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愛花

優花ー、いる?

優花

あ、お姉ちゃん

愛花

……誰?この人

優花

わたしの家庭教師

愛花

優花の?

翔真

はじめまして。佐山翔真です

愛花

家庭教師……

愛花

いいな。あたしも、勉強教えてほしい

優花

でも、お姉ちゃん

翔真

優花さんのお姉さんと言う事は、受験生ですね

翔真

優花さんと同じ日なら、担当できると思います

愛花

では、お願いします

優花

(大学は行かないから、勉強しないって、言ってたのに)

1ヶ月後

愛花

もう、優花の授業は終わったんですか?

翔真

ええ、まあ

愛花

それじゃあ、あたしの番ですよね?

愛花

分からない問題があって

翔真

いいですけど……

翔真さんがわたしを見る

優花

今日はもう、いいですよ

優花

分からない所は、全部教えてもらったんで

翔真

それじゃあ、失礼します

優花

はい、お疲れ様です

笑顔で言ったけれど

本当は姉をずるいと思った

優花

(わたしだって、先生に聞きたい事あったのに)

優花

(でも……)

優花

(我慢、しないと)

生まれつき体の弱い姉は 長く生きられない

だから、わたしは

姉に逆らえない

それから数ヶ月後

優花

お姉ちゃん!

恐れていた事が起こった

愛花

優……花……

優花

なに、お姉ちゃん

愛花

幸せに……なって……

優花

なに言って……

優花

お姉ちゃん?

優花

お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃん……!

姉は亡くなった

まだ18歳だったのに

そして姉の3回忌

優花

ごめんなさい……

優花

3回忌、呼べなくて

翔真

いいんだよ

翔真

別に、結婚してた訳でもないし

優花

あの……ね?

優花

お墓参りも、今回で最後にしてほしいの……

翔真

優花

その、親族の目もあるし

優花

今回で、終わりにしてほしいって、お母さんが……

翔真

……そうだね

優花

ごめんなさい

翔真

いいよ。優花ちゃんが謝らないで?

優花

……ううん

優花

(だって、わたし。お姉ちゃんの事よりも)

優花

(翔真さんと会えなくなる事を気にしてる……)

翔真

そろそろお昼だし、なにか食べようか?

翔真

なに食べたい?奢るよ

優花

それじゃあ

優花

優花

翔真さんの、手作り料理が食べたいです

翔真

いいよ

翔真さんが明るく笑う

嬉しいけど、寂しい

意識してないんでしょ?

わたしの事なんて

翔真

狭いけど、上がって?

優花

……はい

翔真

家、近くて良かったよ

優花

そうですね

優花

(知ってて、言ったんだけど)

翔真さんの部屋は 片付いていて

翔真さんらしいと思った

しばらくして

翔真

こんなものしか作れないけど

翔真さんが焼きそばの皿を 持ってきた

優花

おいしそ……

机に置いた時に、軽く手が触れる

翔真

ごめん!

だけどその手は すぐに離れた

優花

(もっと、触れてほしいのに……)

わたしは離れた翔真さんに 近づくと

その顔にキスをした

翔真

なっ!優花ちゃん?

優花

冗談とかじゃ……ないですからね?

翔真

え?

優花

あの……良かったら、姉の代わりに……

優花

優花

抱きしめて、ください

そう言って 翔真さんに抱きつく

翔真

優花ちゃん?

優花

今日で最後なんて、イヤ……

泣き出しそうになる顔を 翔真さんに向ける

優花

抱きしめて?

優花

お姉ちゃんの代わりで、いいから……

翔真

でも……

優花

気にしないでください

優花

……初めてじゃ、ないんで

優花

(本当は、初めてだけど……)

翔真

……っ!

答えると同時に

唇に柔らかい熱が触れた

優花

んっ……

口の中に

温かくて、柔らかい塊が すべり込む

優花

あ……

優花

(気持ちよくて)

優花

(気が、変になりそう……)

翔真

優花……ちゃん

歯がカチカチと音を たてるほど

激しい口づけを繰り返す

優花

んっ……んんっ……

その度に呼吸が乱れて

恥ずかしいため息が こぼれ落ちる

翔真

優花ちゃん

翔真さんの手が

ワンピースの背に伸びた

翔真

……ベッド、行く?

優花

ん……

抱き合って移動する間に

ワンピースのファスナーが下ろされる

優花

(翔真さんは……)

優花

(慣れてる、のかな?)

優花

優花

(お姉ちゃんとも、したの?)

優花

(こういう事……)

優花

あの!

翔真

なに?

優花

ガッカリ……

優花

しないで、くださいね?

そう言って ワンピースを脱ぐ

服に隠されていた

子どもっぽい下着と

大人になったばかりの体が あらわになる

翔真

キレイだよ

優花

ありがとう、翔真さん

優花

本当はね

優花

ずっとずっと……

優花

翔真さんが好きだったの

翔真

俺も……

翔真

いつからか分からないくらい

翔真

優花ちゃんが、好きだったよ?

優花

翔真さん……

わたしたち2人は 罪悪感を

好意という名の 甘い蜜で包み隠して

優花

好き……

互いの心と体を許しあった

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コメント

6

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素敵です。

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