俺は操り人形だ。
だから、余計なことは考えたらいけない。
ずっと昔からそう考えてた。
何かを考えたら、それはイコール俺の死を表してる気がした。
親
親
親
親
さとみ
くだらない。。
何が俺たちの息子だ。
ただただ自分が頭いいって言いたいだけじゃんか。
さとみ
あーあ。早く壊れたい。
親
偉い?俺が?
本当に俺のこと知らないんだな。w
さとみ
さとみ
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
あまりにも明るく言われた俺は つい、固まってしまった。
ころん
何、急に真面目な顔してるんだよ。
さとみ
ころん
ころん
ころん
ころん
さとみ
俺はなんて返したらいいのか分からなかった。
ころん
さとみ
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
ころん
ころん
なんで、そんな悲しそうな顔をするんだよ。
ころん
ころん
さとみ
毒気を抜かれた俺はとりあえず帰路に着いた。
数カ月後、俺は親と話して、分かってもらえた。
今では自由に生きて過ごしている。
でも、俺は一つ気になってることがあった。
あのときの少年。ころんは元気だろうか。
まだ、生きているのだろうか。
さとみ
さとみ
あのときはまだ暑かったが、今では冷たい風が頬を掠る。
その後もころんを探したが出てくることはなかった。
ころんは病気だと言っていた。
もうすぐ死ぬとも。
ということは入院してるに違いない。
ここらで大きな病院はここからバスで10分の総合病院だ。
明日、行ってみよう。
学校が終わりその足で病院に向かう。
受付の人に聞いたが、ころんという人は今は入院してないらしい。
すると、一人の看護師が俺に近づいてきてこう言った。
青髪の、小さい男の子ですか?
ころんの特徴とぴったりだった。
さとみ
するとまた質問後飛んできた。
いつ、彼とあったのですか?
さとみ
すると看護師さんは顔を歪めてこういった。
彼は3年前に亡くなっています。
それも、そのビルから飛び降りて。
不思議と怖さなどはなかった。
そして俺はこう伝えた。
彼に命を救われた。
ふと顔を上げると看護師さんは啜り泣いていた。
話を聞くと彼は人を助ける仕事がしたかったらしい。
なんとなく、本当になんとなく彼の笑顔が脳裏に浮かんだ。
その夜、ころんは俺の夢枕に立った。
と言っても一瞬だった。
ころん
ころん
その一言を言って彼はすっと暗闇に紛れた。
ありがとう、ころん。
その一言を俺は彼に伝えられなかった。
彼は、成仏したのだろうか。
それともまだあそこで死にたがり屋の人を助けてるのだろうか。
俺にはもうわからないことだが、彼が繋いでくれた命は、大切に生きていこうと思った。
そして、彼の意思も、俺が引き継いでいこう。
夢のない僕に、夢を与えてくれた人。
ありがとう。
彼にもう一度会えたらそう伝えよう。
コメント
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めっちゃいい話…✨ ブクマ失礼しますm(*_ _)m
めっちゃいい話やん( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )