家が燃えている。
──俺の家が。
穂高
消防士
穂高
穂高
穂高
穂高
消防士
消防士
消防士
消防士
穂高
消防車のサイレン。
それをかき消す炎の轟音。
野次馬のざわめき。
全部が遠くに聞こえる。
穂高
穂高
体が震える。
悪い夢なら醒めてくれ。
お願いだ。
穂高
穂高
穂高
消防士
穂高
バンッ!!
爆発音と同時に
俺の家は崩れ落ちた。
穂高
目が覚めた。
穂高
梓
隣で寝ていた彼女が目を開けた。
俺の悲鳴で起こしてしまったらしい。
梓
穂高
穂高
梓
穂高
穂高
梓
梓
穂高
1か月前──
俺の家族は火事で死んだ。
両親と、12歳だった弟。
俺はあの日の火事で
全てを奪われた。
梓
穂高
口の中が酸っぱくて 不快だった。
時計は午前3時を示している。
変な時間に梓を 起こしてしまった。
梓
穂高
梓
穂高
付き合っている彼女の梓は
住む家を失った俺を
自分のアパートに 住まわせてくれている。
梓
穂高
穂高
梓
穂高
穂高
目の前で崩れ落ちた家。
焼け跡から発見された
3人の焼死体。
梓
穂高
穂高
穂高
梓
穂高
梓はベッドの中で 俺の手を握った。
気づけば彼女はいつも
こうして支えてくれている。
梓
穂高
梓
梓
穂高
穂高
穂高
梓
梓
梓が優しく俺を抱き締めた。
梓
梓
梓
穂高
梓の匂いに包まれて
いつの間にか眠りに落ちた。
翌日
穂高
穂高
穂高
穂高
午後10時過ぎの住宅街に 人の気配はなかった。
自然と足が早まる。
穂高
道路に停まっている車の陰で
ぼんやりと暖かそうなオレンジ色の光が ちらちらと揺れている。
目をこらして見ると
その光はだんだんと 大きくなっている。
穂高
この臭いは知っている。
夢の中で何度も嗅いだ
地獄の臭いだ。
穂高
穂高
コメント
9件
彼女が一緒に住みたくて、あると思います
、、、、、、
まさかの彼女が犯人はありえる。