昨日よりも体調が悪くなり、会社を休んだ
身体を横にしたら少しはましになった
数日後の昼休み、社員食堂でミカと一緒の席になった
ミカ
ミカ
唐揚げを一口ほおばる
ミカ
ミカ
ミカ
ミカ
耳を疑った
ミカ
ミカ
ミカ
ミカ
ミカの口から衝撃の内容が飛び出る
ミカ
自分の中で“何か”が崩れたような気がした
ミカ
ミカ
ミカ
ミカ
ミカ
白いカラスの羽根を無理に剥ぎ取ってはいけない
ミカ
ミカ
ミカ
どうやって自宅に戻ったのか覚えていない
気づいたときには部屋の中にいた
幸せになりたくて羽根を手に入れた。 でも──
鞍野さんは自分が思ってるほどいい人じゃなかった
何も考えられなくてベッドに横たわる
「幸せから一変、不幸のどん底へと落とす」
ミカの声が頭の中で響く
言いしれぬ不安に襲われる
ブブブ
そのときスマホのバイブ音が鳴った
通話ボタンにタップしスマホに出る
相手は母方の叔母だった。切羽詰まった声でまくしたてる
持ってたスマホを落とした
両親が交通事故に遭い、亡くなった──
それからのことはあまり覚えてない
両親の葬式は叔母が取り持ってくれたらしい
四十九日も無事に終え、両親を納骨してきた
2、3ヶ月が経ち、最近なんだか身体が気だるく感じる
少し前にも体調が悪くなったが、ここまでひどくなかった
会社を早退しそのまま病院へ向かった
診察の結果、末期癌だった
かなりの早さで進行しており、手の施しようがないと医者に言われた……
医師
絶望感で目の前が真っ暗になる
カァカァ
窓からカラスの鳴き声がした……
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