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課題

第1話 - 課題

310

2019年02月27日

#ホラー

#意味怖

#課題

#短編

🥀 藍瀬ちゃ .”🥀

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310

🥀 藍瀬ちゃ .”🥀

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俺が高校の時の話なんだが、

って言っても今も高校生なんだがある日、

明日提出の課題を学校に忘れてきたことに気づいて、

一階にある教室に取りに行ったんだ。

もうかなり遅い時間だったから、

先生もいなくて中に入れなかった。

テストの点が悪い俺は、

課題を一つでも提出し損ねるとかなりまずかった。

だから、とにかく必死で、

どこか鍵を閉め忘れた窓がないか見て回ったんだ。

そしたら一階のトイレの窓が開いてたんだ。

そこから中に入って自分の教室まで行ったんだ。

俺は凄いビビりだったから、

教室に行くまででもうすでにオドオドしていた。

忘れ物を取ったらすぐにドアに向かった。

怖さで焦りまくってた俺は、

引けば開くドアなのにずっと押し続けていた。

開かない！開かない！って焦り続けて、

5分後くらいにやっと気づいたけど、

もう完全にパニックになってて、

猛ダッシュで階段を降りて外に出たんだ。

そこからも家まで全力疾走で帰った。

家に帰ると一目散に自分の部屋に入って布団をかぶった。

しばらくして落ち着いたら、

一眠りしてしまった。

ふと目が覚めて、

課題をやらないとと思ったけど、

腹が減っていたからとりあえず何か食おうと思って、

部屋を出るとちょうど父が帰ってきた。

そうすると母は慌てて玄関に行った。

どうしたのかなと思っていると父が、

父

誠哉が帰ってこないって本当か！？

なんて言い出した。

何を言ってるんだと思っていると母が、

母

そうなの。学校に忘れ物を取りに行ったきり……

何を言ってるんだ。

俺はここにいる。

両親に向かって、

誠哉

ここにいるじゃないか！！

と言ったが、両親は何も言わなかった。

わけが分からなくなって部屋に戻って、

学校に忘れ物を取りに行ったときのことを思い出している途中で、

俺は気づいてしまった。

もしかすると俺はもう……。

『一階にある教室』

『一階のトイレの窓が開いてた』

『猛ダッシュで階段を降りて外に出た』

語り手の教室は一階で、

一階のトイレから侵入したにもかかわらず、

階段を降りている。

語り手はあるはずのない階段を降りたことで、

別の世界に行ってしまい、

認識されなくなってしまったようです＿＿……