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Liaが来てから数日経った頃、事件は起きた。

「キャーーッ!!スイカが、崖にーーーっ!!」

その悲鳴が拠点に響いたとき、 Liaは何も言わず、即座に走り出していた。

「足、滑らせたみたいで、木の根に捕まってるけど……!!」

スイカは崖下の斜面にしがみついていた。 今にも手が滑りそうな状態。

Liaはロープをつかみ、周囲に指示を飛ばす。

Lia・Houston

コハク、反対側から回って支えに。

Lia・Houston

クロム、引き上げ用の支点を作れ!

クロム

お、おうっ!

すべてが正確で、迷いがなかった。 ロープを結び、自分の腰に巻きつけ、Liaは崖下へ降りていく。

Lia・Houston

……大丈夫。掴まって。

スイカの手をつかんだその瞬間——

Liaの目に、一瞬だけ優しい光が宿った。

スイカを引き上げ、無事に地面に戻ったあとも、リアは何も言わなかった。 ただスイカの無事を確認し、ふっと肩の力を抜く。

スイカ

リア……ありがとうなんだよっ……!

スイカが涙ぐんで抱きつくと、 Liaはほんの一瞬だけ戸惑い、それから小さく頷いた。

Lia・Houston

……ケガがないなら、それでいい。

その夜

焚き火を囲む皆の中で、Liaは少し離れた場所にいた。 だがそこに、クロムが火のついたコーヒー豆入りの湯を渡してくる。

クロム

お前、昔それ好きだったんだろ?においで分かった。

リアは湯気の立ちのぼるカップを見つめる。

Lia・Houston

……よく見てるな。

クロム

まぁな。仲間だからな。

Liaは少しだけ目を伏せ、 口元に静かな微笑を浮かべた——ほんの一瞬、誰にも見えないほど小さな微笑。

リア・ヒューストン。 かつての兵士は、仲間と共に未来を作りはじめていた。

ある日

Lia・Houston

千空

リア。

リアが振り向く。

Lia・Houston

なに?

千空

これが……今の俺たちの全力だ。

千空がテーブルの上にそっと置いたのは、 木と鉄と火薬で作り上げた、まさに「原始の銃」。

Lia・Houston

Lia・Houston

これ…っ。

装飾も何もない、ただの“道具”。 けれどそこには、確かにLiaがかつて手にした“力”が宿っていた。

リアはそれを無言で手に取り、重さを確かめるようにゆっくりと構えた。

——ずっと、忘れたふりをしていた。

けれど、この重み、この形、この“静けさの中の破壊力”は、身体が全部覚えている。

千空

火薬量は調整済み、弾も鉛ベース。引き金の感触はちょい軽めだが、実戦には十分だ。

千空の説明にリアは頷く。

Lia・Houston

……撃ってみる。

標的となる木の板が30メートル先に設置される。

Lia・Houston

風、穏やか。湿度——問題なし。

Liaは完全に“戦闘モード”に入っていた。

それを見守る面々は、息を呑む。

Lia・Houston

……Ready.

リアの指が、引き金にかかる。

Lia・Houston

Fire。

——パンッ!!!

乾いた爆音が野に響く。

標的の中心に、見事に穴が空いていた。

クロム

おおおおおっ!?まじかよ!?ちゃんと撃てた!!

ゲン

うわ……すごい、これ……音も衝撃も……

コハク

これが……銃の威力か……

驚きと称賛の声が飛び交う中、リアは銃を静かに下ろし、 そのままそっと膝をついた。

Lia・Houston

……

千空が気づいた。

リアの目が、少し潤んでいた。

Lia・Houston

‪”‬Thank you my buddy.‪”‬
(ありがとう、仲間達よ)

微かに聞こえたその声はしっかりとみんなの元に届いていた。

《硝煙の少女、冷酷な瞳。》

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