―科学王国拠点・野営地付近―
千空
千空が火を起こし、何かを焼いている。 クロムは近くでにやにやしながら、リアをじっと見ていた。
クロム
リアは答えない。 ただ火を見つめながら、口元だけで返す。
Lia・Houston
クロム
クロムの観察眼に、リアはわずかに眉を上げた。 ——思ったよりも、見えている。
Lia・Houston
千空
千空は即答する。
千空
Lia・Houston
千空
リアは少しだけ黙った。
火の揺らぎの中、どこか遠くを見るように呟く。
Lia・Houston
千空
リアは、鼻で笑った。 それはこの世界で初めて見せた、わずかな“感情”だった。
Lia・Houston
スイカ
スイカがコハクの後ろに隠れる。
コハクはリアの動きを見て、一瞬で「ただ者じゃない」と見抜いた。
コハク
リアは視線だけで応じた。
Lia・Houston
千空が少し後ろから口を挟む。
千空
その一言で、リアは皆の注目を浴びた。 だが彼女は動じない。ただ静かに辺りを見回していた
Lia・Houston
クロム
クロムが得意げに笑う。
「Liaさんって、ちょっと怖いけど……なんか頼れる感じするよね……」
「うん……なんか、後ろにいると安心する、みたいな……」
「って言うか、喋り方かっけぇ……!」
いつの間にか、科学王国の中で「Liaすごい説」が囁かれはじめていた。 けれど当の本人はそんな空気にまったく気づいていない。
ただ、あるときクロムがぽつりと聞いた。
クロム
Lia・Houston
クロム
Liaは焚き火の火を見つめて、少しだけ間をあけて答えた。
Lia・Houston
クロム
Liaは焚き火の火をじっと見たまま、静かに答えた。
Lia・Houston
それは、ほんの小さなひとこと。 でもクロムは少し驚いて、それから嬉しそうに笑った。
コメント
2件
主さんの作品すき!!