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三ツ谷隆

……あー……

暫くの間沈黙が続いた

予想はしていた

楽しかったはずの遊園地、最後にぶち壊した

三ツ谷はなんと言えばいいか、困惑している

鈴は、ずっと俯いたまま

私は

にこやかな笑顔だった。

向井鈴

……ッなんで

小さな蚊の羽音ですら聞こえそうな沈黙を 破ったのは、鈴だった

向井鈴

なんで……

城凪双葉

……なんで?

城凪双葉

なんでって

城凪双葉

……私はずっと三ツ谷が好きだったから?

三ツ谷隆

双葉……

向井鈴

違うよ……そうじゃなくて

向井鈴

なんで……私が三ツ谷の事好きって知ってて

向井鈴

そんなこと……ッ

顔を上げた鈴の表情は

整った顔が台無しになるぐらい 大粒の涙を流してぐしゃぐしゃになっていた

三ツ谷隆

鈴……俺の事好きだったのか……

向井鈴

そうだよ……だから

向井鈴

今日……告白するつもりだった

三ツ谷隆

……

城凪双葉

……

……こんな時でもいい感じな2人を

私は睨んだ

三ツ谷隆

……鈴

向井鈴

……覚悟できてるから

向井鈴

振るならッ……早く

三ツ谷隆

三ツ谷隆

俺が先に言うべきだった

三ツ谷隆

俺、日和っちまって

向井鈴

それって……

三ツ谷隆

……その

……私は、この空気に耐えられなかった

城凪双葉

……三ツ谷、好きなんでしょ

城凪双葉

鈴のこと

三ツ谷隆

……あぁ

三ツ谷隆

ほんと、お前の気持ちを受け取ってやれなくてごめんな

三ツ谷隆

でも、これからも変わらず

三ツ谷隆

お前とは仲良くしたい

……吐きそうだ

こんな状況、きっと主人公は鈴なんだ

私は、誰の主人公にもなれなかった

ずっと、憧れていた家庭科室の彼

……なんて、

私は、ただの当て馬に過ぎない

だから

だからって、当て馬らしく引き下がるのは私じゃない

城凪双葉

……ねぇ、三ツ谷

城凪双葉

変わらず……なんて

面白くない

三ツ谷隆

それは……

城凪双葉

……私は

城凪双葉

すっごく性格悪いし、やること全部最低

城凪双葉

だから

城凪双葉

向井鈴

双葉ちゃん……

城凪双葉

あんたの恋、邪魔するからね

三ツ谷隆

は……

私は、どこまでも最低だから

クズはクズらしく

物語の裏を操らなきゃ

城凪双葉

……そもそもね

城凪双葉

私がこうしても、可笑しくは無いんだよ

私がこうするのは、理由もあるし根拠もある

向井鈴

なんで……

城凪双葉

だってね

城凪双葉

人の楽しみにしてた約束に

城凪双葉

土足で入ってきたんだよ?

城凪双葉

だから早めにと思って気持ちを伝えた

城凪双葉

これって私が悪い?

三ツ谷隆

……双葉

そこでしばらく口を開かなかった三ツ谷が喋った

三ツ谷隆

そんなきつく言うなよ

三ツ谷隆

お前の約束破ったのは悪かった

三ツ谷隆

だからって、人の思いに土足で踏み入ったのは

三ツ谷隆

お前もだろ?

城凪双葉

……

……悪者は、所詮主人公にはなれない

城凪双葉

……私ね

城凪双葉

人殺したことがあるの

途端、2人の顔を驚きの色が見えた

城凪双葉

それは親族だった

城凪双葉

気持ち悪い、クソジジイだったよ

三ツ谷隆

それって……

向井鈴

人……殺す……?

急な告白に、驚きと不安を隠せないようだ

城凪双葉

……そんな、捕まってもない非道少女が

城凪双葉

普通なわけないだろ?

城凪双葉

……自分の思いに素直で何が悪い

城凪双葉

私は、悪くなんか

三ツ谷隆

双葉

いつもの凛とした声に震えがこもる

三ツ谷隆

……俺は、お前を妹と同じように思えた

三ツ谷隆

俺の料理を上手いと言ってくれた

三ツ谷隆

……だから

三ツ谷隆

突然自分が普通じゃないなんて言うな

三ツ谷隆

お前は、俺らと同じ

……同じ?

平等にチャンスすら与えられなかったのに??

私は、誰にも必要とされなかったのに??

……

あぁ、最悪だ

ガサゴソ

私は持っていたキャリーケースに

生活に必要なもの全てを詰め込んだ

最低でも1週間は暮らせるほどのお金

野宿でもしてりゃ生きていける

ガチャ

三ツ谷ルナ

双葉ちゃん?

城凪双葉

ルナちゃん……

三ツ谷ルナ

どうしたの?そんな大きな箱……

キャリーケースのことだ

城凪双葉

……私、ここ出るの

城凪双葉

野宿

三ツ谷ルナ

なんで?

三ツ谷ルナ

お兄ちゃんに追い出されたの……??

城凪双葉

……

追い出された

じゃなくて、

城凪双葉

……私が、出ていこうって決めたの

城凪双葉

……

三ツ谷ルナ

……ルナ……もっと双葉ちゃんと居たかった

三ツ谷ルナ

もう、遊べない??

城凪双葉

そんな事ないよ

城凪双葉

またいつでも会えるよ

今は、この言葉しかいえなかった

私と三ツ谷の間には、とても高く分厚い壁ができてしまったから

今はただ、2人だけが心配だ

三ツ谷ルナ

……いつでも遊びに来てね

城凪双葉

……うん

三ツ谷ルナ

またね

私は、静かに手を振ってこの家を出た

双葉ちゃん、ついに野宿生活 次回マイキーと愉快なエマ コメント、フォロー、いいね 待ってます!! 是非して行ってください!! NEXT→♡100 👁5~

家庭科部部長と私

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253

コメント

8

ユーザー

この話大好きなんだけど‪💢!!鈴がちもう!!

ユーザー

なんだろ涙が出てきた

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