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由希

けほッけほッ...

小さな咳だったけど由希の顔を見て 大体は察した

凪斗(ナギト)

由希 おいで

由希

え?どうしたの?

凪斗(ナギト)

ハル毛布を持ってきて
くれない?

撥春

分かった

ハルは直ぐに動いてくれて 由希は俺の隣に座った

凪斗(ナギト)

うん、熱があるね

由希

そ、そう?微熱だと
思うけど...

凪斗(ナギト)

いいから横になって

由希は促されるままソファーに 寝っ転がった

あれ?どうしたのですか?

凪斗(ナギト)

由希が体調を
崩したらしくてね

凪斗(ナギト)

やっぱり日差しが
強かったのかな、

由希

大丈夫だよ、
大したことない

透の慌てる姿を見て由希は 何ともなさそうに微笑んでいた

撥春

持ってきたよ

凪斗(ナギト)

ありがとう

わ、私にも出来ることが
あれば お手伝いします!!

凪斗(ナギト)

うん。お願いね

由希に毛布をかけると おでこに手を当てた

由希

冷たい...

撥春

由希 凪斗お風呂
行ってきていい?

よく意味が分からなくて首を傾げた

凪斗(ナギト)

うん?良いよ

由希

俺に断らずに入ってきなよ

撥春

寂しがるかと...

由希

さっさと行け!!

病人に大声を出させてはいけないと思って ハルには注意すると少し落ち込みながら お風呂に向かっていった

凪斗(ナギト)

透。少しだけ危ないかも
だから離れていてね

は、はい!!

俺を疑うことなく素直に離れてくれた

その姿に笑みが零れながらも目をつぶり 由希の体調が治るように祈った

その光に由希は包まれると 疲れたのか眠った

凪斗(ナギト)

起きたら治っている
はずだよ

そうなのですね!凄いです!!

凪斗(ナギト)

お願いがあるんだけど
良いかな?

なんでも言ってください!!

女の子が簡単に口にしてはいけない言葉で 少しだけ心配になった

凪斗(ナギト)

ハルが戻ってくるまで
由希を見ていてくれない
かな?

凪斗(ナギト)

少しだけ疲れてしまって、

分かりました!由希くんは
お任せ下さい!!

とても張りきっている姿を見て安心して 由希を任せ部屋に戻った

力を使って姿が戻ってしまって 暫くは下に降りれなくなった

凪斗(ナギト)

あの子の お陰で皆が変わり
つつある...

感謝の気持ちで心を一杯にして どうか幸せがあるように透の為に祈った

凪斗(ナギト)

へぇ、お母さんが...

凪斗(ナギト)

おめでとう。燈路

燈路

母さんも凪斗の言葉を
聞けば喜ぶよ!

燈路は大人っぽいところがあるが 子供らしい無邪気な笑顔を見せてくれる

凪斗(ナギト)

そういえば...
紫呉が来たみたいだね

燈路

あぁ ~ うん。そうみたい

凪斗(ナギト)

...少しだけ
散歩に行ってくるよ

風が吹いて とても嫌な空気を感じた

燈路

分かった!気をつけてね

凪斗(ナギト)

うん、すぐ戻るよ

紫呉が慊人に何かを言ったのか 慊人が来たみたいだった

凪斗(ナギト)

そっか...お前か、

2人とも気づいてなかったのか 目を見開いて俺を見つめていた

紫呉

ははッ...バレたか、

凪斗(ナギト)

わざわざ皆を危険に晒す
のは許さないと言ったはず
だよね

紫呉

それで?僕達は君が傷つく
のを黙って見てろ とでも
言うのかい?

紫呉は何処か怒りにも感じる冷ややかな 意地の悪い微笑みを口元に浮かべていた

凪斗(ナギト)

だからと幼い あの子達まで
危険に晒すな...しかも透は
俺達とは無関係なんだよ

紫呉

使えるものは使うのが
僕だと分かってるだろ?

紫呉は優しそうに見えて冷めているから 家に人を匿っていると聞いた時から 疑ってはいた

凪斗(ナギト)

はぁ"....

はとり

とにかく落ち着け。紫呉は
無理矢理かき乱そうとする
のは よせ、

はとり

歪みを産むぞ....

紫呉

歪み....?

何かが起こるような そんな気がして心がザワついた

紫呉

これ以上 僕ら歪むもの
なんて無いだろ?

紫呉

ならいっそ かき乱して
もらわなきゃ...

紫呉

望む結果は得られない

空気は分かりやすくピリついていて その後は誰も口を開かなかった

凪斗(ナギト)

俺は皆とは行けない..だから
どうか無理だけはしないで

顔が心配げに歪む杞紗を抱きしめて 皆に目を向けた

撥春

分かってる。俺が居るから
大丈夫だよ

何時もは俺が慊人の機嫌を取っていたのに ハルには申し訳なかった

凪斗(ナギト)

ごめんね、

紅葉

任せといてよ。何時もは
凪斗に頼ってばっか
だったんだし

紅葉は俺を安心させたいのか 優しい笑顔を見せた。だが顔に 微かな不安の色が走る

紫呉

じゃあ行ってくるよ。
遅くはならないと思うから

皆は慊人の元へ向かって 俺は ずっと外を眺めていた

そんなに心配か?

凪斗(ナギト)

....ごめん。少しだけ
外の空気を吸ってくるね

分かった、気をつけろよ

凪斗(ナギト)

うん。ありがとう

姿が元に戻ってしまい別荘に戻りたくても 戻れなくなってしまった

慊人

凪斗...?

紅野

どうして...ここに、

数少ない俺の姿を知っている2人に 遭遇してしまった

凪斗(ナギト)

2人、とも、、

慊人

やっぱり思った通り
だった...お前は僕を
裏切るんだなッ!!

慊人の掴んだ力が思った以上に強くて 顔を顰めた

慊人

いつも十二支を優先して...
僕より十二支が大事だった
んじゃないかッ!!

辛そうな顔をする この子を 抱きしめたくても今はダメだった

凪斗(ナギト)

ごめんね、慊人

慊人

ぇ...

紅野

凪斗...?

だから静かに その場を離れた

紅野

消え...た、?

力の使い過ぎと長く外にいたせいか 俺は その場で倒れ込んだ

目を覚ますとリンが顔を覗かせて 心配そうな目を向けていた

凪斗(ナギト)

リン...?

依鈴

凪斗...大丈夫なのか、?

リンは少し混乱していたけど 十二支の本能が叫んでいるのだろう

由希

あ、目覚めたんだね

良かったです!
心配したのですよ?

凪斗(ナギト)

ごめんね、

2人が俺を受け入れているのを見ると 由希は話したのだろう

凪斗(ナギト)

それと...リンは
体調が悪いんだね

凪斗(ナギト)

癒してあげるよ

リンを抱きしめると光がリンを包んだ

依鈴

ありがとう...

リンは罪悪感が残ってるのか 眉をひそめて下を向いた

凪斗(ナギト)

良いよ。行きな

依鈴

え、

凪斗(ナギト)

でも何時かは戻っておいで

凪斗(ナギト)

俺はリンの帰りを
待ってるから

微笑むとリンは嬉しそうな顔をして 奥へ消えていった

凪斗(ナギト)

それと由希

怒られると思ったのか萎縮した

凪斗(ナギト)

怒らないよ。
時間は大丈夫なの?

由希

ぇ、あ、ほんとだ...
すぐ戻らなきゃ、

由希

凪斗 本田さん 気をつけて!!

少しだけ驚いていたけど 直ぐに小走りで戻っていった

由希の後ろ姿を見ていると視線を感じた

凪斗(ナギト)

どうしたの?

あ、すみません!!

えっ、と...お綺麗だと
思いまして、

余りの言葉に顔に嬉しさを隠しきれず 笑みが零れた

凪斗(ナギト)

ありがとう

神様は自分を犠牲にする

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