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吉田
やるって…
鮫島
サメを倒す…ってこと…？
霧海
あぁ食料探しの時に使えそうなものを見つけておいたんだ
北島
北島
そういえば
北島
今思ったんですけど、沈んでしまうのに何で食料があるんでしょうか？
北島
満潮になる度に海水に浸かるわけですよね？
北島
海水でだめになりそうじゃないですか？
霧海
あぁこの島がほとんど沈んでしまうことが分かった時にその疑問は浮かんだんだが…
霧海
ここがただ自然が広がる島ではないということを表しているように思うんだ
吉田
どういうことだ？
霧海
つまり人工的に作られた島、もしくは島自体は元々あって、人によって開発された島ってこと
霧海
例えば、木になってる木の実とかそういう食料も、海水に浸かっても大丈夫なように改良されてるんじゃないか？
霧海
それに途中でガソリンが入ったドラム缶を見つけたんだが、わざわざ木に縛り付けてあったんだ
霧海
恐らく海軍か何かが昔使っていた燃料保管庫の名残だろうと思うんだが…
馬原
私思考が追いついてないかも…
馬原
だとして何かまずいの？
霧海
さっき鮫島はこう言った
「燃料がないとか何とか言って島に向かう」
鮫島
あぁ…実際そう言われたから…
霧海
この一連の事件の首謀者、仮にXと呼ぶけど
霧海
そのXは初めから俺たちをこの島に来させる予定だった、ということだ
吉田
つまり俺たちはこの島に誘導された…
吉田
まんまと向こうの術中にはまったということか…
霧海
あぁ…だからマズいんだ…
再び重い空気が流れそうになる
それを拒むように私は言った
霧海
だけどいつまでも向こうの思うままになるわけにはいかない！
霧海
早速準備に取りかかろう
霧海
これで完了…っと
鮫島
ホントに上手くいくのかな…
霧海
分からない
霧海
でもどうせ死ぬなら今できる精一杯をやってからにしようぜ
吉田
霧海の言う通りだ
馬原
ただ黙って死ぬのを待つなんて絶対に嫌！
北島
同感です！
鮫島
確かにそうだな…
霧海
よしっ！
霧海
皆で何とかこの状況を乗り切るぞ！
15分後
霧海
島が沈んできているな……ん？
霧海
あれは…？
馬原
霧海くん！
馬原
サメが近づいてきている！
霧海
あぁ…分かった
霧海
みんな！ゴムボートにサメが噛みついたら呼んでくれ！
吉田
吉田
霧海、噛みついてる！噛みついてるぞ！
霧海
よしっそれじゃあみんな離れてろよ！
霧海
それっ！！
ドカーーーン
馬原
馬原
…すごい
鮫島
上手く…いった…
霧海
まだ奴らは3体いる
霧海
油断せずにいくぞ！
北島
あ、霧海さん、こっち噛みつきました！
霧海
よしっ
こうして残りの3体のサメも同じ要領で倒していった
鮫島
まじかよ…
鮫島
全部…倒した…
北島
すごい！すごすぎます！
吉田
何を準備してるのかいまいち分からなかったけど、作戦大成功だぜ！
霧海
あぁ…良かった…
鮫島
何をやったんだ？
霧海
ゴムボートにガソリンを撒いて、起こした火を準備しておく
霧海
あとはさっき見たまま
霧海
サメが噛みついたら、その火を投げ込むだけだ
吉田
なるほど…島にあるものだけでそこまでできるなんて…
北島
でもそれではサメが寄ってこないのではないですか？
吉田
確かに、そうだな…
鮫島
サメは一体何におびき寄せられたんだ…？
これを言うべきかどうか、私は悩んだ
だが濁した言い方をしても、恐らく北島は納得しないだろう
そう考えた私はありのままを伝えることにした
霧海
それは……血…だよ…
北島
血…ですか…？
北島
北島
まさか…！！
霧海
あぁ…そのまさかだ…
霧海
それ以外に方法が浮かばなかったんだ…
鮫島
何だ？どういうことだ？
北島
霧海さんがおっしゃった血…というのは
北島
北島
鷹野さんのものだ、ということです…
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