道

学校につき…

車椅子を押してもらい、 教室まで移動する愁斗。

すごく楽しみにしている愁斗だった

美術センスがある愁斗は、 お兄ちゃん9人の特徴を捉えながら 次々と描き上げていった

しっかりとひでににと自分は隣同士にしてたよ😊

自信と愛着があった自分の絵。 先生が棚の上に置くまで、 絵を目で追っていた愁斗だったが…

自分で車椅子を動かせない愁斗を裏目に 棚の前でヒソヒソと話す2人。

愁斗くん、保健室行こうか、

うん！

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ🚪

ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

必死に首を伸ばして棚を見ては、 辺りを探す。

でもどこにもない。

そこに偶然、 自分の後ろを通り過ぎたのは担任だった

先生が棚に目をやると、 そこには 画用紙が5つほどに破れてる愁斗の絵があった。

担任の先生は、愁斗くんのやるせない気持ちに 背中をさすることしかできず、 今すぐにもAくんBくんを叱り飛ばしたかった

けど、そこに時間をやるよりも先に、 愁斗くんの気持ちに寄り添ってあげたい今は。

保健室の先生と2人きりになってからも 泣き続け、癇癪を起こしているような状態。

徐々に引いてきた涙と もたらされた呼吸。

落ち着いたかなって先生は思ったけど……

反応が見られなくなった愁斗。

🚪ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

📞ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ……

すみません、〇〇支援学校の△△です。 森愁斗さんのお兄さんのお電話でお間違いないですか？

実は…〜〜〜〜

…と言うことがありまして、 今愁斗くん、ショックからなのか、目の焦点も合わず、呼びがけにも答えない状況です。

はい。申し訳ありません。 よろしくお願いします。

すぐさま会社を飛び出し、 ふみにぃけびにぃ、そして兄ラインの家族チャットに連絡を入れながら、 急いで学校へ向かうのだった。

🚪ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

にに…(超小声)

にに…。

にに…。

ｻﾞｰｰｯ……