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救難英雄記

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救難英雄記

2 - 第2話 予測のつかない災害

♥

42

2024年10月06日

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TV

地震の情報を続けてお伝えしていきます

TV

九州南部から関東地方にかけて最大震度7の巨大地震が発生しました。マグニチュードは9.1

TV

マグニチュードは……

9.1

地震発生から1夜が経過した。

朝日が登りだし、オレンジ色の光が町中を照らしていた。

その光は、海上保安本部にも───

優吾

……

TV

繰り返しお伝えいたします

TV

地震から1夜が経過しましたが、九州南部から関東地方にかけて震度6弱の余震が続いています。

TV

命を最優先に行動してください。決して津波等に対し振り向かないでください

優吾は、テレビを見ていた。テレビの画面には、以前と街を飲み込む津波の映像が流れている

雅紀

桐龍さん、

優吾

ん?

雅紀

国土交通省より、救助活動の要請です。

優吾

……分かった…行くぞ。用意しろ

雅紀

はい!

優吾はテレビを消し、ヘルメットを持って雅紀と共に滑走路に向かう

この、海上保安本部は、民間空港と一緒になっており滑走路には旅客機が数機止まっている。

優吾と、雅紀は海上保安庁の格納庫前に止められた救難ヘリへと向かう

涼花

桐龍さん、救難用具及び、応急処置具の準備、完了しました。

優吾

分かった。直ぐに離陸する。全員、搭乗しておけ

涼花

はい。

雅紀

はい!

翔真

了解

3人は、救難ヘリに乗り込む。優吾は、コックピットのドアを開け、コックピットに乗り込む

ヘルメットを被り、ヘリのエンジンを起動させる

優吾

メインローター始動。

優吾

テールローターも順調に始動中

離陸しようとしていた、1機の旅客機がその場に停止する

旅客機 機内

機長

機長の田中です。

機長

ただいま、当機は海上保安庁のヘリコプター離陸を優先するため停止しております。

機長

離陸が遅れますことをお詫び申し上げます

救難ヘリのメインローターとテールローターは順調に回転を早めていく

優吾は、無線機のスイッチを入れる

優吾

管制塔、こちら海上保安庁特別救難隊、かみたか

優吾

本機はこれより、災害救助活動のため緊急離陸する。

優吾

オーバー

管制塔 管制官

こちら、管制塔。離陸を許可する。

管制塔 管制官

繰り返す

管制塔 管制官

離陸を許可する

管制塔 管制官

オーバー

優吾

ラジャー

優吾

離陸する

優吾が、コレクティブレバー(操縦桿)を少しずつ上げると、ヘリは宙に浮く

そして、空港の上を飛行し、関東地方に向けて飛行していく。

優吾

雅紀!救助活動区域の状況は!

雅紀

はい!救助活動区域は、和歌山の海岸部です。現在、高さ30mを超える津波が到達しています!

優吾

30mの津波か……これはかなり救助活動は難航するぞ……

ヘリの外の風景は、少しずつ荒れていく。

巨大地震により巨大な地割れがおき、各地で土砂災害が相次いでいた

やがて、救助活動区域の和歌山海岸部に到着する。

そこは、まるでそこが海かのように街があるはずの場所に海が広がっていた

低い建物は完全に飲み込まれ、高い建物ですら、津波により流されそうになっていた

翔真

!!

翔真

機長!スリーオブクロックサバイバーインサイト!(3時の方向に要救助者あり!)

優吾

!!

雅紀

機長!高層マンションの屋上に数十人の避難者が!

ヘリから3時の方向にある高層マンションの屋上に、数十人の避難者がいた

「SOS」と書かれた巨大な布を、ヘリに向かって見せていた

優吾

キャビン了解。これより、アプローチに入る

優吾

翔真!雅紀!救助活動に当たれ!

優吾

涼花は、ホイスト救助のアプローチを!

ヘリは、マンションの上でホバリングする

雅紀

ドアオープン!

キャビンのドアを開け、翔真がホイストのフックを自分の救命具にかける

翔真

降下!

涼花

降下!

涼花が、手に持っていた操作桿のスティックを下に下げると翔真は降下していく。

翔真が降下した後に、雅紀も続いて降下する

翔真

海上保安庁です!救助しにきました!

男性

た、助かった……!

人々は、翔真と雅紀を見て安心の表情を浮かべる

雅紀

怪我をしておられる方はいますか?子供、けが人を優先して救助いたします

男性

えっと……確かそこの姉ちゃんが……

女子高生

うぅ……

雅紀

大丈夫ですか?見せてください

雅紀は、女子高生に寄り添い怪我を見る

雅紀

中内さん、腕に切り傷があります。傷口が深く、建物の残骸により傷口から菌が入ったと思われます

雅紀

危険な状態です……

翔真

分かった。

翔真は、腰の無線機を取る

翔真

こちら、中内。重傷者あり、機内での応急処置の用意をお願いします

涼花

『了解しました』

翔真

雅紀、その子を始めにホイスト救助する。アプローチに入れ

雅紀

了解。

雅紀は、女子高生の腰に救助用具を取り付ける。

雅紀

これからヘリに釣り上げ救助を行います。大丈夫ですか?

女子高生

はい……!お願いします……

雅紀

分かりました……!

雅紀

上昇!

雅紀は、ヘリに向かって腕を二三回回す。すると、ホイストが上昇していく

そして、雅紀は女子高生をヘリに乗せる

雅紀

浅野さん、よろしくお願いします!

涼花

分かりました……!

涼花は、応急処置具から包帯や消毒液を取り出し女子高生の応急処置を始める

雅紀は、再び降下し救助を再開する

雅紀

次はあなたです

男性

は、はい!

男性の腰に救助用具を取り付ける。

そして、女子高生と同じように、釣り上げ救助を行う

その後、順調に救助をし計13名の救助に成功した

翔真

機長!計13名の救助を完了!

優吾

了解!

優吾は、無線機を取る

優吾

海上保安本部へ、本機はこれより避難施設へ急行する。

ヘリが、避難施設へ向かっている時だった。

突然、街の津波が引き始めた

雅紀

えっ……

雅紀

中内さん……津波って引きますっけ……?

翔真

いや…いくらなんでもそんな事……

雅紀が、海の方を見ると、巨大な津波が遠くから迫って来ていた

雅紀

き、機長!津波が!!

優吾

何!?

ヘリの飛んでいる高度より高い巨大な津波が街に到達した。高層マンションやビルといった高い建物も飲み込まれ、波がヘリに迫ってくる

ゴゴゴゴと、機体が揺れる

優吾

クッ……!

その時、ヘリはバランスを崩し

津波に飲み込まれた────

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