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栞
母上
栞
母上
母上
母上
母上
栞
母上
栞
母上
母上
栞
母上
栞
母上
母上
母上
村人
栞
母上
栞
ゴゴゴゴゴゴ………
村人
母上
いつも優しかったはずの村人達が、己の顔を面で隠し、まるで別人のように栞を乱暴に拘束した。
それは猫神の生贄として捧げる際、せめて村への情を残さないようにという村人達の最後の思いやりからであった。
しかし、まだ若い栞が彼らの複雑な思いに気づけるはずもなく、ただ自身の受ける仕打ちに絶望するしかなかった。
幼い頃から村の掟について言い聞かされていた栞は、怖がりながらも抵抗せず、村人達の言われた通りに、白装束に着替え、両腕を後ろ手に縛られ、森の奥へと連れられて行った。
今宵の月は不気味な程に白く巨大で、今にも栞を飲み込もうとする化け物の口のように暗闇にぽっかりと浮かんでいた。
栞
栞
栞
栞は涙をぐっと堪えて、自分の使命を心に刻んだ。
村人達の足音だけが、森の中に響いていた。