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最高すぎます( т т )ブクマ失礼します( ᐡᴗ ̫ ᴗᐡ)
最高でした‼️関連マイリスト失礼します🙇♀️
アッ…スキ…((昇天した模様 なるほど…こういう終わり方かっ…!!!! ってめっちゃ感動してた笑笑 はみぃまじもんの天才…
桃赤
永遠の愛してるを_。
桃
商人と別れてから
俺が赤を迎えに声を掛けると
彼はビクッと肩を震わせて
こちらを向いた。
赤
その目は
当時俺と彼が出会ったばかりの
怯えたようなものと似ていた。
桃
桃
桃
赤
心配そうに聞くと
まるで何かを自分に
言い聞かせるように
赤はブンブンと首を横に振った。
赤
赤
赤
桃
桃
桃
頷いて優しく髪に触れ、
首筋に触れるだけのキスをすると
彼はまたビクリと身体を震わせ
人形のように固まった。
桃
赤
赤
そんな彼の様子も知らずに
俺が微笑むと
誤魔化すように
ヘラリと赤は笑う。
思えばこの時からだろうか
俺のせいで
赤が壊れていったのは。
それから赤は
なぜだか
段々と元気がなくなっていった。
食事もあまり取らなくなり
笑顔を見せることも少なくなった。
ぼんやりと窓の外を見つめ
いつも悲しそうな顔をする。
俺が声を掛けても
首を縦に振るか横に振るかで
嬉しそうに抱きついてくることも
パッタリなくなった。
そして赤はついに
病気にかかり
ベットで寝たきりになってしまった。
桃
沢山の診断を受けた後、
疲れて眠ってしまった赤を見ながら
医者はポツリと呟いた。
桃
それが分からないのだ。
聞こうと思っても
俺の事を怖がって
目もろくに合わせてくれないから。
出会ったばかりのように。
桃
桃
桃
桃
いつものようにノックをし
部屋の前で扉越しに
赤に話しかける。
赤
赤
か細いけれど
許可された事にほっとし
ドアを開ける。
ゆっくりと彼の寝ているベットに
近づくと赤は少し身体を起こし
布団をぎゅっと握りしめて俯いた。
それが悲しくて
俺は唇を噛み締める。
桃
桃
桃
膝をついて、目線を合わせると
彼の綺麗な瞳が
どんどん涙目になっていく。
そして
消えてしまいそうな声で言った。
今度はちゃんと俺の目を見て。
赤
赤
赤
赤
桃
赤
俺がびっくりして
目を見開くと
糸が切れたように赤は
ボロボロ涙を零した。
赤
赤
赤
''隣町の旦那は もう試したらしいっすけど''
商人の言葉が蘇る。
赤
赤
赤
赤
桃
赤
自分を嘲笑うかのように
頬を伝った涙が
ぽたぽたと彼の手の甲を濡らした。
赤
赤
涙でぐちゃぐちゃの顔を
乱暴に擦り、声を上げて泣く。
桃
赤
赤
そんな彼を
抱きしめたくて
伸ばした手がパシンと払われる
触れる事なんて出来なかった。
触れる資格なんて
俺にはなかったのだ。
桃
桃
どいつもこいつも
こんなことしか言わない
すれ違いざまのヴァンプに
隙あらば同情される。
月に1度開かれる、
ヴァンプのパーティでも
いつもは俺と一緒に
出席している赤が
居ない理由を知り
鼻で笑うもの
哀れみの目を向けるもの。
自分の子どもを見せ、
マウントをとるもの。
本当に吐きそうなくらい腐っている。
ぶっきらぼうに俺が吐き捨てると
商人はまたぶうぶう文句を言う。
そして最後に耳打ちして帰って行った。
その日の満月の夜。
外は昼間のように明るい。
俺は意を決して
そっと赤の部屋の扉を開けると
彼が寝ている事にほっとした....
のもつかの間、
ベットに近づくと
赤がゆっくりと目を開けたので
ギョッとして固まった。
桃
赤
赤
赤
怖がるわけでもなく
静かに俺に問いかける赤。
桃
赤
桃
赤
赤
俺を見つめる彼の表情は
月の光のせいか
とても安らかに見えて。
赤
下手くそに笑った、
赤の冷たい手がゆっくり
俺の頬に触れて落ちていく。
赤
赤
桃
俺が口を開くと
これ以上何も話したくないというように
赤はスっと目を閉じた。
桃
桃
赤
そっと宥めるように頭を撫でると
閉じられた彼の瞳から
つうっーと1粒の涙か零れた。
桃
最後にポツリと呟き、
俺は赤を包み込むように抱きしめて
そっと彼の首元に唇を寄せた_。
つんざくような激しい痛みの後
ふわりふわりと
意識が浮上してきた。
赤
さっきまでのが嘘のように身体が軽いし
死んだんだと悟って
ゆっくり目を開けると
そこは見慣れた天井だった。
赤
びっくりして慌てて起き上がると
優しい匂いにふわりと包まれる。
それは宇宙一大好きな彼で。
桃
赤
桃
桃
赤
気がつけば
歯に牙のようなものが生えているし
喉が凄い乾いている。
桃
桃
桃
桃
信じられなくて
俺は目をぱちぱちさせる。
赤
赤
桃
桃
微笑んで優しく俺の頭を
撫でてくれるのが
まだ夢の中にいるみたいで
ぼんやりとしていると
桃兄の男らしい喉仏が見えた。
ゴクリと唾を飲み込み
喉仏からゆっくりと
少し覗いた鎖骨まで視線を落とすと
桃兄は俺を見てクスリと笑う。
桃
桃
赤
赤
桃
そう言って彼は俺の後頭部に手を添え
自身の首元に俺の顔を引き寄せる。
牙の使い方もよく分からないけど
俺は何とか桃兄の血を口に含んだ。
赤
血ってこんなに美味しかったんだ、
なんてぼんやりしていると
今度は俺も、と言って
桃兄が俺の首元に吸い付いてきた。
赤
ヴァンパイア同士の
吸血行為は
愛し合っている2人がする事だと
いつか桃兄が言っていたのを思い出した
俺はロマンチックだなぁ
なんて
少し桃兄を見ながら
寂しく思っていたのに。
桃
赤
血を飲むのも飲まれるのも
頭がふわふわして
おかしくなってしまいそうになった。
桃
桃
不安そうに聞く桃兄。
そんな事
どうでもよかった。
ただこれからも
赤
桃
嬉しくて涙を流す俺に
桃兄は''泣き虫だな''
なんて笑って俺の唇に
自身の唇を重ねた。
''愛してる''
の言葉は
最後に無くても
ちゃんと
伝わっている気がした。
ℯ𝓃𝒹
お待たせしました.... いやぁ....最後どうしよう とか考えてたら こんな風になりましたw みなさん続き凄い楽しみにしててくれて 嬉しかったです!! タップお疲れ様です!