今日もいつも通り授業が終わり、ぼくは廊下に出る。
若井は部活が始まり、いつも授業が終わったら真っ先に部活に向かっている。
帰宅部のぼくは特にやる事がないから、寮に帰ろうと学園の出口へと歩いて行く。 ぼく達の教室は3階にある為、階段を降りて行くと、2階の廊下にピアノの音が響いてるのに気が付いた。
大森
音楽の授業は選択科目な為、音楽室は入った事はないが、先日吹奏楽部を覗きに行った時に音楽室の前を通った際、グランドピアノが設置されていた事を思い出す。
ピアノの音に誘われるように、ぼくは音楽室へと向かった。
大森
音楽室に着いて、中を覗くと、あの時の彼が居た。
思わず声が出ると、ピアノを引いてた彼がこちらを向いた。
藤澤
彼は、この前と同じ笑顔でぼくに笑いかけ、話し掛けてくれた。
大森
覚えてくれていた事が嬉しくて、ぼくは恥ずかしくなる。
藤澤
大森
ぼくは緊張しながら、音楽室に入る。
藤澤
大森
柔らかい雰囲気にとても似合う綺麗な名前だなと思った。
藤澤
大森
藤澤
ふわっと笑う彼の笑顔に、見とれてしまう。
NOとは言えない雰囲気に絆される。
大森
藤澤
大森
藤澤
嬉しそうに笑う涼ちゃんは、パチパチと小さく手を叩いた。
大森
藤澤
大森
藤澤
涼ちゃんは、ここに座りなと自分が座っているイスの空いてる端っこをポンポンと叩く。
基本、人に警戒心を持っているぼくなのに、何故か涼ちゃんは安心する。
ぼくは素直に、指定されたところに腰掛けた。
〜♪*゚〜♬.*゚〜•*¨*•.¸¸♬
さっき廊下で聴いた音色とは違うけど、とても柔らかい涼ちゃんらしい音色に、ぼくはゆっくり目を閉じた。
藤澤
大森
藤澤
大森
藤澤
大森
藤澤
大森
藤澤
学園に来て初めてLINEを交換した。
むしろ、家族以外の連絡先がないので、初めての友達の連絡先にとても嬉しくなった。
大森
藤澤
LINEを交換した後は、涼ちゃんの実家で飼ってるワンコの写真を見たり、ピアノを教えて貰ったりして、日が落ちるまで二人で楽しく過ごした。
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