを殺したくない
''殺して次の生贄にしたくないよ''
その後、俺は殺意に従い、殺し続けた
本当は殺したくないけど叶わぬ願いだった
猿山らだ男
猿山らだ男
殺意と共に階段を登っていく
猿山らだ男
そこで俺は目を見開いた
猿山らだ男
そこには俺の親友
天乃絵斗がいた
天乃絵斗
出会った瞬間銃口を向けられる
攻撃をしようとしているのは俺も同じで、俺も鎌を振りかざしていた
俺が攻撃するよりも早く
0.1秒早く
銃で撃たれたらこれ以上殺さずに済むのか…?
そう考えた俺は天乃に頼んだ
猿山らだ男
天乃絵斗
パァン─────
撃たれた、そして
ザシュ………────
刺した
相打ちだった
俺達を見た他の奴らは走って逃げて行き、2人きりになった
猿山らだ男
天乃絵斗
しばらくの沈黙が続く
死んだか?と思ったが息をしているのでまだ生きているだろう
沈黙に耐えきれなかった俺は天乃に話しかける
猿山らだ男
天乃絵斗
2人の声が廊下に響く
猿山らだ男
天乃絵斗
そう、俺は全てを思い出した
猿の偶像の奥に天乃が立っていた事
天乃と一緒に居たい、独りは嫌だと願った事
思い出してからは申し訳なさで胸がいっぱいになった
猿山らだ男
少しおかしな質問をする
絵斗はこの質問を理解した様だった
俺はここに来た瞬間
この世界線は''時空の歪んだ世界''なんかじゃなかった
黄泉の国。いわゆる''死後の世界''というものだった
天乃絵斗
絵斗はそう言うと首に巻いていたスカーフを外す
絵斗の首は赤黒く染まっていた
猿山らだ男
天乃絵斗
言おうとした事が読まれたかのように遮られた
天乃絵斗
天乃絵斗
その言葉に救われた
勝手にやった事なのに感謝されるだなんて思ってもいなかった
俺は想いを伝える
猿山らだ男
天乃絵斗
猿山らだ男
俺は目から雫が落ちていた
それは絵斗も同じだった様だ
2人で目を閉じて
2人で空を飛んで行った
猿山らだ男
天乃絵斗
猿山らだ男
こうして猿の呪いは消え
有名な実況者がこの世に現れた
かめりんご
かめりんご
かめりんご
かめりんご
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