もう君は
立派なヒーローだよ
『ヒーローになりたい』
僕はずっと この想いを胸に
進んできた
廣川 優
アニメの見すぎ かもしれないけど
僕はただたんに
ヒーローのような 存在でいたかった
通りすがりの人
通りすがりの人
そんな独り言を 放っていると
周りからは 変な風に思われる
通りすがりの人
通りすがりの人
通りすがりの人
廣川 優
廣川 優
ヒーローになりたい ということは
おかしいことなのか
周りからの偏見は 計り知れない
そんな時だった
迷子の男の子
小さな子供の声が
僕の耳に届いた
廣川 優
廣川 優
僕はすかさず その子にかけよった
廣川 優
迷子の男の子
廣川 優
男の子は 泣き続ける
そんな時ですら 周りの偏見はある
通りすがりの人
通りすがりの人
廣川 優
でも、そんな中で
泣き止まない 男の子の目は
僕を真っ直ぐに 見ていた
廣川 優
廣川 優
迷子の男の子
僕は小さな男の子を
肩に乗せた
廣川 優
迷子の男の子
迷子の男の子
迷子の男の子
男の子の顔は 泣き顔から笑顔へと
変わっていたのだった
廣川 優
廣川 優
俺は大きな声で 呼びかけた
周りの目は どことなく
冷たく感じる
そして…
迷子の男の子の母親
廣川 優
廣川 優
迷子の男の子の母親
男の子は すかさず俺の肩から
母親の方へと 飛び移り
母親はペコペコと 頭をさげている
廣川 優
迷子の男の子の母親
男の子とその母親は 手を繋いで
帰っていく
だが、突然 男の子が
こちらに走ってきた
廣川 優
迷子の男の子
廣川 優
迷子の男の子
廣川 優
迷子の男の子
廣川 優
迷子の男の子
迷子の男の子
そう言い残して 男の子は
母親の方へと 走っていった
廣川 優
するとベンチに 座っていた
おじいさんが 僕に近づいてきた
おじいさん
廣川 優
おじいさん
廣川 優
おじいさん
おじいさん
涙が溢れた
僕は そんな存在に
もうなっていたのだと 思わせてくれたから
廣川 優
おじいさん
おじいさん
おじいさん
そう言われた時
迷子の男の子の 顔が浮かんだ
おじいさん
廣川 優
これかも僕は
ヒーローじゃなくて
ヒーローのような 存在で
いようと思う
この作品はいかがでしたか?
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