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•*¨*•.¸¸♬︎

冬弥

…今日は、何を弾こうか

冬弥

ショパンか…リストか、

そう言って俺は楽譜を手に取る

冬弥

ショパンのノクターン…

椅子に座る

冬弥

ええっと、録画開始ボタンは…

冬弥

これか?

録画を開始して、配信をスタートする

冬弥

•*¨*•.¸¸♬︎

冬弥

•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

冬弥

...♪*゚

録画停止を押し、投稿する。

冬弥

…ふぅ、

あっという間に、無数のいいねとコメントが来る。

SNSの住人

来たー!!待ってました!!今回も最高!!

ねこねこ星人

今回も癒される音でした…!リクエストしたいです!

さきら

やっぱいつ聴いてもいい曲!それにToyaさんが弾いてくれるとか、もう神!!

冬弥

……

俺は、ある音楽好きが集まるサイトでピアノを弾く動画を投稿している。

初めは見てるだけだったが、何の気なしに投稿してみると、それがかなりの好評。

今ではフォロワー1万超の、それなりに人気な方だ。

冬弥

次もリクエストが来てるな…

小さい頃から、ピアノを習っていた俺

いい思い出と言えば、差程ないが、ピアノは好きだった。

こうして、誰かに認められて嬉しいと思う反面、本当に認めてもらいたい人に認めてもらえない。

そんな感情が複雑に入り組んでいる。

冬弥

…父さん、

家族には絶対にバレてはいけない。

だから俺は、公民館にあるピアノを借りて演奏する。

スマホ

ピコン

冬弥

…ん?

冬弥

誰かが投稿したのか。

興味はないが、一応見る。

冬弥

ショパンの別れの曲…?

かなりの難易度なはず…人それぞれだが

冬弥

(……再生)

冬弥

冬弥

すごい…完璧な指運びだ。

冬弥

1音もズレない、楽譜に忠実な演奏…

冬弥

演奏者は…

冬弥

RUI…

コメントが流れている

SNSの住人

新しい神キターーー!!

ねこねこ星人

Toyaさんとどっちが上手いかな?

さきら

コラボしてほしーー!!

冬弥

(…好き勝手言ってくれるな)

コメントを見終わったあと、俺はRUIの投稿にいいねをした。

わぁ!Toyaさんから、いいね来た

ふふ

……この人のピアノ、もっと聴きたいな。

冬弥

今日のリクエストは…

RUI

Toyaさんのピアノ大好きです!リクエストしたい曲があるのですが、いいでしょうか?

RUI

曲名は…_______。

冬弥

冬弥

これまた、悲しい曲を……

俺は楽譜を探す

冬弥

あった…弾けなくはない、

投稿の準備をする。

冬弥

録画開始、

冬弥

🎼.•*¨*•.•*¨*•.¸¸🎶

冬弥

...♪*゚

冬弥

...♪*゚

録画停止を押し、投稿する。

冬弥

……

コメントが流れる

RUIの文字を探し、5分後に見つけた

RUI

ありがとうございます!次もリクエストしていいですか?

RUI

……リストの、_____でお願いします。

冬弥

…また、この人は、、

冬弥

なぜこうも、別れや悲しみの曲ばかり…

冬弥

ただの偶然か…?

そう思って俺は、またピアノを見る

冬弥

……今日は帰ろう。

冬弥

……

病院に来た。

ここには、怪我をした知人がいる

冬弥

コンコン

冬弥

失礼します。

彰人

おー!冬弥、来てくれたのか

冬弥

ああ。調子はどうだ?

彰人

まぁまぁ良いぜ

俺の友人である、東雲彰人。

足を骨折し、入院している。

彰人

なぁ冬弥、帰んのか?

冬弥

お前の顔も見たし、もう用はないからな。

彰人

ならさ、帰る前に屋上行ってみろよ

彰人

ここ、景色めちゃくちゃ綺麗なんだぞ!

冬弥

…検討しておく。

冬弥

じゃあな。また来る。

彰人

おう!

冬弥

来てしまったが……

冬弥

確かに、綺麗な景色だ。

ゴホッゴホッ

冬弥

見ると人が蹲っていた。

冬弥

だ、大丈夫ですか?!

ゴホッゴホッ、大丈夫ッ、ケホッ

冬弥

大丈夫ではなさそうですが…?!

冬弥

今、医者を…!!

ま、ッ待って、!!!

呼ばないでッ!!ゴホッゴホッ

冬弥

いや、どうしてですか?!

冬弥

このまま放っておけと言うんですか?!

大丈夫だからッ、あまり構わないでおくれ、!!

冬弥

ですが…!

ゴホッゴホッ、ヒュー、カヒュッ、ヒュッ

冬弥

!!

冬弥

その呼吸音、やはり危険です!

い、嫌だ!!このまま死なせてよッ!!

冬弥

はい?!

もう嫌なんだよ!!ゴホッ、ヒュッ

治りもしないくせに、薬なんて投与して!!

治りもしない手術を何度も繰り返す!

もう死なせてよ!!

俺は一体、どこまで無力なんだ…

冬弥

…名前は存じ上げませんが、何を言われようと、この場面に遭遇した以上、見逃すわけにはいきません。

うぅッ、

スゥスゥ

看護師

助けてくれてありがとうね。

冬弥

いえ、当然の事ですよ。

看護師

この子ったら、いつも1人で抜け出して、死んじゃおうとするんだから。

看護師

困っちゃうわ。

冬弥

…そうなんですか。

看護師

もう遅いから、帰った方がいいわよ。

看護師

ありがとうね。

冬弥

はい。失礼します。

冬弥

……

俺は、少しおかしいのかもしれない。

苦しそうに咳き込んでいる姿を見て、

とても美しい人だと、思ってしまったんだから。

冬弥

…疲れてるのだろうか。

続く

貴方の美しさに触れたくて

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コメント

8

ユーザー

やばい、1話の存在に気付かず、2話から見ちゃった(ノ≧ڡ≦)☆あーもうダメだ(இωஇ`。)

ユーザー

この話糞好きになりそう…続きまってますぞ!!!!

ユーザー

さすがあっくん話の運びが上手い

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