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No.211

…うっ

佐藤くん

あっ‼︎目が覚めた〜?

No.211

えっと…お前はだれだ?

佐藤くん

僕?僕は佐藤だよ

No.211

甘いのか…?

佐藤くん

そ、そっちの砂糖じゃないよ〜⁉︎

佐藤くん

佐藤‼︎

No.211

佐藤…か

佐藤くん

君の名前は?

No.211

俺の…名前?

No.211

………

No.211

ない

佐藤くん

えっ?ない…?

佐藤くん

いやいや…普通は名前だれにしろあるはずだけど…

No.211

俺にはない…

No.211

実験体だから…

佐藤くん

佐藤くん

それってさ…どこらへんかわかる?

No.211

えっ?えーと…

佐藤くん

はい、地図

No.211

ありがと

No.211

確か…この辺をこう走って…

No.211

ここだ

佐藤くん

なるほど…そこって立ち入り禁止の…

佐藤くん

君ってどんなことできるの?

No.211

えっと…色々されてたから色々できるぞ?

No.211

動物と話せたり…力が強くなったり…戦ったり

佐藤くん

動物と⁉︎すごいなぁ…

佐藤くん

僕動物大好きだから…羨ましい‼︎すごい能力だね‼︎

No.211

すごい…?

佐藤くん

うん‼︎すごいよ‼︎

すごい…羨ましい

生まれて一度もそんなこと言われてない

いつも罵倒され続けていた

だからこそ…

No.211

ポロポロ…

佐藤くん

えぇ⁉︎どうしたの…?

No.211

いや…なんか…勝手に出ちゃって…

佐藤くん

佐藤くん

よしっ‼︎決めたよ‼︎君の名前‼︎

No.211

俺の…名前?

佐藤くん

そう‼︎

No.211

どんな名前…?

佐藤くん

えっとね…

佐藤くん

“カイくん“‼︎

カイくん

カイ…?

佐藤くん

うん‼︎力強くて怪力だし…

佐藤くん

それになんとなくカイくんって感じがしたから‼︎

カイくん

カイくん

フッ…いいな、それ

佐藤くん

ねっ⁉︎いいでしょ〜?

佐藤くん

ってことでよろしくね‼︎カイくん‼︎

カイくん

…あぁ、そうだな

佐藤くん

それじゃあお菓子持ってこよ〜

タッタッタッタ

カイくん

カイくん

ごめんな…佐藤

スッ…バリン‼︎

No.211

ただいま…戻りました…

実験施設の人

おぉ…やはり戻ってきたか

実験施設の人

流石の忠誠心だ

実験施設の人

まぁ戻ってこなくても無理やり連れ帰るけどな

実験施設の人

お前と関わった奴は全員消してな

No.211

(すまねぇ…せっかく助けてもらって…名前もつけてもらったのに…)

No.211

(それでも俺はNo.211…一生ここで過ごすんだ)

No.211

(お前に危険な目にあってほしくないから…)

No.211

(だからごめん…一生…さよならだ…)

実験施設の人

それでは部屋に戻るとしよう

実験施設の人

ついてこい…もう二度と外に出るなよ?

No.211

はい…

 

 

 

 

 

カイくん‼︎‼︎

実験施設の人

なっ…だれだ⁉︎

No.211

えっ…その声って…

佐藤くん

はぁ、、はぁ、、

佐藤くん

何…勝手に帰っているのさ

No.211

佐藤…?

実験施設の人

チッ…お前誰かと会っていたのか

実験施設の人

だが…これは好都合

実験施設の人

お前のことを始末してやる

実験施設の人

おい、No.211

実験施設の人

侵入者を始末しろ

No.211

えっ…でも…

実験施設の人

いいからいけ…

実験施設の人

これ以上酷くされたいのか?

No.211

ッ…

No.211

わかり…ました…

スッ…

佐藤くん

カイくん…

No.211

違う…俺には名前なんてない…

No.211

お前のことも知らない…

No.211

だから大人しく…◯ろされてくれ

佐藤くん

ギュッ‼︎

No.211

えっ…

佐藤くん

そんなことない…

佐藤くん

君は実験体でもない…人間

佐藤くん

普通の人と違う人生を歩んできた人間

佐藤くん

僕と同じだよ…?

佐藤くん

無理に戦う必要もないし従う必要もない

佐藤くん

それにNo.って…

佐藤くん

君は“カイくん“だよ?

佐藤くん

1人の少年だよ?

佐藤くん

自由に生きて…愛されて…動いて…

佐藤くん

何が悪いの?

No.211

実験施設の人

そんなことで私の最高傑作が変わるわけないだろ

実験施設の人

こいつは鬼の擬人化と呼ばれるほど感情がないからな

No.211

だれが鬼の擬人化だよ…

実験施設の人

はっ?

実験施設の人

何を言っている?No.211?

No.211

俺はNo.211なんかじゃない…

No.211

俺は…

カイくん

“カイ“だ‼︎

カイくん

俺はこいつにつけてもらったこの名前で…この先の人生を歩む

カイくん

もう…従わない

カイくん

もう…迷わない

カイくん

だから…もう…

カイくん

俺の目の前に現れるな‼︎バギッ

実験施設の人

アガッ‼︎

佐藤くん

つよっ‼︎アッパーつよっ…

カイくん

ふぅ…

佐藤くん

人は…この5人だけ?

カイくん

あぁ…もう全部倒した

カイくん

その…ありがとな…きてくれて

佐藤くん

ううん‼︎いいのいいの‼︎

佐藤くん

カイくんは初めての友達だから‼︎

カイくん

友達…

カイくん

そっか…そうなんだ…

この時初めて「愛される」ということを知った

すごい…かっこいい…さすが…

そういうことを言ってくれたのはいつも親友だった

本当に…俺の名前を…人生という色をつけてくれて…

ありがとな…

「ストーリー編」第五章 過去編

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