猿山 らだ男
…そう言ってくれるの、今のところ君だけだよ
金山 薫
他の奴らは気づいとらんの?
猿山 らだ男
んー…あんまり話してないからだろうね。
猿山 らだ男
でも、ほかの先生とか生徒たちはそんな事言わないよ
猿山 らだ男
ね、もうちょっと教えてくれない?
元々の俺の事
元々の俺の事
少し渋った様だったが、ゆっくり口を開いてくれた
金山 薫
…前までのお前は…
金山 薫
……変に怖かった
猿山 らだ男
俺、よく怒ってたの?
金山 薫
最後まで聞けや
金山 薫
そういうことやない。
ただ、不思議な威圧感があんねん
ただ、不思議な威圧感があんねん
金山 薫
本当に…お前の言う通りにせなあかんっていうな…?
金山 薫
いつもいつも学校に最後まで残って、朝1番早く学校にいる
金山 薫
奥さんもいるとか話してたけど、今指輪しとらんし…
猿山 らだ男
…あ、ほんとだ。
金山 薫
…なぁ、ほんまに先生なんか?
猿山 らだ男
んーー……さぁどうだろう…
猿山 らだ男
俺自身わかんなくてさ
金山 薫
はぁ?
猿山 らだ男
今から言うこと、大事にしたくないから2人だけの内緒ね。
約束できる?
約束できる?
金山 薫
お、おん…わかった。
猿山 らだ男
俺、多分タイムリープしたね。
金山 薫
?
猿山 らだ男
……(苦笑)
妥当な反応。
自分よりも遥かに大人の人が急にタイムリープなどと非現実的な事を?
そりゃその顔もする…
猿山 らだ男
信じられないよね。俺も信じられないもん
猿山 らだ男
俺が知ってるのは、君の大人の姿。
俺と同い年の姿なんだよ。
俺と同い年の姿なんだよ。
猿山 らだ男
今の俺のことは何も知らない。
猿山 らだ男
先生なんて職業した事ないし、クラスメイトの名前すら出てこないよ
金山 薫
え?でもさっき金山薫君って…
猿山 らだ男
…それがわかんないんだ
金山 薫
はぁ?
猿山 らだ男
俺の意識じゃない。
猿山 らだ男
俺じゃない誰かが俺の体を使って言ってるみたいなんだ。
猿山 らだ男
だからなんか気持ち悪くてさ…さっきみたいに過呼吸になってたんだ
猿山 らだ男
何時こうなるかも分かんなくて正直怖い…
普通こんなこと子供に相談なんてしない。
ましてや無意識に真剣な表情になってるせいか、
いつもと違うからという理由か、キョーくんはずっと聞いてくれる。
怖いと言ったからだろうか、小さくも男の子らしいてがゆっくり俺の手に触れた
金山 薫
……な、なぁ先生。
金山 薫
絶対内緒にするし、怖いんなら俺子供だけど話聞くし…、
金山 薫
先生が戻れるように俺だって協力するからさ…
金山 薫
…ちょっとでええ、助けてくれへん…?
俺に触れる手が震えていたから、
了承の意味を込めてゆっくり握ってあげた