わたし、青木莉都。りつって読むの。みんなからは、りっちゃんって呼ばれてる。 私はとってもふつうな生活を送ってきた。 ふつうに生まれて、ふつうに育ち、ふつうに両親の愛を受け、ふつうの容姿をして、ふつうに勉強して、ふつうに遊んで、ふつうに恋をして、今、ふつうの中学校に通う二年生だ。とにかく、私はふつうだ。
私の夢は、《普通から抜け出す》ことだ。この夢の叶え方も分からないけれど。でも私はこの普通から抜け出してみたい!
そんな私の、普通じゃない恋の話....
りつ
未羽
この子は未羽。帰り道が途中まで一緒ということで、いつも一緒に帰っている。
この子は普通じゃない。だって、大っきい目に、白い肌、小さい顔にサラサラな髪の毛を持っている。愛嬌のあるかわいい顔だ。
それにこの子は、彼氏がいる。
りつ
未羽
りつ
未羽
りつ
未羽
りつ
未羽
未羽
りつ
私の成績は、ゆういつ普通ではないといえる。127人中の23位。これがこの前の中間テストの結果だ。
でもこれは両親からの遺伝だ。両親は二人とも公務員で、学校の先生をしている。
未羽
いいことなんてないよ未羽。
勉強なんて努力次第で出来るものだ。でもかわいさとか、センスとか、才能とかは、努力しても身につかない。
私は学力じゃなくて、そういうものが欲しい。
未羽
りつ
分かれ道で手を振り、角を曲がった。あと10分程で、家につく。
空はどんどん暗くなっている。学校にいたときの茜色は消えかかって、また、つまらないふつうの一日が終わろうとしている。
どうしてこんなにふつうなんだろう?
何度目かのため息をついたときだった。
???
りつ
後ろから何者かに掴まれた。
深くフードを被り、全然表情が見えない。全身黒くずめだ。
私、殺されるの、、??
りつ
???
りつ
???
あまりの恐怖に、頭が真っ白だ。
何が起きているの???
だれか、助けて、、、
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