テラーノベル
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なんで気付いてあげられなかったんだろう。
大切な声を手離すほど、追い詰められていた元貴。
自分勝手でごめん、なんて言わないでよ。
今、誰よりも辛いのは元貴でしょ?
ずっと一緒に居たのに… 大切な友達、そして仲間なのに、 なにも気が付けなかった自分に腹が立つ。
元貴はなんでもこなしちゃうから、 頭のどこかで、完璧な人だと思ってしまっていた。
完璧な人なんて居るはずないのに…
頼って欲しいなんて思った事に恥ずかしくなる。
思えば、今まで元貴に支えてもらってたばかりだった。
そんなぼくに頼るなんて、出来るはずないのに…
泣いたら駄目だって分かってるのに、 元貴の気持ちや自分の不甲斐なさを思うと涙が溢れてくる。
駄目だよ… 一番泣きたいのは元貴なんだから。
大森
元貴が携帯の画面をぼくに見せて、 泣き腫らした目でふにゃっと笑った。
藤澤
大森
大森
そんな訳ない…
大丈夫な訳ないよ。
僕に何か出来る事があればいいのに…
笑顔を作る元貴に胸が苦しくなった。
お願いだから無理しないでよ…
コメント
2件
良すぎます✨️