煙の臭いが充満するキッチンで、陽斗と風香は今後の作戦を話し合った。
葛城 陽斗
北原 風香
葛城 陽斗
北原 風香
とても生物とは思えない存在かに思えていたが、弱点がわかっただけでも陽斗は大きな希望を見出していた。 あの物体も自分と同じ生物。ならば必ず殺すことができる。
葛城 陽斗
陽斗は風香に殺虫剤とオイル・ライターを手渡した。
北原 風香
葛城 陽斗
陽斗はスタン警棒を取り出して風香に見せつけた。 物体に絡みつかれた状態で使うと自分まで感電してしまうので、使い方には十分注意しようと肝に銘じた。
北原 風香
風香が殺虫剤を噴霧しながら着火した。 火は勢いよく噴射しているが、彼女はなにか納得していないようだった。
葛城 陽斗
北原 風香
葛城 陽斗
北原 風香
葛城 陽斗
度々室内の空調や計器類の点検で入ったことがある。 星夜の研究にはあまり興味がなかったため気にしていなかったが、まさかこんなことになるとは、と陽斗は無関心だった自分を呪った。
北原 風香
風香は少しも怯えている様子がない。 とことん気丈な女だと陽斗は思った。
栗色のセミロングに派手すぎず地味すぎないメイク。やや小柄でおっとりした瞳。 一見するとただのOLだ。むしろ弱そうなくらいだ。けれど、陽斗はすでにわかっている。目の前にいるこのチビな女は、自分よりもずっと|生きるための能力《サバイバリティ》が高いことを。
葛城 陽斗
陽斗は頷き、風香を連れてキッチンをでた。 二人は、二階へと向かう。