TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
いつか君の気持ちが分かる

いつか君の気持ちが分かる

「いつか君の気持ちが分かる」のメインビジュアル

11

考えてることが分かる

♥

42

2022年09月16日

シェアするシェアする
報告する

ほら美味しいでしょ〜?

はい、とっても

今日は楓さんに連れられ「デート」をしにきた

ふふふ…

何故かずっと楓さんはこの調子でニコニコしている

……な…なんですか…?

いやぁ…

薫とお出掛け出来るの嬉しくて

…そうですか

他にも行きたい所があるの

水族館とか、動物園とか〜

あとは遊園地!

…ふ…

行きましょうか、全部

うん!

…あ、楓さん…

…ん?

口元、ついてますよ

え?!ど…どこ…?

そっちじゃなくて…

指でクリームを取りそれを舐めた

取れました

っ…あ…ありが…とう…

……

こんな事で耳まで真っ赤にするなんて、これほどまでに純粋な人間を見た事がない

この後はどこ行きますか?

あ、ちょっと私寄りたい所が合って…

いいですよ

何か買うんですか?

うん、好きな作家さんが新しい本出したから…

真剣に本を選んでる楓さんの横顔を横目に自分も本を眺める

(本……私は漫画しか読まないからなぁ…)

あった…!

ちょっと買ってくるね

はい

………

(なんかあるかな…)

私は何気なく目の前にあった本を手に取った

(よくある恋愛小説……まぁ、こんなの読んでも共感は出来な……)

本を戻すと隣に気になる題名の本があった

(好きと依存の狭間で…?)

……

おまたせ!

…?何か気になるのあった?

……はい、少し…

買ってきます

あ、うん!

何故か分からないけど「買わないと」と思ってしまった 今の自分が1番気になってる事なんだと

お店を出ると外は雨だった

あー…傘持ってこればよかった…

私も忘れました…

……

あ…あのさ、薫

ん?

ここからだったら私の家近くなんだけど…

その…どうかな…?

いいんですか?

行っても

う…うん!

…じゃあ、お邪魔します

ガチャッ

1人暮しだったんですね

(え、広…)

うん、こっちの方が大学近いからね

……

薫先にお風呂入っておいで

風邪引いちゃう

え?いやでも楓さんは…

わ…私は…

着替えとか用意しとくから

入ってきて!!

は…はい…

ありがとうございます…

(楓さんのシャンプー…)

私はお言葉に甘えて先にシャワーを浴びていた

(これ結構良いやつ…流石美人…使うものが違う…)

か…薫…?

…ん?

着替え、ここ置いておくね

はい、ありがとうございます

楓さん

!は…はひ…っ!

すみません、先に

着替えもありがとうございます

ううん!大丈夫よ

じゃあ次どうぞ

うん!

楓さんがお風呂に向かうのを見送って部屋を見渡した

………

(なんか…楓さんの匂いがする…)

ソファーに座ってさっき買った本を取り出した

……暇だし…

ペラッ

…………

好きと依存は紙一重

簡単に言うとLoveとLike

好きは相手の事を思いやること、依存は自分の都合で相手を振り回してしまう

(……分からん…)

はぁ…また考えすぎだ

やめよ…

本をしまって少し横になった

(ソファーでさえもいい匂いとか…あの人…完璧過ぎない…?)

(でも…楓さんって安心する匂い……)

気づけばそのまま私は眠りについてしまった

ビクッ

あら

ジャーキングにより目を覚ますと楓さんの膝の上に頭が乗せられていた

………

!!

す…すみません…

ふふ…

変な体勢で寝てたからちょっと動かしちゃったけど…

まだ寝ててもいいわよ?

い…いえ…

サラッとした髪の毛からいい匂いがして少しクラっとする

(綺麗だなぁ……)

……?どうしたの?

…楓さんってやっぱり綺麗ですね

!…そ…そんな事…

…綺麗だし…いい匂いだし…

少しぐらい弱点教えてくださいよ

な…何言って…

それに…弱点…あるよ…

…?

……わ…私…薫にはめっぽう弱いもの…

……

そんなに頬を赤く染めて言われるとこっちまで恥ずかしくなる

……ふはっ…

なんですかそれ…

し…仕方ないでしょ…!

……好きなんだもの…

………

知ってます

…もう…

……

楓さんが私の顔を覗き込んで何か言いたげな顔をしていた

(……楓さんが何を言いたいか、言わなくてももう…)

分かってしまう

か…薫…

キス…してもいい…?

……

いいですよ

楓さんは髪を持ち上げながら顔を近づけてきて

唇を重ねた

いつか君の気持ちが分かる

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

42

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;