悪女と聖女

ほら、きたで

昨日妹に手挙げてたよな

ほんま怖いわ

同じクラスとか最悪なんだけど

今日も朝からコソコソと

上辺だけのことしか知らない癖に

隣にいる妹にバレないよう 小さくため息を吐く

早く靴履き替えて教室行こ、

ﾊﾞﾀﾝ

ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻ

は？嘘やろ？

そこまでやるもんなん？

私は一瞬にして理解した

るりの下駄箱に大量のゴミが 詰められている理由を

その瞬間、るりは、妹は

私に向けて微笑んだ

また来た、めんどくさい男

ここは妹の意思の通りに行動する

私が逆らっては行けない。

呼ばれる声を後に 私は早々とその場を去った

るりがまさかあんなことまでするとは 思って居なかった

私もまだまだ考えが甘かったんだ

ドンッ

やばい、考えすぎてて 全然周り見てなかった

こんな事無かったから 焦っちゃってたんや

ここは早く去って 認識されないようにしなきゃ

今日は一日 気を張ってたから

余計疲れたわ、

やっぱ、見抜かれてるよね

血の繋がった双子ってのは ほんまに厄介や

ﾊﾞﾁﾝ

次からはもっと 色んなこと考えられるようにならな

もっと、もっとちゃんと

演じなあかん、

なんでここに人がおんの、

立ち入り禁止やのに、

完全に油断しとった、 やばい、

顔伏せて早く去ったのに、 覚えられてるんか

見られた、見られた見られた… どうしようみられた、、

えっと、、えっと…

𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩♡200