学校着いた……
時間は…遅刻か.............。
まだ体痛てぇんだけど…、 ほんとに浴びすぎたな俺?
ア‘‘~
それにしても顔が笑えてない どうやって乗り切ろうか。
一応朝気分が悪かったから、 自分の状態見るために鏡は持ってきたけど…。
……口角あげても自然じゃないというか、 今日は顔見られねぇようにしねぇとな
ガラガラガラ
カゲ
先生
カゲ
辛い。昨日席替えして キモファイブともヒサとも ミキやノリコとも離れた席だった。 近くが陽キャばっかで死にそうだけど、 とりあえず今日はこれで乗り切るしかねぇな。
一時間目から苦手な数学かよ……。 あ、今日体育がある……。体操服忘れたなやべぇ……。
つか、今日の体育持久走じゃねえか。 見学するか~。絶対倒れる自信しかないし。 ヒサは体育が得意だけど、俺はマジで無理。
まぁ、ノート取るか。 うわ、何だこの字……。暗号? まぁ別に俺二十歳だからな。成人してるから学校行かなくてもいいんだから~……うんうんうん
.............ア‘‘~~、なんか頭痛くなってきたかも……。 頭痛は慣れてっけど これはひどくなるタイプの頭痛……。
体調が悪い中午前中の授業は何とか終わって 昼休憩に入る時だった。
???
カゲ
なんか金髪でピアスとかジャラジャラつけてる いかにもヤンキー?ギャル?見た目の奴が 話しかけてきた。
???
嫌なんで鏡で自分の顔見せただけで そんな責められる状態になるの? もしかして俺がナルシストみたいな勘違いされてんの?!
カゲ
???
あ‘‘~もういいや!めんどくせぇ!
カゲ
ア‘‘ーなんか視界が歪んできた………
???
カゲ
頭痛ぇ……。頭割れそう……
ヒサ
???
ヒサ
???
カゲ
笑顔を作らないと………。
ヒサ
カゲ
ヒサ
ヒサは俺の手首を掴んで 無理やり保健室に連れてった。 保健室に着いて、ベッドに座らされた。 幸いなことに今日は保険の先生が出張だ。
ヒサ
カゲ
ヒサには隠し通せねぇな……。
でも、言えるわけない…… だって俺にはもう居場所なんてどこにもないんだ。 ……ヒビキもシロウもいないのに 俺だけがのうのうと生きてていいはずがない……。
カゲ
俺はまた笑って誤魔化した。
ヒサ
ヒサは俺の肩を掴んで真っ直ぐ見つめてきた。
カゲ
俺はまた笑って誤魔化すしかなかった。
ヒサ
ヒサは悲しそうな顔をして俯いた。
俺はその顔を見るのが辛くて 目を逸らしてしまった。 ……なんだよ…… なんでそんな顔するんだよ…… なんでわかってくんねぇんだよ……。
カゲ
ヒサ
ヒサは悲しそうな顔をして俺の名前を呼んだ。
カゲ
俺は泣きそうになるのを 必死に堪えながら、俯いて尋ねた。
ヒサ
ヒサは微笑みながらそう言った。
……なんだよそれ…… なんでそんなこと言うんだよ…… また苦しくなるだけじゃんかよ……。 なんで……優しくするんだよ……。 なんで……離れようとしないんだよ……。
ヒサ
ヒサの目から涙が流れるのが見えた。 なんでお前が泣いてんだよ…。 なんで俺のせいでヒサが泣くんだよ……。
カゲ
ヒサ
俺はまたいつもみたいにヒサに泣きついた。 ヒサは俺を優しく包み込んでくれた。
俺は その優しさに 甘えてはいけないのに。
俺は弱い人間だ……。
だって生きてるべきなのは 俺じゃなく……
カゲ
俺はまた泣いてしまった。
ヒサ
ヒサは俺が泣き止むまで 優しく背中を摩ってくれた。
どれくらい泣いただろうか。 ヒサはずっと側にいて俺が泣いてしまう度に 「大丈夫だよ……」と優しく声をかけてくれた。
ヒサ
そう言ってくれた。 母さんも俺が泣いてしまった時に ずっとこうしてくれていた。
それだけで……俺は充分だった。
気付いたら授業が終わり、部活が始まる頃。 俺はやっと落ち着いた。
そして、二人でベッドに横になって……
俺は、また昔の夢を見た。
小さい頃の俺と、母さんと、父さん、 ヒカゲの4人家族だった頃の夢。 まだヒビキとシロウも生きていた頃の…… 全てが幸せで暖かいあの頃の記憶。
一緒に公園に行って笑って過ごしたり、 一緒にゲームしたり、 父さんと母さんが帰ってきたら 4人でご飯食べて笑いあったり……
とても幸せだった。 ずっと続いて欲しいと思った。
第三話終わり 第四話に続く
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