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死んだんだ
直感的にそう思った。 私、悲光羅不(ひこう らず)はその日、ふとあることを、ずっと隠してきた想いが思わず溢れてしまうように、 「死にたい」 そう思ってしまった。 私は気が付いたら屋上に立っていた。
羅不
羅不
羅不
羅不
羅不
羅不
そう思ってしまったら、もう、後戻りは出来なかった。 私は低いフェンスを乗り越えて。 何も躊躇すること無く、そうすることが当たり前でもあるかのように。
ーこの世を、飛び去った。
次に目を開けた時、目に写ったのは何の変哲もない住宅街だった。 ボロボロの服にボサボサの髪。 裸足で住宅街の真ん中に立っている私を誰も気にせず、周りの人間は歩いていく。 …とある嫌な想像が頭をよぎった。 馬鹿らしいと思いつつ、"それ"を確かめるべく行動してみる。 その辺に落ちている空き缶を拾ってみる。冷たい、無機質な感触がする。物には触れられるみたい。
羅不
大きな 声で、叫んでみた。誰もこちらをみない。気付いていない。 歩いている人に触れてみる。 触れた相手は、触られたという感触があるものの、当の触れたものが見つからず、戸惑ったように辺りを見回している。 飛び降りたはずなのに傷がない身体。 目が覚めたら病院でも、家でもなく住宅街。いくら大声を出しても、触れてみても誰も私の存在を認識できないこの状況。 …間違いない。わたし、
羅不
羅不
死んだ後にまで神様は私に孤独を突きつけ、絶望のどん底に陥れるのか。 自分で自分が哀れになり、自嘲の笑みを浮かべる。
羅不
羅不
…神様への反抗心か、もしかしたら、悪いことをいっぱいしたら私を見つけてくれるかもしれないという期待か。なげやりになった私は何か犯罪でも犯してやろうかと思った、 が。
羅不
羅不
何か悪いことをする勇気も意味もなく、途方にくれる。 つくづく私ってつまらない奴だなと思う。
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脳裏にあの声か蘇る。
羅不
私は思わず叫んでいた。 ぁあもうなんだっていい。相手のことなんか知ったこっちゃない。私に救いの手を差しのべてくれることなんてなかった、この最低な世界のことを気にするなんて馬鹿馬鹿しい。
羅不
私は少しスケールは低いかも知れないけど、相手に恐怖を与えられるようなイタズラを考えた。 インターホンを鳴らして、出てきたけど誰もいない。その間にもインターホンは鳴り続けるー…。
羅不
気分が上がってきた私は、早速実行してみることにした。
羅不
選んだ家はとても広い家で、ざっと10人か生活するには充分だろう。
羅不
…ーピーンポーン
ーガチャ
羅不
開いた先には誰もいない。 何があったのかと恐怖を覚え、怯えた表情をするー
はずだった。
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羅不
羅不
羅不
羅不
ーえ?