ギュ、
道枝駿佑
えっ
○○
大丈夫?
俺の手を握り心配そうに顔を覗いてくる○○
その顔は——今にも泣きそうに歪んでいた
道枝駿佑
……は?
道枝駿佑
なんで、あんたが泣きそうなの…?
○○
…っごめんなさい
○○
私が泣くのは間違ってるだろうし、
そんな同情をされたって嬉しくないだろうけど……
そんな同情をされたって嬉しくないだろうけど……
○○
……悲しかったから
○○
苦しかっただろうな、って……思って
下唇をきゅっと噛み締めながら、泣くのを堪えている○○
その表情に何故か胸が締め付けられた
○○
信用してた人にそんな……
○○
この世界半分女の子なのに、今まで生きづらかったよね……
○○
……って、ごめん……
○○
女の子苦手って言ってるのにてなんか握っちゃって……
話そうとした○○の手を、強く握り返した
○○
えっ……道枝くん?
道枝駿佑
大丈夫だから、離さないで…
○○
でも……
道枝駿佑
本当に○○は平気だから
平気どころか繋いだ手が心地がいい
……ううん違う、理由ならもうわかっている
女は苦手なのにこの世でいちばん怖いのに、
——俺は○○に惹かれている
こいつは大丈夫だと思った
優しくて、純粋で…
——可愛い
道枝駿佑
ねぇ
○○
どうしました?
道枝駿佑
○○って呼んでいい?
○○
……えっ?
○○
全然いいけど、
道枝駿佑
じゃあ俺の事も駿佑って呼んで
○○
うん、わかった
○○
よろしくね、駿佑
笑顔でそういう○○に俺は心が高鳴った。
困ったな
こんな簡単に人を好きになるなんて思わなかった。
しかも相手はマネージャーの○○
○○
駿佑?どうした?
道枝駿佑
ううん、なんでもない
道枝駿佑
行こう!
○○
うん
繋いだ手が離れないように、