りりる
りりる
りりる
りりる
りりる
りりる
りりる
yan
震える手に力を込めて
そっとインターホンを押す
ピンポーン…
という音が鳴り響く
ガチャ…
目の前のドアが開く
et
et
俺が1番求めてた人
etさんがドアから出てくる
yan
et
et
yan
まだ、この雰囲気に慣れていなくて
何だかぎこちない
でも、これからどんどんデートしていくと
このぎこちなさもなくなるんかな
そう考えると何だか嬉しくて
でもどこか寂しくて
et
yan
etさんに声をかけられ、我に返る
et
yan
頭を横に振り
さっきの考えを追い出す
yan
etさんの前に手を差し出す
et
俺の手のひらに重なる
小さな手
俺はetさんの手を大事に優しく包み込み
指を絡ませ、ギュッと力を込める
するとetさんからも力を込められる
うん、ここまではいつも通り
でも、今日は
一歩前進するんだ
もっと関係を深める
そう心に決め
俺たちは歩き出した
まず最初に立ち寄ったのは、服屋
et
服と服を見比べて悩んでいる
et
と、問いかけられる
yan
yan
正直、etさんは何でも似合う
というか、何を着ても可愛い
だからとりあえず、
1番に目にとまったものを指を差す
et
et
にっと笑いながら話してくれるが
et
急に不安そうな顔をする
et
ぽつりと、そう呟く
yan
et
et
yan
et
yan
etさんが言いかける前に
俺が言葉を発する
yan
気づいたら言葉に出てた
et
etさんが俺と顔を合わせる
yan
etさんが真っ赤な顔をしてこちらを見た時に気づいた
etさんに「可愛い」と言ったことを
yan
口を手で抑える
et
etさんが俯きながらそう呟いた
結局、あの服は
気づいたらカゴの中に入っていた
店を出たら
時計の針が12時を指していて
昼食を食べることになった
yan
et
yan
コールベルを押し
注文をする
お待たせしました〜
こちらがナポリタンで、
こちらがオムライスです
無事に料理が届けられる
et
et
フォークで麺を巻き
そのまま口へ運んでいく
yan
そう問いかけると
et
ニコッと微笑み、そう返してくれる
yan
ほら、やっぱり
やっぱり…
yan
また、ぽつんと言葉に出してしまった
幸い、etさんには聞こえていなかった
yan
椅子にもたれかかると
鞄が目に入る
その鞄には
etさんへのプレゼントが入っている
yan
いつ、渡そうか
俺はそっとetさんを眺めながら
心の中でそう呟いた
次どこ行くか話していると
やっぱり二人揃えて
ゲーセン
と、答えたので
ゲーセンにやってくる
et
yan
最後に来たのは確か…
naさんと来たときだっけ?
今思うと色々と大変だったあの頃が
とても懐かしく感じる
yan
et
yan
et
やっぱり俺はゲームが得意ので
案の定連勝する
でも、本当は
etさんの前でカッコつけたかっただなんて
口が裂けても言えない
yan
et
et
俺のことをじっと見ながらそう言われる
yan
et
et
etさんが指差した先には
とても可愛らしいものが
et
et
笑顔でそう伝えられる
yan
yan
何だよ
さっきまで俺のこと見つめてたくせに
今となっては欲しいものに夢中で
ずっと俺のこと夢中だったら…だなんて
yan
少し離れたところでetさんを眺め
頭を横にふる
そんなこと考えるなって
わかってる、わかってるんだけど
さっきまで…
yan
ボソッと、ぽつりと呟き
ゲーセンの音の中に消えていく
本当
etさんの1つ1つの言動、行動で
心をかき乱される
et
etさんが顔をしかめる
俺はそんなetさんの小さな声も
しっかりと耳まで入っていて
yan
etさんに近づき
後ろから片手をボタンにつける
まさに、後ろからetさんを包みこんでいる状態
et
息を呑む音が聞こえる
それは、etさんなのか
それとも、俺なのか
2人ともなのか
etさんがさっきから狙っていたものを
ボタンで操作し
アームでものを掴む
ガッシャン…
景品が落ちた音が鳴り響く
離れがたいが、
横についていた手を離し
etさんから離れる
もうちょっと失敗するべきだった…
yan
落ちた景品を持ち
etさんに渡す
et
そっと受け取る
et
et
yan
「キラン」と言いそうになるのを
なんとか抑える
et
yan
et
ゲーセンを出たら
時間が思っていたよりも経っていて
最後にetさん希望の場所に来ることになった
et
yan
俺はetさんの横顔をそっと盗み見る
やっぱ…綺麗
美人、可愛…
et
yan
etさんの声で我に返る
危ない危ない…
etさんへの感情で夢中だった
yan
et
俺の腕に手を掛け
etさんが身を乗り出す
腕に重みが加わる
et
俺の腕から手を離し、
キーホルダーを俺に見せる
その時、疑問に思った
yan
et
etさんに言われるがまま手を出し
差し出されたキーホルダーを受け取る
すると、また俺の腕に手を掛けて
今度は俺に身を乗り出す
et
俺が持っていたキーホルダーの横に
etさんのキーホルダーが隣に並ぶ
etさんの手が俺の手に触れ
コツンと、キーホルダー2つがあたる音がなる
yan
et
ただでさえ密着して距離が近いのに
俺の方を向かれる
俺はこんなに表情に出さないように大変なのに
etさんは全く気にしていない
なんか…悔しい
その思いから
俺はさっきまでの気持ちを引っ込み
キーホルダーに向けていた視点を
etさんへ変える
yan
膝の上においていた俺の手を
etさんの肩に掛け
そのままぐいっとetさんの耳元へ顔を近づける
yan
yan
et
ビクッと肩を一瞬震わせ
etさんの顔が耳まで赤くなる
et
etさんは俺が持っていたキーホルダーを取り
逃げるように走っていった
yan
立ち上がったが
etさんのことは見えない
yan
yan
ため息をつきながらしゃがむ
yan
まだ10月上旬だが
やはり冬に近づいてきて
暗くなるのが早い
yan
et
冷たい風が吹いて
etさんの髪がなびく
etさんの横顔が見える
そしてetさんの唇に目線がいく
まずい…渡してない…
いつ渡す?
今?
なんて言えばいいの?
おめでとうでいい?
et
その後どうするの?
ダッシュで帰る?
いや駄目だろ!!
et
頭の中で混乱が発生する
et
yan
etさんの声で我に返る
et
yan
et
yan
嘘だろ、まだ渡してない
yan
et
yan
どうしよう
ここでもう渡すしかない…
yan
「誕生日おめでとう」と言うはずが
ぽつっと、本音が
et
繋いでいた手から力が抜ける
yan
早くこの場から逃走したくて
手を離そうとしたら
今度は力をぐっと入れられる
yan
et
顔が茜色に染まりながら伝えてくれる
et
et
コメント
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お久しぶりですっ!! 相変わらず最高ですほんとにもう好き😘😘😘 長めの小説?ちょー最高でした!! 次回も楽しみです☺️ 体調に気をつけてくださいね!!
今回長めでめっっっっっちゃ幸せです✨ いや〜家に誘ったか…グヘヘニヤニヤ((