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10 - 荒廃した世界で……【end】

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2020年05月06日

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長きに渡った戦争が幕を閉じ どのくらい経っただろう

様々な国は元の姿を…いや、元以上の 姿を取り戻しつつある

もちろん僕の住む国もその中に含まれる

今では平和という世の中が作られてる とは言ってもこれは偽りである

確かに戦争は無くなったかもしれない だが、犯罪というものは減ることは無い

いくら戦争が無くなろうとこの世に 人間という生き物が存在していれば 平和など訪れない

それを知った上で僕はある事をしてる

表では評価されない仕事…殺し屋だ

元々所属していた部隊の表は保護団体だが それを成り立たせるために裏の仕事である 言わば戦争屋をしていた

しかし今こうして平和が訪れたことにより その仕事は必要とされなくなり 収入源が無くなってしまった

これにより保護団体としての活動も止まる 今はまだ貯めていた金でやりくりしてるが 長くは持たない

ではしっかりとした職に就くというのは? それも考えたが恐らく無理だろう

元が戦争屋だったのだそんな奴らを 歓迎などされるはずがない

確かに組織としてはでかくなった だがこの組織自体元々は国と敵対する為に 作られたものだ

いくら僕らの部隊が国を救ったからといい 国から援助金が出るかと言われれば そうでも無い

そんな状況になって困り果てた時 1つ案が思いつく

それが殺し屋だ 僕の所属してる部隊は暗殺を主体としてる

こんな世の中でもクズはいるものだ そんな奴らを僕らが裁く

もちろんそんな都合よくはいかないだろう それでもこの場所を維持するには仕方ない

そして今僕はその活動のトップだ とは言っても人数が4人と少ないが

依頼を受けて必ず成功させる そうでなければ報酬は出ない

もう少し人数が欲しかったが 頼れるような奴は余りいなかった

厳選していった結果残ったのは3人 まぁこれはこれで良しとしてる

殺し屋と言ってもなんでも 受ける訳でもない

依頼者の報酬もそうだが内容次第では 報酬が高くても断ってる

僕らが受けてる大半の依頼それら全て ”子供”という言葉が関わってる

荒廃した街中は今ではビルも建ってる ちゃんとした都市としてその場にある

だが整備されてるのはそこだけだ 他の場所はあまり手が行き届いていない

人手が足りない訳でもないのに そのせいで未だに苦しむ人達はいる

ようやく終わった戦争だというのに まだ生活に苦しまなければならないのか

大人もそうだが子供が1番哀しいだろう 物心着いた時からこんなゴミ山に住んで

ひもじい思いをして生活しないといけない 街に行けば軽蔑の目を向けられる

その子らの瞳に映るのは同じ年頃の子が 自分と違いしっかりした生活を送れてる事

世間体から冷たい目を向けられない その身分子供ながらにしても感じてるはず

だがこれ以上に酷い状況もある 彼らは貧困というものがある

だから世間体から心配の声や どうにかしようという声が上がる

しかし貧困では無い一般市民の中に 似たような子供が居たら?

そんな子がこの世には数多く存在する 助けてという声すらも出せない子が

貧しい暮らしをする子達の中には両親を 亡くしてる子もいる

そんな子は両親の温かさを知らない

一般的な暮らしをしてる子は両親がいる 両親の温かさを知ってる…とも限らない

その両親から暴力を受け 食事を与えられないなんて子もいる

両親を亡くした子と同等の哀しみがある 自分を生んでくれた両親から暴力を受ける

これほど哀しいことは無い こんな事が今の世はあるのだ

助けてという声すらも出せない そんな子供達がいるんだ

だから僕は殺し屋をやる… 子供は失われていい命ではない

大人だって失われていい命ではない だが子供には未来がある

未来を生きる権利があるはず それを刈り取っていいわけが無い

その希望の芽を取るような大人は 僕としては取られてもいい命だ

少しでもこの世の中が暮らしやすい そんな世の中にするには僕らのような

汚い仕事をする人が必要なんだ……

あ……あぁ……!?

時雨

悔いても遅い

時雨

お前は生きる資格がない

や…やだ………

俺は……ここで死んでいいような人間じゃ………

時雨

黙れ……カス

嘆き続ける男の首を切り落とす 切り口からは勢いよく鮮血が溢れ出す

時雨

どんだけ力を持とうと……

時雨

人を大切に…

時雨

自分の娘すらも大事に出来ない奴はこの社会から消えるといい

少女

あ………

時雨

おっと騒ぐな

時雨

安心しろ…

時雨

僕は君を助けに来た

少女

…………

時雨

ここが今日から君の家だ

少女

こ……こ?

その建物の中に入ると沢山の子供達が 楽しそうに走り回っていたり おしゃべりなんかもしていた

時雨

そうだここが君の家だ

時雨

君にはまずちゃんとした教育が必要だ

少女

???

時雨

基本となる算数国語そして外来語の3教科をきっちりやってもらう

時雨

今言った3教科を1日3時間以上やってもらう

時雨

またここに住む上でのルールがある

時雨

僕とそこのお姉さんとお兄さんの言葉は絶対だ

時雨

それ以外は特にこれといったものもない

時雨

強いて言えば沢山勉強をしてもらいそれなりの会社に行ってもらい

時雨

そこで得た収益の10%でいいそれを毎月送って貰うことだけだ

少女

何言ってるか……分かんない

時雨

今はわからなくてもいい

時雨

時が経てば分かるようになる

時雨

とにかくここが君の家だ

時雨

もう脅えて暮らすこともないだろう

少女

…………

少女

あり……がとう…

時雨

礼なんていらない

時雨

ほら、他の子が君に興味津々だ行ってきてあげなさい

少女

……うん!

蓮斗

また人を増やしたのか

時雨

悪いか?

蓮斗

おめぇなぁ……

蓮斗

いつからそんな性格になったんだか……

時雨

前からこうだ

蓮斗

嘘つけぇ!!

蓮斗

俺らがガキの頃はビクビクしてたろうに!

時雨

そんな昔のこと覚えてないな

蓮斗

すかしやがって

ハナ

また増やしてきて〜

時雨

すまない

ハナ

もう何言っても聞かないんでしょ?

時雨

察しが良くて助かる

ハナ

そりゃああんたといて何年の付き合いよ?

時雨

さぁな…

時雨

僕の眼が死んでるとか言われてた時からかな?

ハナ

覚えてるじゃん!

時雨

時が経つのは早いものだな

ハナ

じじくせぇこと言ってんなよ!

時雨

そういえば隊長は?

蓮斗

買い出しだよ

蓮斗

あんたの無理な願いを叶える為に隊長辞めて孤児院の園長やってんだからな

時雨

あの部隊に僕と隊長はもう必要ない

ハナ

ほんとに隊長さんも可哀想にね〜

ハナ

たった4人で孤児院をやるなんて依頼を受けるなんて

時雨

それはお前らも含まれてる

蓮斗

俺は時雨とまた居られるから着いてきただけだが?

ハナ

わ、私も人手がないといけないと思って…

時雨

で、隊長さんは僕のわがままを受けてくれて

時雨

僕に着いてきた2人は馬鹿だよね

蓮斗

うるせぇな!

ハナ

似たような環境下で暮らしてたから

ハナ

そんな子を減らしたく着いてきたの!

ハナ

断じてバカなんかではない!

僕は今満たされてる…… 確かに世の中は腐ってる

でもここは…この場所だけは何故か 幸せで包まれてるような感じがする

少女

お、お兄ちゃん?

時雨

ん?どうした

少女

これあげる!

少女

お外にあったお花で冠作ったの!

庭に咲いていたシロツメクサで 草かんむりを作り時雨に渡す

時雨

………

時雨

ありがとな

少女

( ˶ˆ꒳ˆ˵ )エヘヘ

子供と過ごす何気ない時間 この時間が大切なんだ……

そしてこの子達が新たな世界を築いていく こうやって世界を変えていく

僕ら大人はそんな子供を大切に育てる義務 それがあるはずなんだ……

この命尽きるまで僕らは未来の種を育てる それが僕の決めた生きる道……

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