これは、君と過ごす俺の
始まりの物語
当時、5歳
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
突然現れた少女
普段は気配を感じられる
相当責めていたのだろう…
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
幼い少女に当たるなんて我ながら最低だと思う
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
そんな訳ない
内心そんな事を思っていた
でも断りずらい
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
紅城 梨雅
17歳
入学式
霧隠 才蔵
真田 幸村
真田 幸村
霧隠 才蔵
真田 幸村
真田 幸村
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
グイッ
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
紅城 梨雅
真田 幸村
真田 幸村
霧隠 才蔵
俺は咄嗟に、そう答えた
その日の放課後
夕霧
百地 三太夫
霧隠 才蔵
百地 三太夫
百地 三太夫
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
仮彼女って言ったって人は沢山いる
しかし、こんな相手にメリットが無い事をしてくれる
否、そんな事は無いだろう
無理難題すぎる
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
紅城 梨雅
そりゃあ困惑するだろう
驚くだろう
だが返ってきた答えは意外だった
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
「任務だから」
雨
俺は雨が大嫌いだ
何故なら雨が降ると熱が出るからだ
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
息を飲むのが分かった
それもそのはず
自分でも聞いた事の無い位低い声だったからだ
次の日
霧隠 才蔵
朝起きてドアを開けた俺には衝撃的だ
心臓が飛び出す
これが一番の例えだ
霧隠 才蔵
扉を開けた先には
梨雅が床で寝ていた
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
最初は任務だからだった
じじいから命令されただけだ
それなのに何故か心臓が五月蝿い
それは梨雅も同じみたいだ
俺は気づいた
否、気づくしかなかったのだ
俺の隣にいて欲しい…
しかし、そんな俺の気持ちとは裏腹に任務は厳しくなる一方だ
所詮俺は誰かの命令を聞いて行動するだけの「道具」だ
玩具なんだ
縁談だと偽った任務の日
霧隠 才蔵
青薔薇の花言葉は勿論知っていた
何故なら俺が好きだった花言葉だからだ
今は大嫌いだ
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
その言葉を合図に俺は煙玉を投げた
ボンッ!
爆発したような音がし、白い煙が部屋を覆った
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
何故?
何故俺は?
こんな事を言いたい訳じゃない
こんな事をして何になるんだ
俺は伝えたかった
でも…もう終わった
突然あいつが俺の視界から消えた
煙の影響では無い
あいつの場所は分かっていた
なら原因はひとつ
朔夜が来た
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
朔夜と一緒にいたあいつは何かを言いたそうな目をしていた
それもそのはず
今まで隣にいたこいつは敵だから
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
大嫌いだ
全部俺とは違うから大嫌いだ
俺とは真反対だから
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
雪が現れると真実を伝えられた
あいつは絶望に満ちた目をしていた
でも強い
そんな所も嫌いだ
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
俺は心の中で舌打ちをした
藤林が2人
面倒すぎる
本当の事を知られたから今まで通りにはいかない
今日
今日だけだ
確実に今日捕らえる
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
一瞬の隙を突かれた
戸惑いの目を俺に向け、あいつは逃げた
藤林 朔夜
藤林 朔夜
霧隠 才蔵
藤林 弦夜
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
藤林 弦夜
藤林 朔夜
藤林 弦夜
藤林 朔夜
霧隠 才蔵
馬鹿らしい
否、これは間違いだ
感情が分からない
俺は…今
どんな顔をして
どんな感情なんだ?
霧隠 才蔵
藤林 弦夜
霧隠 才蔵
藤林 弦夜
霧隠 才蔵
俺が改めて構えた時
聞こえるはずのない声が聞こえた
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
真田 幸村
霧隠 才蔵
突然の事すぎて動揺が隠せない
真田 幸村
真田 幸村
霧隠 才蔵
つい間抜けな声が出た
俺はじじいに助けを求めてしまった
百地 三太夫
百地 三太夫
霧隠 才蔵
手紙にはこう書いてあった
才蔵さんへ
私が才蔵さんへの告白現場を目撃してから、たくさんの事がありましたね。
仮彼女を頼まれたり
才蔵さんの家で寝たり
私にとっては全てが楽しい想い出です。
なんて、突然言われても「?」ですよね。
率直に言います。
私のお父さんと連絡が取れました。
そして私はお父さんと一緒にロンドンに行きます。
私が才蔵さんの家で住むようになった日の事です。
今まで黙っていた事、才蔵さんが何を思っているのか私にはもう分かりません。
ごめんなさい。私の事で負担をかけてしまいました。
才蔵さんには辛い時助けてくれて沢山感謝しています。
才蔵さんが居なかったら今頃私は居ないと思います。
ありがとうございました。
最後に一つだけ伝えておきたい事があります。
才蔵さんの事が好きです。
紅城梨雅
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
真田 幸村
俺はいつの間にか駆け出していた
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
俺は走りながら考えた
俺が今走っている理由
俺が想ってるやつのこと
走って、走って、走り続けた
何度も転びそうになった
何度も止まりたかった
何度も…何度も…何度も…
今までで1番脳を使っただろう
俺は1つの結論に至った
好きだ
俺が何度転び掛けても、止まりたくても
それをしないのは俺はアイツが好きだからだ
きっと昔から好きだ
俺は馬鹿な事をした
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
1番近い空港に梨雅は居た
霧隠 才蔵
違和感を感じた
梨雅は何かから怯えて逃げるように走っている
逃げている相手は俺か他人か
そんなのどうでも良かった
今は
今だけは後先何も考えないで
自分の本能で行動したかった
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
とても驚いた顔
それもそのはず
紅城 梨雅
霧隠 才蔵
「才蔵さん」そう言おうとした?
「霧隠さん」に言い直された?
そこまで梨雅を傷つけた
それを証明するような事だ
霧隠 才蔵
紅城 梨雅
気がつくと俺は梨雅を抱きしめていた
清広
霧隠 才蔵
いつの間にか清広が立っていた
清広
清広
俺は知っている
里を裏切った奴が最後どうなるのか
嫌なくらい知っている
どうせ殺されるなら最後の悪あがきだ
霧隠 才蔵
霧隠 才蔵
清広
霧隠 才蔵
俺は、俺が言い終わると同時に駆け出した
コメント
1件
登場人物の名前が歴史人物なのかな? 面白かった!逃げた後はどうなったんだろう?