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嘘つき家族

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嘘つき家族

1 - 嘘つき家族

♥

111

2020年04月16日

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夕暮れ時 6時頃の住宅街

二人で下校する 高校生のサキとカナ…

カナ

ね…

カナ

あれ見てよ

サキ

ん?

サキ

普通の家族じゃない?

小声で耳打ちしてくるカナ

道の前からは、 3人の家族が歩いて来ていた

サキ

(30代くらいの男性と女性)

サキ

(二人と手を繋いだ
6歳くらいの男の子…)

サキ

(どう見ても、普通の家族だ)

カナ

知らないの?

サキ

え?

カナ

〝嘘つき家族〟

サキ

嘘つき家族?

カナ

あの家族、
嘘しか喋らないんだって

カナ

最近、ここら辺で
有名なんだよ!

サキ

へ〜

カナ

意外と興味ないんだ笑

カナ

サキ、オカルトとか
変な噂話、好きじゃん?笑

サキ

だって、ただの人間じゃん!

サキ

噂が本当だとしても
嘘つくだけの、ただの人

サキ

私が好きなのは
もっと不思議な話!!

カナ

はいはい笑

カナ

熱くならないで笑

トン…

その時、丁度 私たちは3人とすれ違った

お父さん

明日は晴れるそうだよ

お母さん

そう

お母さん

良かったわ…

すれ違い際 そんな会話が耳に入った…

次の日…

ザーーー…

折り畳み傘をさしながら 同じ道を下校する二人…

カナ

ね?

カナ

本当だったね笑

サキ

何が?

カナ

嘘つき家族!

カナ

昨日、明日は晴れるって
言ってたじゃん!笑

サキ

確かに…

その日は 予報外れの大雨だった

サキ

けど、予報は晴れ
だったじゃん?

サキ

ただの偶然じゃない?

カナ

え〜

カナ

そうかな〜笑

トン…

その時、前から あの家族が歩いて来た

カナ

あ!

カナ

嘘つき家族だ笑

カナ

話かけて見ようよ笑

サキ

え…

カナ

すみませ〜ん

家族の元に 走り寄って行くカナ

カナ

この近くに
お住まいなんですか?

お父さん

……

お母さん

……

サキ

(無言?)

カナ

あの〜

カナ

聞こえてます?笑

お父さん

……

無言を続ける父親

しかし、その時 母親が口を開いた

お母さん

仲が良いのね…

サキ

え…

母親がそう言うと 家族は歩いて行ってしまった

カナ

…行っちゃたね

サキ

うん

カナ

仲が良いのね、だって笑

カナ

これは流石に
嘘じゃなわ笑

カナ

うちら、毎日一緒に帰ってるし
親友だもんね〜

サキ

うん…

次の日

高校の昼休み…

カナ

あ〜あ

カナ

アイツ、本当に
つまんないわ〜

カナ

毎日、一緒に帰るの
苦痛でしかない笑笑

教室の中、 女子生徒と盛り上がるカナ

サキ

(やっぱり…)

それを廊下から 隠れて聞くサキ

サキ

(カナは私のことが
嫌いだったんだ!)

心当たりのあったサキ

カナの父は サキの父の会社に 1年前に転職して来たらしい

サキ

(急に話し掛けて
来るようになったから
変だと思ってた)

サキ

(ずっと、私に媚を
売ってたんだ…)

驚くサキ

しかし、その驚きは カナに対するものではなかった

サキ

けど、今は
そんなことより…

その日、サキは カナに隠れて一人で下校した…

放課後、住宅街

いつもの帰り道…

サキ

(来た!)

横道に隠れているサキ

子ども

ねえ、ママ!

お母さん

なーに?

サキはあの家族の 待ち伏せをしていた

サキ

(今はカナのことなんて
どうでも良い!)

サキ

(あの家族は天気も
カナのことも当てた)

サキ

(なんで?どうして?)

サキ

(あの家族のことが
気になる!!)

3人の尾行を始めるサキ

子ども

ねえ、ママ!

子ども

今日もお散歩、楽しいね!

お母さん

そうね

お母さん

シュンはとっても元気ね

子ども

うん!

楽しそうに会話する家族

子ども

ねえ、パパ!

子ども

パパは元気?

サキ

(あれ…)

お父さん

ああ

お父さん

パパもママも元気だよ

サキ

(おかしい)

サキ

(この辺りに住んで
るんじゃないの?)

尾行の途中、 違和感を覚えるサキ

家族はどの家にも 入ろうとせず、 住宅街から出ようとしていた

サキ

(確か、あっちには…)

サキ

(お墓しかないはず)

ピロン♫

サキ

!?

お母さん

あら?

サキの携帯が鳴った

携帯を見ると カナからメッセージが来ていた

カナ

『サキ、どこにいるの?』

カナ

『まさか、一人で帰った
 わけじゃないよね?笑』

サキ

(こんな時に!)

息を潜めるサキ

お父さん

母さん、どうしたんだい?

お母さん

いえ

お母さん

なんでもないわ

サキ

……

サキ

(…良かった)

サキ

(まだ、気付かれてない)

お母さん

ただ…

その時、 母親が後ろを振り返った

お母さん

元気な女の子がいるみたいね

サキ

(え?)

ドクン!

サキ

!?

サキ

急に心臓が…

バタン…

その場に倒れるサキ

ピロン♫

カナ

『ねえ、サキ!』

カナ

『無視しないでよ!!』

鳴り続けるサキの携帯

後ろを振り帰り、 3人の家族は不気味に笑った

お母さん

ね?

子ども

ホントだ!

お父さん

本当だね

お父さん

本当に…

お父さん

本当に元気な女の子だ…

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

コメント、ありがとうございます!家族の正体は秘密です笑 好みの今週のお題があれば また投稿しますので、次も 読んで頂けると嬉しいです‼︎

ユーザー

いやー、最後怖かったですね 家族の正体も気になります

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