TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

佑真

ごめん、君とは付き合えない

モブ子

そ、そっか

モブ子

ごめんね、急に呼び出しちゃって!

佑真

ううん、俺こそごめん

佑真

でも、ありがとう

そういうと、モブ子は逃げるように その場を走り去ってしまった

佑真

佑真

これでモブ子も攻略…っと

佑真

大学生ってのも案外チョロいもんだなあ

と、リアルとギャルゲーを勘違いしてそうな発言をリアルでしている俺は竹井佑真

華の大学1年生(♂)

攻略…という言葉に引っかかった皆様も 多いことだろう

どういうことかって?まあそんなん皆様の予想通り

リアルでギャルゲーをしてる、 ただそれだけ

目的なんて特にない、 どこぞのラブコメみたいに ハーレム作ったろう!なんて気持ちもない

ほんとに、ただのゲーム感覚だ

沙弥

お!佑真じゃん!

佑真

…ビビった

佑真

沙弥かよ

沙弥

沙弥かよとはなんだ!沙弥かよとは!

と、出だしから元気いっぱいのこいつは 幼なじみの羽田沙弥

顔は可愛いし、性格も明るくて優しいしで、男女問わず広く圧倒的な人気を誇る 俺の幼馴染だが

こいつを恋愛対象として見た事は無い。 理由は単純、付き合いが長すぎるからだ。

それは恐らくこいつも同じ。

いくら俺がかっこよくてモテるからといってもこいつは俺が鼻水垂らしておねしょをしてる時から俺のことを知っている

いくら着飾っても無駄だろう

沙弥

そういえば佑真はさ

沙弥

ギャルゲーとかやった事ある?

佑真

は?ギャルゲー?

沙弥

うん

沙弥

すごい難しいってネットで話題らしいよ!

沙弥

って萌武尾宅くんが言ってた!

佑真

モブオタク…?

佑真

ああ、あのいかにもオタクって感じの雰囲気の

佑真

まじ沙弥って交友関係広いよな

沙弥

えへへー!

沙弥

学科103人全員と友達だもんねー!

こいつはアレだ

ナチュラル人たらしだ

ある意味俺よりタチ悪い

佑真

で?そのギャルゲーがなんだって?

沙弥

あー!そうそう!

沙弥

なんかね、女の子の攻略?がすっごい難しくてクリアした人は日本にまだいないとか何とか!

…なに?

…女の子の攻略…だと?

佑真

…ふ、ふーん

佑真

まあ俺ギャルゲーとか性にあわないからやらないけど

佑真

俺がやったら楽勝だろうな!

萌武尾

聞き捨てならないでござるな!www

佑真

…?
誰…?

沙弥

萌武尾宅くん!どうしてここに?!

あ、君がモブオタクくんか

萌武尾

あの人気タイトル『死ぬハレ』の話が聞こえたとあればwww

萌武尾

山こえ谷こえ例え火の中水の中wwwデュフフwww

喋り方癖強いなあ…なに?シヌハレ??

萌武尾

いいでござるか竹井殿www
『死ぬほど難しいハーレムづくり』
通称『死ぬハレ』はでござるなwww
ヒロインはソフト毎に組み合わせが変わるよう設定されたオリジナリティの高い作品でしてなwww

沙弥

ヒソヒソ…(佑真…!帰ろ…!)

佑真

ヒソヒソ…(え?モブオタクくんはいいの?)

沙弥

ヒソヒソ…(こうなった萌武尾くんはしばらく止まらないから真面目に話を聞いてたら日が暮れちゃう!)

そういって沙弥はコソコソと 俺の腕を引っ張り教室から出るよう促した

萌武尾

…でしてなwww
自分事でござるが小生の推しは花田沙耶という典型的幼なじみショートカットの子でしてなwwwデュフフwww

未だに熱弁を続ける モブオタクくんを尻目に

俺と沙弥は講義室を後にした…

沙弥がモブオタクくんに聞いた話によると

どうやらそのゲームは購買者によって 内容やヒロインも変わるらしい オリジナリティの高いものであり

販売本数も多くないため1部界隈でのみ、 さらに知る人ぞ知る、という認知度らしい

沙弥

…だからね!

沙弥

現実でどんなにモテてても

沙弥

この『死ぬハレ』の前では全ては無意味だー!って萌武尾くんは言ってたよ!

佑真

…ふーん

そう、この言葉

この言葉がさっきも俺の中の 闘争心を掻き立てた

佑真

まあ俺はゲームとか興味無いし

佑真

絶対買わないけどな

沙弥

えー佑真モテるんだしやってみればいいじゃーん

佑真

いーややらないね

佑真

あ、俺今日用事あるから先帰るわ

佑真

じゃあな

沙弥

え?じゃあ私も着いてくよ!

佑真

いやそれがあれなんだよあれ

佑真

ほら…デート!女の子とデートの予定があって!

沙弥

沙弥

そっかー!わかった!

沙弥

じゃあ私こっちだから!ばいばい!

佑真

お、おう

佑真

じゃあな

なんだ?なんか一瞬沙弥の視線が冷たく…

佑真

…気のせい、か

と、駆け足で帰路に着く幼なじみの背中を 見つめながら

俺は自分の家へと急いだ

一週間後

佑真

ついに…届いてしまった

俺はAmazenから届いた梱包を開き

中に入っていたゲームソフトを取り出した

そのゲームの名前は…

佑真

『死ぬほど難しいハーレムづくり』…

佑真

すっげえパッケージだな、ギャルゲーってこんなんなんだ…

小さい頃からあまりゲームに 触れてこなかった上にギャルゲーなんて 通ることもなかった俺は

まじまじとソフトが入ったパッケージを 眺めてしまう

ピンクを基調としたパッケージに

ヒロインと思われる女の子が4人 こちらを見て微笑んでいる

佑真

Amazenでもあんまレビューとかなかったし

佑真

Twettirで調べてみても攻略情報とかクリアした〜みたいな報告もないし

佑真

どんなゲームなんだよこれ…

まあボソボソ1人で呟いていても しょうがない

やってみるに越したことはないと 俺は買ったばかりのSwotchの電源をつけ

ソフトを差し込み、ゲームを起動した…

1週間後

佑真

なんっっっっっっっっなんじゃこのゲームああああああああぁぁぁ

こいつらほんとに常識が通用しない

俺のモテスキルを総動員しても ぜんっっっっぜんなびかねえ

なんなんだよ

「そのセリフちょっと 慣れてそうで嫌だなあ」

って!!!!!!

未だ1人のヒロイン1週間が経つ

この、山根吉花って子が1人目の ヒロインだが、着実に距離は近づいている

けど決め手がない。 なんなんだこのピュアすぎる設定。

なんで20歳で都会の大学通っときながら こんなピュアキャラなんだよ ××××(自主規制)かよ

佑真

俺のプレイスタイルとは相性悪すぎるか…

佑真

なんで年上のくせに俺より免疫ないんだよ…ぶつぶつ…

そう呟きながら、俺は講義の支度をし、 大学へと向かった

教授

…えーであるからして〜…

佑真

まーじで講義って暇だよなあ…(携帯ピコピコ)

佑真

ん…?

吉花

あれ〜…?ない…ない…

見たことない顔…先輩か?

可愛いし声掛けとこっと

佑真

あの〜…どうかしましたか?

吉花

えっ!?あっ、その…

吉花

前回の分のレジュメを…どこかになくしてしまいまして…

しめた!

佑真

あのー、僕コピーが余分にあるのであげましょうか?

吉花

えっ

うっかり忘れんぼうの幼馴染の存在に今日ほど感謝したことはない…!これでこの人のハートはもらったぜ!

吉花

あっ…そのお…

吉花

だ、大丈夫です…ありがとうございますね

は?

佑真

え?い、いらないんですか?

吉花

え…?えっと…

吉花

なんか慣れてる感じがして怖くて…すいません

慣れてる???

なんかココ最近やけに聞き馴染みのある 言葉が俺の耳に入ってくる

教授

おっ、時間だな

教授

はい、じゃあ今日はここまでで

吉花

あっ、あの…

吉花

じゃあ私行きますね

ガヤガヤと生徒たちが出席カードを提出しに行く中、俺はチラッと見えた先程の女の子の名前を呟く

佑真

山本吉花…
loading

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚