テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ニンフ

昔から水の音が好きでした

ニンフ

水に飛び込む音が心地よくて

ニンフ

水の流れる音が私の駄目な所を洗い流してくれる様で

ニンフ

水を注ぐ音が私を満たしてくれる様で

ニンフ

水に沈むときの空気が漏れ出す音が感情を沈めてくれるようで

ニンフ

好きでした

ニンフ

だから私は今日も水に沈みます

ニンフ

でも、最近、友人が出来ました

ニンフ

そのせいでいつも水から引き上げられてしまいます

ニンフ

でも友人の必死な顔を見ると思ってしまうのです

ニンフ

「心配してくれている」って

ニンフ

想いなんか昔に沈めたから

ニンフ

私は酷いから

ニンフ

貴方が引き上げてくれるのを楽しみにしてしまっています

ニンフ

いつか飽きられてしまうのに

シルフ

昔から水の音が嫌いでした

シルフ

水に飛び込む音が手遅れになってしまいそうだから

シルフ

水が流れる音があの子の全てを流してしまいそうで

シルフ

水を注ぐ音があの子を隠してしまいそうで

シルフ

水に沈むときの空気が漏れ出す音があの子の酸素を奪うから

シルフ

嫌いでした

シルフ

だから今日も水からあの子を引き上げます

シルフ

あの子は引き上げる度に悲しそうな顔をします

シルフ

きっと私は自分のわがままであの子を縛り付けてしまっているのでしょう

シルフ

それでも願ってしまうのです

シルフ

私が引き上げる度に一瞬だけ見せる

シルフ

貴方の笑顔が本物である事を

シルフ

そんな事あるはずないのに

シルフ

いつか逝ってしまうのに

シルフ

わがまま言ってごめんさい

シルフ

でも、まだ置いていかないでください

この作品はいかがでしたか?

83

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚