信頼できないやつ投票 ルール
1 投票の結果、2番目に票を集めた人間は殺害される。
2 投票先は話し合っても決めてもいい。
3 投票は必ず誰か名前を書かなければならない。他の班の人間の名前を書いたり、白紙で投票することは認められない。
ヨウタ
俺達の中の誰かが死ぬって
ことだよな?
セイヤ
アカリ
まだ死にたくないよ!
セイヤ
そのうち警察が来てくれる。
マドカ
マドカ
ハカセ
ハカセ
シズカ
セイヤ
セイヤ
セイヤ
ヨウタ
ヨウタは手元の紙切れを手に取る。
投票用紙というやつだ。
志賀先生
見られてしまった、意図的に見せた、とか関係なく、不正投票をしたとして死んでもらうことになるからな。
志賀先生
セイヤ
アカリ
うちらの誰かが死ぬんだよ?
他の班
じゃんけんぽん!
ヨウタ
ひとつの班がじゃんけんで決め始めた途端、他の班も真似をし始める。
担任はそれを楽しそうに眺めていた。
志賀先生
マドカ
シズカ
そ、それは……。
マドカ
マドカ
ヨウタ
じゃんけんの決着がついたのか、教室には歓喜の声と、絶望の涙が入り混じる。
セイヤ
今やってる行為自体が、それぞれの信頼を損ねているようにしか思えない。
アカリ
もう時間がないよ。
志賀先生
セイヤ達の会話を聞いていたかのように、残り時間が告げられる。
ハカセ
被害を最小限に抑える方法が。
セイヤ
ハカセ
まず投票の結果、2番目に票を集めた人間が殺害される。
セイヤ
アカリ
マドカ
セイヤ
アカリ
アカリ
アカリ
ヨウタ
それなら2番目に票を集めたやつはいないから、
誰も殺されないんじゃねぇか?
マドカ
マドカ
マドカ
マドカ
マドカの視線は明らかにシズカに向けられていた。
シズカ
ヨウタ
ヨウタ
シズカ
マドカ
ハカセ
どうにかしなければまずい。
そう考えたセイヤの脳裏に、投票のルールがよぎる。
セイヤ
セイヤ
志賀先生
急げー。
セイヤ
俺に考えがある。
セイヤの言葉にみんなが少し前に乗り出して耳を傾けてくる。
ハカセ
ヨウタ
アカリ
マドカ
シズカ
セイヤ達は投票用紙を手に取ると、一斉にペンを走らせた。
志賀先生
開票するぞー。
そして、開票が始まる。