鬱病

急に倒れたカナダ。

床に崩れ落ちたままだったから、ベッドへと移した。

カナダは大丈夫だろうか。

心配だ。

俺が心配いている事に気がついたのか親父が俺に言った。

親父は俺の事を安心させる為に背中を撫でる。

まるで病院にいるみたい。

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それから約10分後、ようやく目を覚ました。

親父と声が揃う。

これぞ親子、なのだと思う。

すると親父がカナダに言い返した。

親父が少し切れ気味なのが少々分かる気がする。

だって、俺ら2人でカナダの事をベッドに運んだんだ。すごく大変だった。

カナダは俺よりも体が大きく、持つのがすごく大変だったのだ。

正直なところ、もうカナダには倒れてほしくない。

ベッドに運ぶのに、大体3分くらいかかるから。

成功？

親父、何か成功しなくてはならない事をしていたのか？

結構時間かかると思ってた…？

意外に話が盛り上がった…？

一体何を言っているんだ？

俺が1人ぽかんと口を開けていると、カナダが「あ、兄さんには言ってなかったよね。まあ、当たり前だけど」と言い説明し始めた。

なんだそれは。

すると親父が、

そうだったのか。全てはカナダが始めたのか。

まあ親父、自ら俺と仲良くしようだなんて口が裂けても言わなそう。

にしても、カナダはどうして俺と親父を仲良くさせたかったのだろうか。

それに、親父は俺と仲良くする事を拒まなかったのだろうか。

不思議だ。

何らかの理由があったのだろう。そうでないと親父は俺との関係を深めたいなんて絶対に言わない。

理由があったとしたらどんな理由なのだろう。

…それにしてもうるさいな。

2人とも、ああだこうだ言って。

まあ、これも親子というものなのだろう。

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久しぶりに2人とリビングに来たな。

中学校以来かもな。

2人とも？

オーストラリアとニュージーランドだ。

2人の顔が引き攣っている。

それはそうだよな。

俺の事を空気として扱っていたのだから。

こいつらは嫌だろうけど俺は…

…俺は仲良くなりたい。

だって、親父と仲良くなれてこいつらとは仲良くできないだなんて嫌だ。

俺は口を開いた。

声が裏返った。

恥ずかしさのあまり、顔が赤くなる。

それでも続けて話す。

カナダと親父が目を見開いて俺の事を見る。カナダは口をあんぐりと開けていて、親父は口元を手で隠している。

少し沈黙が流れてから、オーストラリアが言った。

ニュージーランドが微かな声で呟いた。

親父の方を見ながら。

親父はニュージーランドと目を合わせて頷く。

2人はお互いの目を合わせて俺の方を見た。俺の方を見た時の2人の顔はすごく緩んでいた。

やった…！

これで家族全員と仲良くなった。

嬉しさが込み上げてくる。

涙声になりながら一言呟いた。

急いで書いたので誤字りがあるかもしれません。 ご了承下さい。