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ボクはキミに恋をした

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ボクはキミに恋をした

66 - 疾走と失踪のお化け屋敷

♥

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2023年01月19日

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何人か並んでいる列に入って少し待つ と、すぐに僕らの順番が回ってきた

2人で身を寄せ合って、 お化け屋敷と化した暗い教室の中を ゆっくり進んでいく

今朝2人が言ってた通り、 たしかに装飾とかもすごい クオリティが高い……!

真夏

ま、真冬、大丈夫だよ、私がいるからね……!

そう言いつつ、完全に僕に しがみついている姉さん

やっぱり姉さんって、 怖いの苦手だったよね……?

今思い返せば、テレビの心霊番組とか やってたら、さらっとチャンネル 変えてたことあるし……

バンッ!!

真夏

わぁっ!?

真冬

わああっ!?

突然大きな音がしたと思ったら、 いつのまにか僕らの後ろに 誰かが立っていた

……いや、誰かがっていうより、 血まみれのゾンビみたいな人が……

って、お、追いかけてきたぁっ!!?

「「わあああ!?」」

恐怖に叫びながら、 慌てて2人で走って逃げる

無我夢中で走っていると、 またいつの間にか、さっきの ゾンビはいなくなっていた

真夏

はぁ、はぁ……こ、怖かったぁ……!

冷静になって考えてみると、 さっきの人って、お化けじゃなくて 普通の人間なんだよね……?

真冬

(ぜ、全然人間には見えなかったんだけど……!)

このお化け屋敷、何から何まで クオリティ高すぎるでしょ……!

真夏

真冬、大丈夫……?

真冬

だ、大丈夫……!

暗闇の中、僕らの白髪だけは、 少し離れていてもしっかり見える

だからお互いがどこにいるのか すぐに見つけることができて、 離れてもすぐに合流できた

真冬

(まさか、こんなとこで役に立つとは……)

また2人で寄り添いながら 進んで行くと、さっきより少し 狭い道が出てきた

これだと、2人一緒には進めない……

真夏

わ、私が先に進むよ! 真冬、絶対ついてきてね……!?

真冬

う、うん……

明らかに怖がってるけど、毎回僕を 守るように進んでくれる姉さん

言われた通り、すぐ後ろを ついて歩いて行く

こんなところで、何も起きないわけ ないと思うけど……

プシューッ!

真冬

わっ!?

真夏

きゃあっ!?

突然左右から、大きな音と共に 空気が噴き出してきた

それにびっくりして後ずさって、 慣れない着物のせいか、バランスを 崩して後ろによろけてしまう

……と、誰かが僕の背中に触れた

???

何っ!?

その直後、その誰かの悲鳴が聞こえる

もしかして、僕の後ろから もう次の人来てた?

でも、この声って……

真冬

え、彼方先輩……?

彼方

お姉さ……真冬?

後ろを振り向くと、 やっぱり彼方先輩がいた

しかも、さっきのとも君達 みたいに顔が真っ青

真冬

(っていうか先輩、一瞬名前呼び間違えたな……??)

真冬

な、なんでこんなところに?

彼方

もうすぐライブの時間だから、真冬のこと呼ぼうと思って探してて……

僕のことを探して……それで、 この中に入ってきたってこと?

彼方

智弥達に話聞いたら、お姉さんとここに入っていったって聞いたから……

それでこんなところまで……

彼方

……っていうか、お姉さんは?

真冬

え?

真冬

……あれっ!?

さっきまで僕の前を歩いていたはずの 姉さんが、どこにも見当たらない

もしかして、さっきの空気と音に びっくりして逃げちゃった……!?

真冬

ね、姉さん?

真っ暗な道に声をかけてみるけど、 返事がない

彼方

このまま進んでいけばいずれ会えるだろ。もしかしたら先に外に出てるかもしれないし

真冬

は、はい……

かなり心配だけど、たしかに 彼方先輩の言う通り、進めばいずれ 会えるかもしれない

今度は僕を先頭に、 狭くて暗い道を進んでいく

そのまま順調に進んでると、 少し道が広くなってきた

ここからは、2人一緒に道を 進んでいくんだけど……

……さっきから彼方先輩に、 これでもかってぐらいの力で僕の 左腕を掴まれてるんだよね

少し痛みを感じるくらいに

真冬

あの、せんぱ……

彼方

っ、なに?

手を離してもらおうとして 話しかけたら、何故か異様に びっくりしてから返事をされた

真冬

えと、ちょっと痛いので、手を離してもらえると……

彼方

あ、ごめん……

それから手は離してもらえたけど、 すっと僕のそばに寄ってきた彼方先輩

もしかして、彼方先輩も 怖いの苦手なのかな……?

真冬

(なんか、怯えてるのちょっと可愛い……)

ガタッ

真冬

っ……!?

また歩いていると、静寂の中 突然物音が鳴った

つ、次は何……!?

ガタガタガタッ

今度はさっきよりも 近くから音が聞こえた

真冬

ち、近づいてきてる……?

彼方

真冬!

真冬

は、はい? ……わっ!?

名前を呼ばれたと思ったら、 次の瞬間には、彼方先輩に手を 引っ張られながら走っていた

……あっ! もしかして、あの光って……!

真冬

はぁ、はぁ……!

途中で見えた光に向かって走ると、 その先は学校の廊下に繋がっていた

や、やっとお化け屋敷から 出られた……!

真夏

あっ、真冬!

真冬

姉さん!

出た先で一息ついていると、先に出て いたらしい姉さんが駆け寄ってきた

真夏

ごめんね、先に出てきちゃって……!

真冬

大丈夫だよ、彼方先輩にも会えたし

きっと1人だったら、ああやって 先に進むことはできなかったと思う

智弥

あ、彼方兄! まふ君!

星奈

みんな〜!

3人で話していると、とも君と 蒼井さんも駆けつけてきた

星奈

よかった、ちゃんと会えたんですね!

智弥

いや〜、まさかほんとに会えちゃうとは思わなかったけど

それから、面白そうに あははと笑ったとも君

彼方

何で笑ってんの?

あれ、彼方先輩、 会長キャラいいのかな?

素で話しちゃってるような 気がするけど

智弥

だって彼方兄って、昔からお化け屋敷とか苦手じゃん。

智弥

なのに一目散に入って行っちゃったからさ

あ、やっぱり彼方先輩って、 怖いの苦手だったんだ……

智弥

ほんとに彼方兄って、まふ君のためなら何でもするよねぇ〜

彼方

っ、ほっとけ……

そういえば彼方先輩は、僕のことを 探してここに入ってきたんだよね

えーっと、何のために 探してたんだっけ……

彼方

それより、この後俺ら用事あるから。真冬、行くよ

真冬

あ、はい!

って、そうだ、この後体育館で ライブがあるんだった

うぅ、思い出しただけで 緊張してきた……!

彼方

この後更衣室に行って私服に着替えてから体育館に入る。多分今は誰もいないはずだよ

みんなから離れたところで、 彼方先輩に言われる

真冬

分かりました!

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コメント

4

ユーザー

怖がっていてもちゃんと弟を守るのはさすがだなぁwなんとここで白髪が...確かに黒に白は目立ちますからねw そらるさん怖がりなのにまふくんを呼びに行くためにお化け屋敷入るとかかっこかわいいんだがᐡ𓂂- · -𓂂ᐡ そろそろ本番が来ますね!どうなるんでしょうか( * ॑꒳ ॑ )??

ユーザー

真夏ちゃん言ってる事とやってる事がw でも守ってるのはさすがお姉ちゃんだなぁw そして白髪がここで役立つとはwww そして怖いの苦手なのに一目散に お化け屋敷にまふくん探しに行ったそらるさん そしてそのあとまふくんにがっしりしがみついて怖がってるそらるさんwww いやぁいやぁ…尊いですねw 続き楽しみにしています😊✨

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