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ピピピピッ ピピピピッ
私は、親友だった蘭の部屋で起きる。
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
私は、起きて支度をすると、 蘭の家のリビングに向かった。
食卓には、とても豪華な朝食が並んでいる。
蘭(らん)
蘭のお母さん
低いトーンで、ものすごく怒っているかのように、蘭のお母さんは私に言った。
蘭(らん)
蘭のお母さんに言われるがままに座る。
スッ
そして、1枚の紙を私の前に出した。
よく見ると、ついこの間実施した数学の小テストだった。
蘭(らん)
蘭のお母さん
蘭(らん)
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭(らん)
私は一度、蘭の家にお邪魔をしたことがある。
しかし、とても優しかった蘭のお母さんとは、まるで別人だった。
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭(らん)
蘭(らん)
ドンッ
ものすごい勢いで、蘭のお母さんは食卓を叩いた。
その音に、私はビクッとする。
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭のお母さん
蘭(らん)
蘭のお母さん
多分、蘭はその時、 蘭のお母さんを睨んでいたのだと思う。
蘭のお母さん
蘭のお母さん
バチンッ
蘭(らん)
蘭のお母さんが、蘭の頬を思いっきり叩いた。
蘭のお母さん
蘭のお母さん
私は、その場から1秒でも早く抜け出したくて、家を出た。
学校
蘭の家から学校まで、徒歩10分なはずなのに
走ったせいもあってか、半分の時間で学校に着いていた。
蘭(らん)
教室には、まだ誰もいない。
そして、さっき蘭のお母さんに叩かれた頬が、まだジンジンしている。
蘭(らん)
そして自分の席に荷物を置いて、女子トイレへと向かった。
私は、女子トイレの鏡の前に立ち、初めて気づく。
蘭(らん)
蘭(らん)
至る所に、アザがある。 ズキズキして痛い。
トイレの鏡前に立ち尽くしていた蘭は、いつのまにか泣いていた。
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
胸がキュウッと、苦しくなった。
真っ赤な目がバレないように顔を洗い、教室へと戻る。
さっきは誰もいなかったはずの教室は、クラスメイトで賑わっていた。
私の席をチラッとみると、私はまだ学校へ来ていない。
蘭(らん)
そして、自分の席に戻った。
クラスメイト
クラスメイト
蘭(らん)
蘭を見たクラスメイトは、「おはよう」と挨拶をしてくれる。
.....けど、それだけだった。
特にその先の話をすることはない。
蘭(らん)
虚しかった。
キーンコーンカーンコーン
朝礼が始まる。
担任の先生
担任の先生
担任の先生
担任の先生
パチパチパチパチ
どこかで、聞いたような台詞。
蘭(らん)
蘭(らん)
私は頭を下げ、担任の先生から賞状を受け取り、席に着いた。
チラリと私の方を見ると、私は下を向いている。
蘭(らん)
朝礼が終わると、私は自分自身に話しかけに行く。
蘭(らん)
沙恵
蘭(らん)
蘭(らん)
沙恵
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
沙恵
沙恵
そして、蘭を取り残すように、私は次の教室へと向かっていった。
そして、蘭と私は一言も話すことなく、帰りの会が始まっていた。
そして、担任の先生が「さようなら」と帰りの挨拶をする。
何も知らないのは、当然のはずなのに。
私は、蘭を避けたことを心から後悔していた。
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
教室に1人、私は取り残された。
蘭(らん)
蘭は教室の窓を開け、窓の外を眺めていた。
みんな楽しそうに、下校をしている。
蘭(らん)
蘭(らん)
思い出して、胸が締め付けられる。
高野くん
高野くん
振り向くと、そこには高野くんがいた。
蘭(らん)
ドキッ
蘭(らん)
ゆっくり私の隣に来る。
シャッ
そして、カーテンを閉めた。
高野くん
ドキッ
私は、とてつもなくドキドキする。
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭は、窓の外に視線をもどした。
高野くん
蘭(らん)
高野くん
高野くん
蘭(らん)
私はその事実に驚く。
高野くん
蘭の腕を、高野くんは掴んで言った。
バッ
蘭は咄嗟に、振り払う。
蘭(らん)
高野くん
高野くん
蘭(らん)
高野くん
ガシッ
そして、強引に蘭の腕を握る。
蘭(らん)
グイッ
ギュッ
蘭は抱きしめられていた。
そして、その場に私がいることを思い出す。
蘭(らん)
沙恵
蘭(らん)
沙恵
蘭(らん)
LINEを送っても、無駄だったことはわかっていた。
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
蘭(らん)
涙が止まらなかった。
蘭の意思で泣いてるのか、自分の意思で泣いているのかもよくわからない。
涙が枯れるほど、泣いていた。
蘭の家に着くと、蘭は荷物を置いて、椅子に座った。
そして、机の引き出しから、1枚の紙を出す。
蘭(らん)
「遺書」
と書かれた紙であった。
蘭(らん)
私は冷や汗が止まらない。
そして、文房具が並んでいるところからカッターを取り出し、
手首を切った。
沙恵
私は飛び起きる。 まるで、悪夢を見ていたかのようだ。
沙恵
沙恵
私は、勢いよく部屋を飛び出した。
私は死にそうな思いで走っている最中、
『人物乗っ取りアプリ』に言われた一言を思い出していた。
...本当は、わかっていたはずなのに。
誰を乗っ取ったって、幸せになんかなれない。
その人はその人の悩みで苦しんでいて、
結局、自分が幸せになる為には、自分自身で幸せを掴みに行くしか方法はない。
...分かっていた。
そんなことは、とっくに知っていたはずなのに。
以前、蘭に言われた台詞を思い出す。
なんであの時、蘭の話を聞いてあげれなかったのだろう。
蘭はずっと、私のことを気にかけてくれていたのに。
それどころか自分は、蘭を完璧だと思い込み、何も知ろうとしなかった。
自分は.......
最低最悪だ。