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#魔法
Nemuri
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楪羽*yuzuriha*
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#ご本人様には関係ありません
楪羽*yuzuriha*
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コンソメパン
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あれから透は辰三からの連絡を意図的に無視し続けた
ピロン♪
既読をつけずに画面を伏せる
鎚水 透
鎚水 透
胸の奥でくすぶる物が怒りなのか、意地なのか自分でもよく分からない
だが、これ以上は無理だと体の何処かが叫んでる気がした
1日、2日、3日・・・
既読をつけずにメッセージだけが積み重なっていく
鎚水 透
不安が無いと言えば嘘になるが、それ以上に小さな解放感が透の中に芽生え始めていた
4日目、そして5日目が経った
何も起きず、電話もメッセージもぱったりと途絶えた
鎚水 透
仲間との集まりでも、いつものように笑って過ごせた
辰三の名前を頭の中で思い出す回数も、少しずつ減っていった
鎚水 透
鎚水 透
透は久しぶりにぐっすりと眠ることが出来た
ある日の夜、透は1人で家路についていた
街灯の下、見慣れた影が電柱に寄りかかっている
鎚水 透
辰三
透の心臓がドッと跳ねた
鎚水 透
鎚水 透
辰三
ヘラっと笑いながら辰三は透に近づいて行った
鎚水 透
辰三
鎚水 透
透は拳を握りしめて、口を開いた
鎚水 透
鎚水 透
辰三
鎚水 透
鎚水 透
辰三
鎚水 透
返ってきた言葉は意外なくらい静かな声だった
一瞬、透の中に淡い期待が生まれかけた
辰三
辰三
鎚水 透
辰三
辰三
辰三
鎚水 透
辰三
辰三
辰三
辰三
辰三
辰三
辰三
鎚水 透
辰三
辰三
鎚水 透
辰三
これからも金 寄越せ
透は床に座り込んだまま、しばらく動けなかった
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
窓の外、遠くでバイクのエンジン音が響いて消えていく
鎚水 透
壁を殴り、拳に痛みがじんわりと広がった
満たされることの無い渇きを抱え続けてきた者・・・
虚勢という名の鎧で空っぽの心を覆い隠してきた者が今、37人の内の1人に選ばれる
7月30日 午前2時14分
鎚水 透
鎚水 透
透は痛む体を庇うように、そっと寝返りを打った
寝ぼけ眼のまま、透は画面をぼんやりと眺める
Thor お前は"鎚"だ!天からの攻撃を敵にぶつけろ!お前のハンマーは強力で、敵を吹き飛ばせる!
パッシブ能力 ・体の防御力が上がる。 ・鎚を所持できる。 アクティブ能力 ・雷を降らせる。(CT45秒)
無造作に指を動かしていると画面は消えた
鎚水 透
鎚水 透
自分に言い聞かせるようにして、透は眠った
8月20日 夜
初めて「もう勘弁してくれ」と口にしたあの夜以来も・・・
辰三の要求は止まることが無かった
それに、前より遠慮が無くなった
ある夜、透はお金を用意することが出来なかった
その夜に何があったか、透はあまり覚えていない
思い出したくも無かった
気づいた時には、頬の内側が切れて血の味がして、体のあちこちが鈍く疼いていた
今も、目の上には紫色に腫れた跡が残っており・・・
脇腹に触れるだけで、息が詰まるような痛みが走る
今日に至るまでに表示されたいくつもの画面を、痛みが原因で幻覚を見ているのだと透は思っていた
鎚水 透
辰三
2人は今、町外れの河川敷にいる
先に着いていた辰三は堤防に腰掛けて 煙草を吸っていた
辰三
煙を吐き出しながら、辰三はゆっくりと立ち上がる
辰三
鎚水 透
メ 木 几 又 す
鎚水 透
透の脳内にこれまでの記憶が一気に押し寄せてくる
鎚水 透
ドクンと透の心臓の音が耳の奥でうるさく反響した
鎚水 透
メ木几又す
辰三
ズシッ
鎚水 透
次の瞬間、透の右手には何かが握られていた
それが何なのかどうかを考える余裕は今の透には無い
鎚水 透
殺す
うるせぇるっせぇ うっせぇ!!
ブンッ!
透は辰三に殴りかかろうと、木槌を振り被った
辰三
ドッ
ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ ッ
バリバリバチィッ
空が割れた
閃光が視界を真っ白に染めた
鎚水 透
反射的に透は目を閉じて少し経つと、 静寂が訪れる
鎚水 透
鎚水 透
焦げた匂いが鼻をついた
恐る恐る目を開けると・・・
倒れた辰三の体からは薄い煙が立ち昇っている
足先で辰三だった肉塊を揺さぶってみても、ピクリとも動かない
鎚水 透
鎚水 透
手元を見ると、木槌はまだ手に握られていた
鎚水 透
鎚水 透
透は持っていた木槌を地面へ放り捨てると、木槌は消えた
辰三の体を透はもう見ていられなかった
逃げなきゃ
透は震える足で堤防を駆け上がり、停めてあったバイクに無我夢中で跨った
キュルルッブロロッ
鎚水 透
鎚水 透
夜の国道を当てもなく走り続けた
信号も標識も碌に目に入らず、頭の中はさっきの光景でいっぱいだった
鎚水 透
透は西を振り返らず、ひたすらに東の方向へ向かう
遠くに都市部らしき灯りが見えては、また通り過ぎていく
どれくらい走ったのか、もう透には分からなかった
ポポポポ…
エンジン音が急に頼りなくなる
鎚水 透
ガス欠の警告灯がとっくに点いていたことに今更気づいた
ガクン
バイクが力なく減速していく
鎚水 透
道端にバイクを寄せて停めた
それきり、二度とエンジンはかからなかった
道路標識に"滋賀県"の文字を見つけて、透はようやく自分がどこまで来たのかを知った
鎚水 透
透に出来ることはバイクを乗り捨てて、歩くことしか無かった
鎚水 透
鎚水 透
湖沿いの見晴らしの良い駐車スペースに一台の車が停まっているのが見えた
車内の明かりで、若い男女のシルエットがぼんやりと浮かんでいる
鎚水 透
橋の下にある崩れかけた小屋から明かりが漏れているのを見つけた
鎚水 透
ふらふらと歩き続けているうちに透はいつしか、そんな場所に辿り着いていた
近づいてみると、ボソボソと話し声が聞こえてきた
鎚水 透
覗き込むと、そこには3人の少年がいた
少年の1人が透に気付いて、鋭い視線を向けてくる
ノッポ
鎚水 透
デブ
デブ
ガリ
3人がジリジリと透を囲むように動き出す
鎚水 透
鎚水 透
ノッポ
グイッ
透は素早く一番前にいたガキの胸ぐらを掴み上げた
ノッポ
ドンッ
そのまま、ガキを地面に叩きつけた
ノッポ
ガリ
デブ
残りの2人が一歩、後ずさった
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
デブ
透の目を見た瞬間、少年たちの表情が明らかに強張った
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
鎚水 透
コメント
1件
第16話、読み終わりました。透の追い詰められ方がすごく生々しくて、胸が痛かったです。「♡♡♡」って言葉が何度も出てくるあたり、完全に理性のタガが外れかけてるんだなと。あの空が割れる雷の演出、一気にファンタジー要素が入ってきて、ここからどう変わるのかすごく気になります。逃げる透の焦りと、滋賀県まで来てバイクがガス欠…もう後がない感じがひしひしと伝わってきました。最後の少年たちとのやり取りも、自分が辰三と同じ目をしていたと気づくところがグッときました。続き、待ってます!