優菜
第8話!
優菜
スタート❗
グリム
ユウ〜……ほんとにその作戦上手く
行くのかよぉ……こわ……いや、不安なんだゾ。
行くのかよぉ……こわ……いや、不安なんだゾ。
ユウ
うん……大丈夫だよ、多分
デュース
ああ。──行こう、ユウ!
グリム
やい、バケモノ!
コ、コココッチなんだゾ!
コ、コココッチなんだゾ!
顔のない怪物
グルルルル………
ガエレェエエエェエエエエエエ!!!
ガエレェエエエェエエエエエエ!!!
グリム
ギャッ! 来た!
ユウ〜!
ユウ〜!
ユウ
こっちだよ!!
顔のない怪物
グルッ!? コッチニモ…ドロボウ……
ワダサヌ……オデノ……オデノ!!
ワダサヌ……オデノ……オデノ!!
グリム
ぴゃっ!
あんなパンチ当たったらひとたまりもねぇんだゾ!
あんなパンチ当たったらひとたまりもねぇんだゾ!
ユウ
おっ落ち着け!
なるだけ洞窟から引き離そう!
なるだけ洞窟から引き離そう!
顔のない怪物
デデイケ! デテイケ!!
グリム
だいぶ洞窟から離したんだゾ!
ユウ
お願いします!!
エース
オッケー、お任せ! いくぜ、特大突風!
グリム
アーンド・グリム様ファイアースペシャル!
ふな゛〜~~~~〜っ!
ふな゛〜~~~~〜っ!
顔のない怪物
グアアアア!!?
エース
どーよ! グリムのショボイ炎も、オレが
風で煽ってやればバーナー並の火力だぜっ!
風で煽ってやればバーナー並の火力だぜっ!
グリム
ショボくねーっ!
ほっんとにオマエ、一言多くてムカつくんだゾ!
ほっんとにオマエ、一言多くてムカつくんだゾ!
ユウ
今がチャンス!
デュース
落ち着け……よく狙うんだ…
俺が知る中で一番大きく……重たい……
俺が知る中で一番大きく……重たい……
デュース
いでよ、大釜!
顔のない怪物
グアアッ!?
グリム
やった! 上手くいったんだゾ!
グリム
オイ、見てみろユウ!
グリム
バケモノがさっきのエースみたいに大釜に押し
つぶされて、ペッタンコになってるんだゾ!
つぶされて、ペッタンコになってるんだゾ!
エース
さっきのオレみたいってのは余計だっつの!
ったく、今日はマジいいとこナシじゃん。
ったく、今日はマジいいとこナシじゃん。
デュース
あいつが足止めをくらってるうちに
魔法石を取りに行くぞ!
魔法石を取りに行くぞ!
顔のない怪物
!?
顔のない怪物
マデエエエエエ!!!!
デュース
あったぞ! 魔法石だ!
顔のない怪物
ザワルナア゛アアアアアアアアアアア!!
エース
やっば!
アイツもう重しを押しのけそうじゃん!
アイツもう重しを押しのけそうじゃん!
グリム
オイ、デュース!
もっとなんか乗せるんだゾ!
もっとなんか乗せるんだゾ!
デュース
えぇっと、重たいもの!?
デュース
い、いでよ! 大釜!
デュース
あとは、えーとえーっと、大釜!?
デュース
それから、大釜っ!
顔のない怪物
ヌグゥアア!!
エース
お前、大釜以外に召喚レパートリーないわけ!?
デュース
うるせえな!
テンパってんだよ俺だって!
テンパってんだよ俺だって!
グリム
魔法石はゲットした!
ずらかるんだゾ!
ずらかるんだゾ!
エース
了解っ!
顔のない怪物
オ゛レ゛ノ……ダアアアアアアア!!!
エース
嘘だろ!?
あんだけの重しを全部押しのけて追っかけてきた!
あんだけの重しを全部押しのけて追っかけてきた!
顔のない怪物
ウウ…ウウウッ…!
イジ……カエセェエ……ッ!!
イジ……カエセェエ……ッ!!
デュース
くそ、このままじゃ追いつかれるっ……!
ユウ
でも弱ってる!今なら……
エース
あーっ、もぉ! やったろーじゃん!
チビんじゃねーぞ、真面目クン!
チビんじゃねーぞ、真面目クン!
デュース
お前こそ!
グリム
オレ様の真の力、見せてやるんだゾ!
エース
はあ、はあ………っ!
エース
やっ……た?
グリム
か、勝った……オレ様たちが勝ったんだゾ!
デュース
よっしゃあ!
エース
やったあ!
グリム
勝利のハイタッチなんだゾ〜!
全員
イエーッ!!
ユウ
もうすっかり仲良しだね
デュース
………あっ。ち、違う。
別にこれは、そういうんじゃない!
別にこれは、そういうんじゃない!
エース
そ、そーそー! 変なこと言わないでくんない?
グリム
オッ、オレ様が大天才だから勝てたんだゾ!
グリム
力を合わせたから勝てたわけじゃねーんだゾ!
エース
……って。言い訳すんのもダサいか。
悔しいけどユウの作戦勝ち、かな。
悔しいけどユウの作戦勝ち、かな。
デュース
……ああ。ユウが落ち着いて指示を
出してくれたからこうして魔法石を手に入れられた。
出してくれたからこうして魔法石を手に入れられた。
デュース
これで退学させられずに済む。
デュース
……本当に良かった。
ユウ
みんなが協力してくれたおかげだよ
エース
はいはい。よかったよかったー。
マジ、クッタクタのボロッボロ。早く帰ろうぜ。
マジ、クッタクタのボロッボロ。早く帰ろうぜ。
グリム
いっぱい魔法を使ったら腹が減ったんだゾ……
グリム
……ン? コレ、なんだ?
デュース
さっきのバケモノの残骸か?
デュース
魔法石……? いや、でもこんな石炭のように
真っ黒な石は見た事がない。
真っ黒な石は見た事がない。
グリム
クンクン……
なんだかコレ、すげーいい匂いがするんだゾ……
なんだかコレ、すげーいい匂いがするんだゾ……
エース
うそだあ!?
グリム
アイツが隠し持ってた飴ちゃんかもしれねーんだゾ!
うう〜っ、我慢できない!
うう〜っ、我慢できない!
グリム
いただきまーす!
ユウ
ああっ! 食べちゃダメだって!
グリム
う゛っ!!!!!!
デュース
おい、大丈夫か!?
エース
あーあ。 そんなもん拾い食いするから〜
グリム
う……うううう………っっっ
うんまぁ~~~い!!
うんまぁ~~~い!!
デュース・エース
え゛っ!?
グリム
まったりとしていてそれでいてコクがあり
香ばしさと甘さが舌の上で花開く……
香ばしさと甘さが舌の上で花開く……
グリム
まるでお口の中が花畑だゾ!
ユウ
(聞いたこともないくらい完璧な食レポ)
エース
げーっ。やっぱモンスターって
オレたちとは味覚が違うの?
オレたちとは味覚が違うの?
デュース
……かもしれないな。というか……
デュース
落ちている得体の知れないものを口に入れる
こと自体ほとんどの人間はやらない。
こと自体ほとんどの人間はやらない。
ユウ
本当に大丈夫かな?
グリム
がっはっは! 美味美味!
グリム
心配しなくても、オレ様はオマエたちと違って
そんなヤワな腹をしてねぇんだゾ。
そんなヤワな腹をしてねぇんだゾ。
エース
もー。あとで腹下して泣いても知らねーからな。
デュース
──さぁ、気を取り直して。
この魔法石を学園長に届けに行こう!
この魔法石を学園長に届けに行こう!