ガチャッ
静月 シズク
まだ…早朝のせいなのか…
誰も来ていない
静月 シズク
自分の仕事机に座り、時計を見る
現在の時刻は…6時30分
後30分程すれば国木田が時間きっちりに来るだろう
静月 シズク
静月 シズク
昨日…あまり寝れていないせいか…欠伸が出た
仕事に取り掛かろうと、思い
一番下の引き出しを開けると……
静月 シズク
赤黒い血だらけの薔薇の花束と
飛び血が付いている一通の手紙があった
静月 シズク
私は…ハンカチを使い、一番気になった一通の手紙を取り出した
静月 シズク
手紙の内容を見てみると……
―元ポトマの夜姫へ― 飴玉 静月さん いや…元夜姫さんこんにちは 私の名前は…匿名Dと名乗っておきましょう 私は……貴方の事を愛している未来の旦那です 私以外にも貴方を愛している者は、沢山居ます…… その他の者達に取られないように完璧に堕としてみせますからね… それと 〘死んでも一緒ですよ…?静月さん〙 ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
静月 シズク
……過去の私の存在を知っている誰か
そんな人…居た……かしら?
疑問が高まる中 ふと脳裏に__の映像が流れてきた
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
いや…恐らく違う
私の近くに居る…誰か?
静月 シズク
静月 シズク
そもそも過去なんて
あの時の_?との記憶しか覚えていない
それ以外の記憶は……私が
心を闇の中に落としていた時の記憶
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
朝の出来事が頭の中に残っていて
仕事に集中出来ない…
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
段ボールの箱を棚から取り出す
この中には、地域の人が寄付してくれた本が沢山ある
薔薇には花言葉が幾つかあって、
薔薇の本数や色で、意味が変わるらしい
静月 シズク
静月 シズク
私は、早速本のページを捲った
静月 シズク
静月 シズク
色は、載っていないけれど…
薔薇12本の意味は、「私の妻になって下さい」です プロポーズ等に渡される事が多いです
静月 シズク
静月 シズク
私は、笑うしか出来なかった
誰か分からない人に、告白されても
恐怖・不安・疑問しか頭に残らないから
午後 8時_
橙色をしたビ―玉のような太陽は、もうすっかり山に飲み込まれてしまい
辺りは、暗くなっていた
静月 シズク
静月 シズク
私が、仕事と闘っていると…
太宰
太宰
と、呑気に物を言っている太宰さんの姿が見えた
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
静月 シズク
太宰
静月 シズク
私は、太宰さんに今朝有った事を話した
血だらけの薔薇と飛び血が付いていた 一通の手紙が引き出しに入っていた事を
太宰
太宰
苦笑しながら、私を見る
太宰
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
太宰
静月 シズク
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
太宰
静月 シズク
太宰
静月 シズク
私は、荷物をまとめ 帰る準備を始めた
静月 シズク
静月 シズク
にっこりと微笑みながら手を振る太宰さんに手を振り返しながら私は、探偵社を出た
静月 シズク
足を動かしながら肩を自分で揉む
何となく空を見上げると
静月 シズク
静月 シズク
私は、急いで目を擦った
すると、何時もの黄色の月が見え
少しほっとした
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
今…ふと思った
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
何故…あの時 太宰さんは薔薇の数が12本だと分かったのだろうか
其れとも…普通に推理したのだろうか
静月 シズク
鳥肌が立つ
静月 シズク
私は、青ざめた
別に、薔薇の本数の事では無い
手紙の内容を思い出したのだ
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
私は、ポトマへと足を動かせた
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
私は……腹を括った
静月 シズク
コツコツコツコツンッ
静月 シズク
私は、息を吸い込み、吐き出す
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
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コメント
2件
ほんとに物語の表現力凄すぎます、✨