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俺は操り人形だ。

だから、余計なことは考えたらいけない。

ずっと昔からそう考えてた。

何かを考えたら、それはイコール俺の死を表してる気がした。

さとみはいい子だから。

頭も良くて、自慢の息子だわ!

当たり前だ。
俺たちの息子だからな

そうね

さとみ

くだらない。。

何が俺たちの息子だ。

ただただ自分が頭いいって言いたいだけじゃんか。

さとみ

もっと、頑張るよ。

あーあ。早く壊れたい。

偉い!

偉い?俺が?

 本当に俺のこと知らないんだな。w

さとみ

死にたい。

さとみ

ここから落っこちたら死ねるだろうか。

 

あれ?先客?

 

珍しいね

さとみ

は?お前誰?

 

え?僕?

 

僕はね、ころん!

ころん

よろしくね?

さとみ

…あっそ

ころん

君は?

さとみ

さとみ。

ころん

へー?死にたいんだ?

さとみ

!?なんで…

ころん

なんでって。ここに来る人みんな死にたがり屋さんばっかだもん。

さとみ

死にたがり…

ころん

そう!自殺志願者!

さとみ

お前に、何がわかるんだよ。

ころん

w分かるよ

あまりにも明るく言われた俺は つい、固まってしまった。

ころん

分かる。

何、急に真面目な顔してるんだよ。

さとみ

は!人生脳天気に生きてそうなのにか?

ころん

wwwひっど!

ころん

…僕ね、死ぬんだ。

ころん

あと少しで。

ころん

病気。

さとみ

あっそ。

俺はなんて返したらいいのか分からなかった。

ころん

さとみくんは?なんで死にたいの?

さとみ

お、俺は。

さとみ

もう、親の操り人形なんて懲り懲りだから。

ころん

操り人形?

さとみ

そう。俺は親の言うままに動く、都合のいい人形。

ころん

じゃあさ、生きてみなよ!

さとみ

話聞いてた?

ころん

ニコッ

ころん

逆らっちゃえ!言いたいこと言っちゃえ!

ころん

きっと、わかってくれるはずだから。

なんで、そんな悲しそうな顔をするんだよ。

ころん

それでもだめだったらまたここに来ればいい。

ころん

ね?

さとみ

‥分かったよ。

毒気を抜かれた俺はとりあえず帰路に着いた。

数カ月後、俺は親と話して、分かってもらえた。

今では自由に生きて過ごしている。

でも、俺は一つ気になってることがあった。

あのときの少年。ころんは元気だろうか。

まだ、生きているのだろうか。

さとみ

おい、ころん?

さとみ

いるのか?

あのときはまだ暑かったが、今では冷たい風が頬を掠る。

その後もころんを探したが出てくることはなかった。

ころんは病気だと言っていた。

もうすぐ死ぬとも。

ということは入院してるに違いない。

ここらで大きな病院はここからバスで10分の総合病院だ。

明日、行ってみよう。

学校が終わりその足で病院に向かう。

受付の人に聞いたが、ころんという人は今は入院してないらしい。

すると、一人の看護師が俺に近づいてきてこう言った。

青髪の、小さい男の子ですか?

ころんの特徴とぴったりだった。

さとみ

その子です!

するとまた質問後飛んできた。

いつ、彼とあったのですか?

さとみ

数ヶ月前に、〇〇ビルの屋上で。

すると看護師さんは顔を歪めてこういった。

彼は3年前に亡くなっています。

それも、そのビルから飛び降りて。

不思議と怖さなどはなかった。

そして俺はこう伝えた。

彼に命を救われた。

ふと顔を上げると看護師さんは啜り泣いていた。

話を聞くと彼は人を助ける仕事がしたかったらしい。

なんとなく、本当になんとなく彼の笑顔が脳裏に浮かんだ。

その夜、ころんは俺の夢枕に立った。

と言っても一瞬だった。

ころん

僕の夢を叶えさせてくれてありがとう。

ころん

命を大切に。

その一言を言って彼はすっと暗闇に紛れた。

ありがとう、ころん。

その一言を俺は彼に伝えられなかった。

彼は、成仏したのだろうか。

それともまだあそこで死にたがり屋の人を助けてるのだろうか。

俺にはもうわからないことだが、彼が繋いでくれた命は、大切に生きていこうと思った。

そして、彼の意思も、俺が引き継いでいこう。

夢のない僕に、夢を与えてくれた人。

ありがとう。

彼にもう一度会えたらそう伝えよう。

すとぷり 短編集①

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コメント

9

ユーザー

めっちゃいい話…✨ ブクマ失礼しますm(*_ _)m

ユーザー

めっちゃいい話やん( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )

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