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第23話 - ガリアとツバキの昔の話

2025年03月25日

#短編集

しわす👾

これはガリアとツバキの出会いのお話__

【×××年前】

ツバキ

本日からお仕えさせていただくことになりました…

ツバキ

ツバキ・フェンネルと申します

まぁっ…！

若い方が来てくれて嬉しいわぁ！

これで人手問題も解決だな！

しかも上品！

ツバキ

お褒めに預かり光栄です。

よしっ！じゃあ私から仕事は教えるわね！

よろしくなー！

よろしくね！

よろしくお願いしますな！

ツバキ

はい、よろしくお願い致します

ツバキ

(…ふぅ、…ここでの仕事にも慣れてしましたね…)

~~…やぁねぇ…

…ほん…と……こまるわぁ…

~~…~早く追い出したいな…

ツバキ

……？

ツバキ

話し声…

…ほんと…ガリア様の問題行動は…

本当に、…！！

困りますわね…

今月で10回目よ!問題を起こすのは…っ

私達の気持ちにもなって欲しいものだな…

もう我慢の限界よ…！

だからと言って手を出すわけには…

そうだぞ！ご両親は四天王の1人なのだぞ!

でも気にもかけてないじゃない！

それは…そうだな…

困ったものね…

…そうだわ…

新しく入ったあの子に世話係を任せれば良いんじゃないかしら…！？

!名案ね！

だが、…新人にあんな餓鬼の相手なんてすぐに辞めてしまうんじゃないか？

利用するだけ利用すれば良いのよ

ツバキ

……

ツバキ

(…これはどうやら…)

ツバキ

(面倒事を押し付けられそうですね…)

ガリア様、こちら…今日から新しい世話係の者です

ツバキ

ツバキ・フェンネルです

ガリア

……

ツバキ

…

で、では…！

ツバキさん…任せましたよ…！(ｺｿｯ

ﾊﾞﾀﾝｯ

ツバキ

…

ガリア

……なんだ

ツバキ

なんだ、…とはなんでしょう？

ガリア

…

ﾋｭﾙｯ

ツバキ

…おっと、…

ツバキ

いきなりツルを投げてくる罠ですか？

ツバキ

危ないですねぇ…

ツバキ

まぁ、あの程度避けられますが(笑)

ガリア

チｯ…

ガリア

お前、ウザいな

ガリア

どっか行けよ

ガリア

俺に世話係なんていらねぇんだよ

ツバキ

…そうですか…

ツバキ

ですが私は世話をしろと命じられているので…

ツバキ

よろしくお願い致しますね。''おぼっちゃま''

ガリア

なっ…！？

ガリア

舐めてるのか⁉︎

ツバキ

いえいえ、舐めてなどおりません

ツバキ

私は可愛い可愛い坊ちゃんと仲良くなろうとしただけですよ？

ガリア

ｯ~~~~！！

ガリア

お前っ！！！！！

ツバキ

あらいけない、乱暴は良くないですよ

ツバキ

して、晩ご飯の時間ですね、

ツバキ

いきましょう、おぼっちゃま

ガリア

…っ！！

噂の通りおぼっちゃまは問題児でした

四天王の息子でありながら狭い器

使用人たちにくだらない悪戯をする日々

その悪戯があるたびに使用人達から嫌われてゆきました

きゃぁああぁああぁああぁああぁっ！！！！

ツバキ

……

ツバキ

また坊ちゃんですか…

ツバキ

坊ちゃん！！

ガリア

…

が、ガリア様がっ…

ツルが出る…落とし穴を…っ

最低だっ！！

こんな悪魔…出ていくべきよ！！

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

ツバキ

お辞めになって

ツバキさん…！

っ…そもそも、世話係の貴方がしっかり見ていないのが悪いのでは！？

そ、そうよ！

ツバキ

…はぁ…

ツバキ

私が坊ちゃんの尻拭い？？

ツバキ

辞めてください(笑)

ガリア

…！

ツバキ

坊ちゃんを庇うわけないじゃないですか

……！

ツバキ

…まぁ…でも反省はしてもらわないとですね

ツバキ

坊ちゃん、行きますよ

ガリア

…

ツバキ

なんでこのようなことをしたのですか？

ガリア

……

ガリア

特に理由なんてねぇよ

ガリア

やりたいからやった

ツバキ

…はぁ…そうですか

ガリア

は？

ツバキ

は？

ガリア

いや、…ほら…なんかねぇの…！？

ツバキ

…なにか…とは

ガリア

もっと平手打ちするとか…

ツバキ

ドMなんですか？

ガリア

ちげぇよ！！

ガリア

…今までの世話係は…俺が問題を起こしたら…

ガリア

平手打ちとか、…死骸を見るような目で見てきたから…

ツバキ

……はぁぁぁぁ？？？？？

ツバキ

つまり…坊ちゃんは構ってもらいたかったんですかぁ？？？？

ガリア

はっ！！ちげぇよ…っ！！！

ツバキ

ちげぇよ、じゃありませんよ！！絶対そうですよ！

ツバキ

まっったく……

ツバキ

兎に角今日はもう良いです。

ツバキ

お風呂に入って早く寝なさい

ガリア

え、

ツバキ

え、じゃありませんよ

ガリア

あ、はい…

ツバキ

…

ツバキ

…(あの様子…過去や現在に何かあったような感じですね…)

ツバキ

(……少し探ってみましょうか…)

ガリア

……

ツバキ

次は花から棘が出てくる罠ですか

ガリア

なっ…！

ガリア

おまっ、…来んなよ、！

ガリア

お前なんか信用してねぇ__

ツバキ

聞きましたよ

ツバキ

…厄介な事情があるのですね

ガリア

厄介って…

ツバキ

……一番育ち盛りの子供を見ないなんて、どうなんでしょうかね

ガリア

は…なんで知って…

ツバキ

…昔から支えていらっしゃる方々に聞きましたよ

え？ガリア様の過去？

ツバキ

はい

…そうねぇ…

問題行動が多いけど親のせいもあるのからねぇ…

ガリア様は親に見向きもされなかったそうですからね

遊んで欲しい頃に相手されなかったからまぁ…同情はありますよ

きっと寂しいんでしょう

……お母様はお父様がいらっしゃらない間に何人もの男を連れ込んで遊んでいらしたしねぇ…

家庭環境？まぁ…親のせいあると思いますよ

ガリア

……

ガリア

……別に…

ガリア

……

ガリア

…っ……

ガリア

ただ、…俺は…

ガリア

…寂し…かったんだ…

ガリア

愛情が欲しくて…

ガリア

なんかすれば俺を見るかなって…

ツバキ

…

ツバキ

…はっきり言いますね

ツバキ

貴方のことなど誰もみてません

ツバキ

悪戯をした所で注目が集まるわけではありません

ツバキ

余計目を逸らされてしまいますよ

ガリア

…！

ツバキ

…貴方に同情するつもりはありません

ツバキ

…ですが、私はしっかりと''貴方自身''を見ていますよ

ガリア

……っ！

ツバキ

…さぁさぁ、こんなしょうもない事はやめてお部屋に戻りますよ

ツバキ

それともおぼっちゃまはまだ赤ちゃまなので寂しいんですか？

ガリア

…寂しくねぇよ！

ツバキ

ふふ、では帰りましょうか

ガリア

…おう

ツバキ

これ以上問題を起こすのは本当によしてくださいね？？

ツバキ

いつも私に責任が来るんですから…

ガリア

母親ヅラすんなよ！！

ガリア

まぁ……でも…

ガリア

ツバキが母親なら…よかったのかもな…

ツバキ

………

ツバキ

今ツバキと仰いました？？？？

ガリア

はｯ！？！？

ガリア

いや、あれはちげぇぇしっ！！

ツバキ

はいはいそうですか

ツバキ

図星なんですね

ガリア

ちげぇから！！

ツバキ

良いから早くお部屋に戻ってください

ツバキ

今日は誰かさんのせいで疲れましたよ

ガリア

…こっち見んな

ガリア

……

ガリア

…また明日な

ツバキ

…！

ツバキ

えぇ、…はい

ツバキ

…(こんな短期間で坊ちゃんも変わりましたねぇ…)

ツバキ

(…まぁ一件落着ということで__

きゃぁああぁぁあああぁ！

ツバキ

……？

ガリア

……

おい…何事だ…

が、ガリア様が食器を投げてきてっ…

私…っ…

な、…！？

ガリア

は…？

なんてこと！？

ガラスを投げるなんて…！

当たっていたらどうしていたの！？

ガリア

は！？やってねぇよ！！

証拠はあるのか！？

ガリア

！

ガリア

…ねぇ、…けど、…

ほら、！！！

ガリア

やってねぇよ！！

ガリア

この一直線の廊下歩いてたらいきなりがしゃん、ってなって…

ガリア

それで前見たらコイツが倒れてたんだよ！

無意識にやったと言う事！？

最低だ！！

やはり追放するべき！！

ガリア

なっ、…！

今更信用できるわけないわ！！

…というか親はガリア様のことなんか気にかけてないよな…

ガリア

…！

ならここで殺しても…

！！

そうだ！！日頃の恨みだ！！！

殺せｯー！！！！

ツバキ

お辞めになって。

ガリア

…！ツバキ！！

ツバキ

何があったのですか？

ガリア

コイツらが俺を_

ガリア様がこの召使に食器を投げたのです！

ツバキ

なるほど…

ツバキ

……少々気になったことがあるのですが宜しいですか？

は…？

ツバキ

一つ。

ツバキ

ここは一直線の廊下です

ツバキ

長さは約20m前後

ツバキ

そしてここは廊下の真ん中…つまり13mあたりでしょうか

だ、…だったらなんなのよ…っ！

ツバキ

普通、人に恨みを持っていて何かを投げて攻撃する時…バレたら面倒臭いですよね？

ツバキ

なので投げたらすぐ隠れられるようにしなければなりません

ツバキ

なのにここは途中に扉もなく隠れる場所がない

ツバキ

廊下の端にある階段から逃げるには直ぐに走らなければなりません

ツバキ

が…

ツバキ

こんな距離直ぐに走れるわけないですよね？

…っ、…！

ツバキ

二つ。

ツバキ

そもそもなぜ貴方は坊ちゃんがやったと確信できるのですか？

ツバキ

三つ。

ツバキ

これは二つ目と繋がっているのですが…

ツバキ

この下に落ちてる食器…''らしきもの''ですが

ツバキ

ばらばらに割れてしまってますよね

ツバキ

なのにどうして…

ツバキ

''食器''と断言できるのですか？

ツバキ

こんなに割れてしまったら投げた本心しかわかりませんよね？

ツバキ

つまり貴方の自作自演では？

なっ…！

……そうだったのか…？

ち、ちがうわっ…！

そんなことな

ツバキ

あぁ…失礼。

ツバキ

この事は奥様と旦那様に知らせるべきですね

っ…！？！！！？

いやっ、それだけは！！

わ、わたしがやりました！！！な、なのでそれだけはやめて下さい！！

ツバキ

今更謝ったって無駄です

ツバキ

さぁ坊ちゃん、帰りましょう

ガリア

え…あぁ…

いやぁああぁああぁああぁあぁぁあぁぁあぁ！！！！！！

ツバキ

して、…厄介なことに巻き込まれてしまいましたねぇ…

ガリア

……

ツバキ

坊ちゃん？

ガリア

……ありがとう…な

ツバキ

…はい？

ガリア

…味方になってくれて…

ツバキ

……そんな事ですか

ガリア

な…！！

ツバキ

ふふ、まぁ良かったです

ツバキ

坊ちゃんも最初より笑顔が増えたようですし

ガリア

……別に…

ツバキ

ふふふ、

ツバキ

…これからも私はずっと貴方の味方ですよ

ガリア

……？なんか言ったか？

ツバキ

なんでもありませんよ

ツバキ

(…貴方のことは私が守ってみせる)

ツバキ

(絶対に)

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ｳｯﾎｳｯﾎｳｯﾎｳｯﾎｳｯﾎｳｯﾎ🦍🦍🦍🦍 あーーーーー良い…好きだ…癖だ…可愛い…

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