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3,023
Mira🦊🩶
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黒板の文字が、 頭に入らない。
先生が何を言っているのかも、 よく分からない。
るぅと
窓の外を見る。
青空。
穏やかな昼休み。
なのに。
胸の奥だけが、 ずっと苦しい。
昨日の夢。
そして。
あのブレーキ音。
あの叫び声。
血だらけの制服。
思い出しかけている。
でも。
思い出したくない。
そんな気もしていた。
思い出したくない。
そんな気もしていた。
気づけば、 足は屋上へ向かっていた。
誰もいない。
風だけが吹いている。
るぅと
フェンスに手をかける。
すると。
後ろから足音がした。
ころん
るぅと
ころん
ころん
るぅと
ころん
優しい声。
昔から変わらない。
でも。
今はその優しさが、 少しだけ苦しかった。
るぅと
ころん
るぅと
ころんの笑顔が、 止まった。
ほんの一瞬。
でも。
確かに。
風が強くなる。
ころん
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
るぅと
言葉が詰まる。
怖い。
でも。
止まれない。
るぅと
ころん
るぅと
るぅと
るぅと
静寂。
風の音だけが響く。
ころんは、 しばらく何も言わなかった。
やがて。
ころん
小さく呟いた。
るぅと
ころん
ころん
その顔は。
今まで見たことがないくらい、 不安そうだった。
帰ろうとした時。
ひなこがいた。
ひなこ
るぅと
ひなこ
るぅと
ひなこ
るぅと
ひなこ
るぅと
るぅと
るぅと
ひなこの表情が曇る。
そして。
静かに首を振った。
ひなこ
るぅと
ひなこ
ひなこ
るぅと
その言葉が、 胸に刺さった。
机の引き出しを開ける。
昔のノート。
プリント。
写真。
その奥。
一枚の紙が出てきた。
るぅと
折り畳まれたメモ。
見覚えがある。
ゆっくり開く。
そこには。
ころんの字。
『るぅとくんへ』
呼吸が止まる。
手が震える。
『もしこの紙を読んでるなら』
『たぶん、僕との約束を忘れてる』
るぅと
涙が滲む。
文字が揺れる。
『でも大丈夫』
『思い出せなくても』
『るぅとくんは悪くない』
ページをめくる。
そして。
最後の一文を見た瞬間。
るぅとの瞳が大きく開かれた。
『あの日は、るぅとくんのせいじゃない』
るぅと
頭の中で。
何かが繋がった。
赤信号。
飛び出す影。
自分。
そして。
自分を突き飛ばした誰か。
るぅと
ぽたり。
紙に涙が落ちる。
その時。
部屋の窓が、 ゆっくりと揺れた。
カタッ。
振り返る。
誰もいない。
でも。
確かに聞こえた。
ころん
優しい声だった。
コメント
1件
うわ、第13話……ここにきて一気に記憶のピースが繋がりそうで、正直息を呑みました。特にひなこさんの「今知ったらころんくんが壊れる」というセリフが重くて、何があったんだろうと想像が膨らみます。最後の「まだ泣かないで」の声も、優しいけどどこか悲しくて……続きがすごく気になります。設定の奥行きがしっかり感じられて、伏線の貼り方も丁寧で惹き込まれました。