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あまりスカッとしねぇ話

第1話 - あまりスカッとしねぇ話

2019年11月21日

#スカッとする

くしで🏳️宵闇学園

小津北

どうも、こんにちは、小津北弘也といいます。

小津北

これは、私がまだ、体育会系の高校に居た頃の話しになります。

小津北

あの高校では昔、班対抗戦と言って、班ごとに別れ、チーム形式で戦う、ということをしていました。

小津北

その際、私は球技は得意ではなく、試合の度に、負ければ腹筋50回というのをやらなくてはいけませんでした

小津北

そんな中で起きたことをお話しします

栗橋

小津北ァ、またテメェミスしやがって、なめてるんかアァン？

喜田

テメェのせいでオレらも腹筋50回じゃねぇか

小津北

ご、ごめん

間宮

疲れたから、あとやっとけ！

小津北

え、それは無理だよ

間宮

ァん？うるせえよ、やっとけくそが

宮守

そぅそぅ、同じ班だから掃除もよろしくー

小津北

え、みんなで

栗橋

テメェの分際で何いってんの？やっとけくそ雑魚！！

小津北

と、まあそんな感じで生活していました

小津北

ふだんでも靴を隠されたり、弁当を捨てられたり、後ろから蹴られたりするようになった

小津北

今でも、根性焼きというのか、栗橋の煙草の痕が左手の肘にあります

小津北

そして、ある日、二学期の始め、また球技の班対抗の大会がありました。

松本

よし、今日は罰ゲーム増量する、一人百回腕立て伏せだ

生徒たちの悲鳴がする

松本

自分の身体を鍛えるんだ頑張れ

一時間後、試合に負けた。

栗橋

クッソ、またオメェか小津北ァァ！！

喜田

流石に百回は無理ある、小津北、責任とれよ

宮守

女子も百回とか意味不ー、なんとかしなさいよー

小津北

う、ごめん

栗橋

ごめんで、けいさついらねーんだよ

喜田

謝るならオレら分の腹筋してください

小津北

え、それは

栗橋

無理じゃねぇだろ？弁当また捨てるぞ？

小津北

それはやめてくれ！！！

栗橋

おっ、ヤンのかテメェ

松本先生が止めに来てくれたがボクが普段以上に抵抗した為か、鼻や腕、肋骨の骨折、あと複数の打撲により、意識が遠ざかり目の前が暗くなった。

小津北

ん、んぅ、ん、こ、ここは、病院？

母

……ひろ、なり？

小津北

あれ、ここはどこ、母さん

母

先生呼んでくるわね！！

春田先生

大分やばかったんだぞ、命を大事にしなさい

小津北

は、はいごめんなさい

松本

生徒が起きたと聞いたんだが！！

母

あ、先生、はい、息子が起きました

松本

小津北、すまん、先生がいながら喧嘩をすぐに止められなくて！！

松本

生徒の身を守れない教師はいらないと思って、辞表を出した

母

そ、そんな！！

松本

いえ、ケジメをとりたかったんです

３日後

栗橋母

息子が、多大なご迷惑を

母

いえ

栗橋母

コラ、大騎、謝りなさい

栗橋

すいませんでしたー

母

ふて腐れた謝りかたですね

栗橋

ア？

栗橋母

大騎ｨ！！ごめんなさい！！

小津北

ボクは敗者だ

栗橋母

え？歯医者？なんのこと？

小津北

ボクは、負けた人間、負けた人間に生きる意味はない

栗橋母

な、なな、なにをいってるの

小津北

これでボクを殺してください、敗者には、生きる意味はない

カッターナイフを差し出した

栗橋母

で、で、でき、できるわけないでしょ

小津北

じゃあ

栗橋

な、なんだよ！？

小津北

これでボクを殺してください、ボクは敗者だ、

栗橋

は、はぁ？なにをいってんだよ！

小津北

ボクは、負けた人間、負けた人間は責任を負うのが使命

栗橋

ま、まった、話し合おう、な？っな？！

小津北

ケジメをとりたかったんです、だから、ボクの失敗は、命を棄てる覚悟でやります。

栗橋

い、いや、やめろ、クソ、クソが、分かった、分かったよ、謝る、謝るから許してくれ！！

小津北

ボクは敗者、責任はとりたい、だからカッターナイフで殺してくださいよ

栗橋

ひ、ヒゥッ！！

栗橋母

お、おかあさんも何か言ってください

母

息子は、負けたから、負けた原因である自分は責任をとる、と一点張りで

栗橋母

そ、それを止めるのはあなた、の役目でしょ？！

母

ワタシも疲れたんです、本人のやりたいようにやらせればいいかな、と思ったんです

栗橋母

な、ナースさん、呼ばなきゃ、早く、早く早く来て！！

そんな事を繰り返していた。

学校を退学したい、と偶然やってきた校長に告げるが、学校側は、私達も最後まで貴方を卒業させる責任があると、言って、認めなかった。

小津北

面白いと今なら感じられるのは、あのあと、宮守さんの家族がやってきて、娘をやるから、死ぬとか言わないでくれ！！と父親の絶叫が、あったくらいですね

小津北

すぐにナースさんが宮守さんのお父さんを追い出して、出禁になってました

小津北

宮守さんもカッターナイフを持って自分の首を切ろうとしたんで、彼女も別の病室に入院することになりました

小津北

と、まあ、今は図書館の司書をしてます

小津北

戦いとは無縁な日を送ってます

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